- Auslese
- アウスレーゼ
元々の意味はドイツ語で「房選り収穫」。完熟したぶどうの房だけを選んでつくられる高品質なワインの事を指した。現在はドイツやオーストリアのワイン法における格付けの一つで、両国のワイン法の最高ランクの格付けであるPrädikatsweinの中で、シュペートレーゼ(Spätlese)に使用されるぶどうをさらに上回る糖度のぶどう(殆どの場合遅摘みで完熟した、もしくは一部貴腐化した果実の混ざった)から生産される。基本的に甘口。
- Aomori
- 青森
ワイン生産量はまだ少ないが、岩木山の麓と下北半島でぶどう畑が広がりつつある。近年の日本ワインコンクールでも岩木山の麓の津軽エリアのソーヴィニヨン・ブランが3年連続で金賞受賞や、下北エリアのピノ・ノワールがピノ・ノワールとして初めて金賞受賞など注目度が高まっている。
- Azal
- アザル
ポルトガル北部ミーニョ地方の白ぶどう品種。ヴィーニョ・ヴェルデの白ワインにブレンドされ、酸味を与える役割をする。
- Asti
- アスティ
イタリア・ピエモンテ州のD.O.C.G.白ワインの呼称。モスカート(マスカット)からのフレッシュで華やかな甘口白ワイン。同じアスティの呼称の下にスパークリングワインと微発泡とスティルが存在するが、微妙に呼び方が変化する。アスティ・スプマンテはスパークリングワイン、モスカート ダスティが微発泡、アスティ・ヴェンディミア・タルディーヴァがスティル。
- appellation
- アペラシオン
シャブリ、ボルドーなどのワインの産地名のこと。伝統的にワインを生産してきた国々では、ワインの味わいやその名声は、そのワインが生産される土地の風土や伝統的なワインづくりのスタイルに負うところが大きいと考えられている。つまり「その産地で生産しなければ、そのワインにならない」ため、特に高級ワインにとって重要なのは「どこ」でそのワインがつくられたかということになる。
- Appellation d'Origine Contrôlée
- Appellation d'Origine Contrôlée
2009年以前のEUワイン法で、最上位に位置する原産地呼称保護ワインのフランスでの名称。AOC、A.O.C.とも。
- Appellation d'Origine Protégée
- Appellation d'Origine Protégée
2009年に改正されたEUの新しいワイン法の3段階の格付けにおいて、最上位に位置する原産地呼称保護ワインのフランス語での呼び名。略してAOP、A.O.P.とも。その名称の名声を守るために、指定地域のぶどうを100%使用する他、使用可能なぶどう品種、生産するワインのタイプ、ぶどうの栽培やワインの醸造法、収穫して良い最大のぶどうの量など厳しい規制が課せられている。
- Apéritif
- アペリティフ
食前酒のこと。食事の前に軽くお酒を飲む事で、胃を刺激して食欲を増進する。酸味や苦味があるものや、炭酸分を含むもの、軽めのアルコールのものなどが好んで飲まれる。代表的なアペリティフとして、シャンパンやプロセッコ、カヴァなどのスパークリングワインが挙げられる。欧米では、食前に軽くお酒を飲む習慣のこともアペリティフと呼んでいる。略してアペとも呼ぶ。
- Amarone
- アマローネ
イタリア・ヴェネト州のヴァルポリチェッラで使用される製法。収穫したぶどうを2~3ヶ月陰干しすることで得た糖度の高い果汁を、完全に辛口になるまで発酵させてつくられる偉大な赤ワイン。アマローネの名はアマーロ(イタリア語で「苦い」)から来ており、味わいの余韻にチョコレートやドライフルーツのようなホロ苦さが残るのが特徴。
- Amarone della Valpolicella
- アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ
イタリア・ヴェネト州で最も高名なD.O.C.G.の赤ワイン呼称で、イタリアを代表する偉大なワインの一つ。コルヴィーナ種のぶどうを主体に複数のぶどう品種を数ヶ月陰干しして得られた糖度の非常に高いぶどうを、辛口になるまで完全に発酵させてつくられる濃密で深みのある味わいの銘酒。アマローネの語源はアマーロ(苦い)で、陰干しのぶどうからくる後味の苦味に由来する。
- American Oak
- アメリカン・オーク
ワインの醸造や貯蔵用の容器(発酵槽や樽)の材料として使われる木材の一つ。主に北アメリカに自生するアメリカン・ホワイト・オーク。ヨーロッパのオークと比較すると、タンニンが少なく、ヴァニラやココナッツなどの甘い香りの成分が多い。
- Aragonez
- アラゴネス
