- ウドンコ病
- powdery mildew
ぶどうの病害の一つ。カビの一種で、枝や果実が白い粉状の胞子で覆われてしまい、果実腐敗の原因となる。対策としてはぶどうの開花時に硫黄を含んだ薬剤を散布するのが最も一般的。この時期にぶどう畑を訪れると、温泉のような香りがする場合があるのは、この対策のため。
- ヴァラエタルブレンドワイン
- Varietal Blend Wine
オーストラリアのカテゴリーの一つ。一般的にヴァラエタルワインとは一つのぶどう品種がラベルに表示されたワインの事だが、2つもしくは3つ(もしくはそれ以上)のぶどう品種をブレンドして、それらの品種名が書かれたワインをこう呼ぶ。代表的な例として、「シラーズ/カベルネ」や「セミヨン/シャルドネ」「GSM(グルナッシュ、シラーズ、ムールヴェードル)」などがある。
- ヴァラエタルワイン
- Varietal Wine
ぶどうの産地名が大きくラベルに書かれたヨーロッパの伝統的なワインに対して、原料となるぶどう品種に注目して、主体となるぶどう品種を大きくラベルに表記したワインの事。伝統的なワイン産地よりも新興産地のワインに多く見られる。ぶどう品種による味のスタイルを覚えれば、飲んだ事のないワインでも味わいの想像がつきやすいので、20世紀の後半から一気に広がったカテゴリー。ぶどう品種の表記基準は各国のワイン法で決められているので、ラベルに品種名が表記されていてもその品種が100%使用されているわけではないので注意(例えば日本市場にあるチリのワインであれば85%以上その品種を使用していれば、ラベルに品種名を表示してよい)。
- ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレ
- Valdobbiadene Prosecco Superiore
イタリア・ヴェネト州のD.O.C.G.スパークリングワイン呼称。世界中で人気のスパークリングワイン・プロセッコの生産エリアの中でも、特に栽培条件の良いヴァルドッビアーデネ周辺のぶどうから生産される、1ランク上のプロセッコ。
- ヴァルポリチェッラ
- Valpolicella
イタリア・ヴェネト州のD.O.C.赤ワイン呼称。ヴェローナ近郊で生産され、ソアーヴェ、バルドリーノと並んで、古くからヴェネト州を代表するワインの一つとされる。コルヴィーナ種を主体に、複数の品種をブレンドしてつくられる滑らかな赤ワイン。このエリアには陰干ししたぶどうから生産されるコクのある辛口のアマローネ(Amarone)、同じく陰干ししたぶどうからの甘口であるレチョート(Recioto)、通常の赤ワインの発酵中にアマローネやレチョートの搾りかすを加えてつくるリパッソ(Ripasso)など特徴的なワインが多い。特定の昔からぶどう畑のあったエリアのワインはヴァルポリチェッラ クラッシコを名乗れる。
- ヴァン ド EU
- Vin de E.U.
EUのワイン法の3段階の格付けにおいて、最もカジュアルなレンジに位置する地理的表示を持たないワインのカテゴリー。ヴァン ド EUはEU加盟各国のぶどうをブレンドしたもの。
- ヴァン ド フランス
- Vin de France
EUのワイン法の3段階の格付けにおいて、最もカジュアルなレンジに位置する地理的表示を持たないワインのカテゴリー。フランス国内の複数の産地で収穫されたぶどうをブレンドしてつくられるテーブルワインが多いが、なかにはA.O.P.ワインやI.G.P.ワインの規制(伝統的だがある意味型にはまったワインづくり)外のワインづくりをするために、あえてこのカテゴリーでワインを生産する生産者も存在する。
- ヴァン・ムスー
- Vin Mousseux
フランス語でのスパークリングワインの総称。一般的に3気圧以上のガス圧をもつものの事を指す。
- ヴィーニョ・ヴェルデ
- Vinho Verde
ポルトガルの最北部ミーニョ地方で生産されるD.O.P.ワインの呼称。ヴィーニョ・ヴェルデとは「緑のワイン」という意味。そのイメージにピッタリの、アルコールが低く、爽やかな酸味を持った、微発泡の軽やかな白ワインの産地として知られる。ただし、D.O.P.ヴィーニョ・ヴェルデの規定では量こそ少ないものの赤やロゼの生産も可能で、白でも微発泡ではない長期熟成可能な力強い白ワインや、本格低なスパークリングワインも生産されている。
- ヴィオジーニョ
- Viosinho
ポルトガル北部の白ぶどう品種。ドウロ地方が主な産地で、ホワイト・ポートやドウロのスティルワインにブレンドされる品種の一つ。華やかな香りと酸味を与える。
- ヴィオニエ