テンプラニーリョの南部ポルトガルでの呼び名。
- Alcohol
- アルコール
ぶどうの糖分が酵母によって分解されて生まれる。ワインの成分の中で約12~14%を占める。味わいの中ではボリューム感と甘さを感じさせるため、アルコールの高いワインは辛口でもやや甘いと感じる。
- alcoholic fermentation
- アルコール発酵
酵母の活動によって、糖分がエタノールと炭酸ガスに分解されること。
- Alsace
- アルザス
①フランス北東部、ドイツとの国境ライン川沿いに位置するワイン産地。白ワインの生産が多く、フランスの銘醸ワイン産地には珍しくボトルに産地名に加えて、ぶどう品種名も書かれるワインが多い。リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリなどから辛口~甘口までの多彩で高品質なワインを生み出す。瓶はドイツ風のフルート型ボトルを使用。スパークリングワインの産地としても評価が高い。 ②フランス・アルザス地方のベースとなるA.O.C.ワインの呼称。
- Argentina
- アルゼンチン
南米最大のワイン生産量を誇る、世界のトップ10に常に入る大ワイン生産国。アンデス山脈の東麓という世界でも特に標高の高いエリアにぶどう畑があり、鮮やかな果実味と酸味を併せ持ったワインをうむ。マルベックからの力強い赤と、トロンテスからのアロマティックな白がこの国を代表するワインとして名高い。
- Albariño
- アルバリーニョ
スペインのガリシア州及び、ポルトガル北部ミーニョ地方の白ぶどう品種。桃や洋梨を連想させる華やかな香りと、豊かな果実味、鋭い酸味を持った高品質なワインを産む。代表的なワイン産地はスペイン・ガリシア州のD.O.リアス バイシャス(Rías Baixas)。
- Alfrocheiro
- アルフロチェイロ
ポルトガル中部と南部の黒ぶどう品種。単体でワインになる事は少なく、主にブレンド用に使われる。ワインに濃い色調と複雑な果実味を与える。
- Alentejano
- アレンテジャーノ
ポルトガル南東部に位置する大きなI.G.P.ワインの呼称。ポルトガルを代表する優れた赤ワインの産地として知られる。世界有数のコルクの産地でもある。
- Aromas
- アロマ
ワインの香りをあらわす言葉の一つ。ワインの香りは大きく「ぶどうに由来する香り」「発酵に由来する香り」「熟成に由来する香り」の3つに分けられるが、アロマはそのうちのぶどう由来(第一アロマ)と発酵由来(第二アロマ)のものを併せたもの。果実や植物などの比較的フレッシュでストレートな香りが多い。
- Ansonica
- アンソニカ
イタリアのティレニア海側で栽培されている白ぶどう品種。シチリアではインツォリア(Inzolia)と呼ばれ、シチリア西部を代表する白ワイン用のぶどうの一つ。独特のナッツを思わせる香りが特長。
- anthocyanin
- アントシアニン
植物に一般的に含まれる成分の一つで赤、青、紫などの色を持つ色素成分。ぶどうにおいては果皮に多く含まれる。赤ワインやロゼワインの色はこの色素に由来する。植物の持つポリフェノールの一種で、抗酸化物質としても知られる。
- Amber Wine
- アンバーワイン
オレンジワインと同義。
- Amphora
- アンフォラ
古代から使用されている二つの取っ手を持つ大型の陶器の甕の事。樽が発明される以前はワインの運搬用の容器の主流であった。割れやすいため、中世以降はワインの運搬用としてはもう使用されていないが、ワイン発祥の地と言われるジョージアなどのコーカサス地方では、伝統的にクヴェヴリと呼ばれる取っ手のないアンフォラ型の陶器内でワインの発酵及び熟成を行ってきた歴史があり、近年はジョージア以外の国々でも発酵用の容器として再注目されている。
- Aeration
- エアレーション
アエラシオンとも。ボトルに入ったワインをグラスに注いだり、デカンタなどに移すことでワインを空気に触れさせること。ワインが空気と接触することで起こる変化として、「還元状態から戻す」、「第一アロマを強く感じるようになる」、「第二アロマが感じにくくなる」、「樽を使ったワインの場合に樽の香りを強く感じるようになる」、「ポテンシャルを持ったワインの場合は、より複雑性を感じるようになる」、「味わい全体に広がりが出てふくらみを感じるようになる」、「渋さがまろやかに感じるようになる」などがある。エアレーションによってワインの味わいが広がる現象を、眠っていたワインが「目覚める」と表現することもある。
- Appellation d'Origine Contrôlée
- A.O.C.
2009年以前のEUワイン法で、最上位に位置する原産地呼称保護ワインのフランスでの名称。AOC、Appellation d'Origine Contrôléeとも。
- Appellation d'Origine Protégée
- A.O.P.
2009年に改正されたEUの新しいワイン法の3段階の格付けにおいて、最上位に位置する原産地呼称保護ワインのフランス語での呼び名。AOP、Appellation d'Origine Protégéeとも。その名称の名声を守るために、指定地域のぶどうを100%使用する他、使用可能なぶどう品種、生産するワインのタイプ、ぶどうの栽培やワインの醸造法、収穫して良い最大のぶどうの量など厳しい規制が課せられている。
- AC
- AC
Appellation d'Origine Contrôléeを参照
- American Viticultural Areas
- AVA
米国政府認定ぶどう栽培地域。一定の地理的・気候的なぶどう栽培条件を共有するとみなされるエリアの境界線。ヨーロッパのワイン法による原産地呼称保護との大きな違いは、あくまで土壌や気候だけにポイントが置かれており、そこで栽培されるぶどう品種や、生産されるワインのスタイルには決まりがないこと。
- Australia
- オーストラリア
常に世界のトップ10に入るワイン生産量を誇る大ワイン生産国。大きな国だが、ワインの生産が可能なのは比較低冷涼な国の南部のみ。広大な国であるためワインのスタイルは多彩。この国を代表するのは、独自の個性を持つシラーズ。
- Auxerrois
- オーセロワ
主にフランスのアルザス・ロレーヌ地方で栽培される白ぶどう品種。アルザスのワイン法ではピノ・ブランの亜種とされ、オーセロワを使用したワインもピノ・ブランと名乗る事が可能。ただ近年のDNA調査の結果、ピノ・ブランの亜種ではなく、シャルドネやガメの兄弟である事が判明した。ピノ・ブランよりも酸が穏やかとされる。フランス南西地方では、マルベック(黒ぶどう)をオーセロワと呼ぶ事もある。
- appellation
- 原産地
そのワインの原料となるぶどうが収穫された場所のこと。ワインは出来る場所によって味わいが変化するお酒のため、原産地は非常に重視される。多くの国で、気象・土壌・歴史的経緯などを踏まえて原産地の線引きを行っており、同じ原産地名を名乗るワインには共通の風味があるとされる。
- Antioxidant
- 酸化防止剤
ワインの酸化防止剤としては主に硫黄を燃やした際に発生する物質である亜硫酸塩が主に使われている。古代ローマ時代からワインの保存のために使われてきた長い歴史を持ち、現在でも殆どのワインに使用されている。食品衛生法によって0.35g/kg(350ppm)未満と使用量が決められているため、人体への悪影響は基本的にない。ワイン以外の食品では、ドライフルーツなどにも広く使用されている。酸化を抑えるために瓶詰めする際に添加されているイメージが強いが、実際には瓶詰め時だけでなく醸造をコントロールするためにも、色々な場面で使用されている。
- appellation
- 産地
原産地を参照
- alcohol tax
- 酒税
ワインの酒税は1キロリットルあたり80,000円。750mlボトル1本あたりでは60円が酒税。2020年からの酒税改正により、段階的に1キロリットルあたり100,000円、ボトル1本あたり75円になる予定。酒精強化ワインや一部のワインは甘味果実酒の扱いになり、1キロリットルあたり120,000円、750mlボトル1本あたり90円と酒税が異なる。