- Viognier
フランス・コート デュ ローヌ地方北部原産の白ぶどうで、華やかでボリュームのある香りのアロマティック系品種。完熟した果実や大輪の花、白いスパイスなどを連想させるゴージャスな香りと、肉厚な果実味、低めの酸味が特徴。トロリとした粘性の飲み応えのあるワインを生む。近年オーストラリア、アメリカ、南アフリカなど原産地以外でも生産量が伸びている。
- ヴィティス・ヴィニフェラ
- Vitis vinifera
3種あるぶどうの系統の中で、ヨーロッパ・中東系と呼ばれる系統。コーカサス地方原産とされている。現在、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネなど、ワイン用のぶどうとして栽培されているぶどう品種の殆どがこの系統に属し、一般にワイン用ぶどうと言う場合ヴィニフェラを指す事が多い。フィロキセラに対する耐性がないため、栽培する際には通常は北米系の台木への接木が行われる。
- ヴィティス・ベルランディエリ
- Vitis berlandieri
北米系のぶどう系統の中で、特にフィロキセラへの耐性を強く持つ3大台木品種の一つ。乾燥した土壌に強く、石灰質の土壌に強い石灰耐性を持つ台木になるが、挿し木の際に根が出にくい。
- ヴィティス・ラブルスカ
- Vitis labursca
3種あるぶどうの系統の中で、北米系と呼ばれる系統の代表種。この一群にはコンコードやナイアガラなどの生食用や果汁・加工品用のぶどう品種が属する。フォクシー・フレーバーと呼ばれる独特の強い香りがあるので、食事と合わせるテーブルワインの原料としてはヨーロッパではあまり用いられない。アメリカや日本ではこの系統のぶどうからのワインも比較的生産されている。
- ヴィティス・リパリア
- Vitis riparia
北米系のぶどう系統の中で、特にフィロキセラへの耐性を強く持つ3大台木品種の一つ。湿った土壌に強く、早熟な苗になり、収量は少なめで、石灰質の土壌に弱い。挿し木の際に根が出やすい。
- ヴィティス・ルペストリス
- Vitis rupestris
北米系のぶどう系統の中で、特にフィロキセラへの耐性を強く持つ3大台木品種の一つ。乾燥した土壌に強く、晩熟な苗になり、収量は多めで、石灰質の土壌に弱い。
- ヴィニフェラ
- vinifera
ヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis vinifera)の略称(通称)
- ヴィノ・デ・ラ・ティエラ
- Vino de la Tierra
EUのワイン法で中間に位置する地理的表示保護クラスのスペインでの呼び名。地酒クラスで、日本のイメージで言うと「新潟県産の日本酒」くらいのイメージ。指定地域で生産されたぶどうを85%以上使用する必要がある。
- ヴィンテージ
- vintage
本来の意味はぶどうの収穫。そこから転じて、ワインの原料となったぶどうが収穫された年のこと。ぶどうの収穫はは通常一年に一回であり、その生育状況は天候に左右される。さらに、その生育状況が出来るワインの味わいに大きく反映されるため、ヴィンテージが重視される。
- ヴェスパイオーラ
- Vespaiola
イタリア・ヴェネト州のヴィチェンツァ周辺(主にブレガンツェ)のみで栽培される希少な白ぶどう。辛口の白ワインも生産されるが、陰干しからの甘口ワイン、トルコラートの原料として知られる。
- ヴェネツィア
- Venezia
イタリア・ヴェネト州のD.O.C.ワインの呼称。州の東部を広くカバーし、国際品種をはじめ多くの品種から、赤・白・ロゼ・スパークリング・微発泡などあらゆるタイプのワインを生産する呼称。
- ヴェネト
- Veneto
①イタリア20州の中で最大級のワイン生産量を誇る重要な州。ヴァルポリチェッラ、ソアーヴェ、バルドリーノの3大ワインの他、人気のプロセッコなど、世界に広く知られる銘酒を数多くうむ。 ②イタリア・ヴェネト州のI.G.T.ワインの呼称。州の全域を広くカバーする汎用的な呼称。
- ヴェルシュリースリング
- Welschriesling
クロアチア原産の白ぶどう品種。原産地のクロアチアではグラシェヴィナと呼ばれている。中欧、東欧で広く栽培されている基幹品種の一つ。リースリングという名前がついているが、ドイツのリースリングとは全く血縁関係の無い別の品種。高めの酸の香り高いワインをうむぶどう。貴腐の素晴らしい甘口ワインの原料ともなる。リースリング・イタリコとも。
- ヴェルメンティーノ
- Vermentino
サルデーニャ島、リグーリア州、トスカーナ州などのイタリアのティレニア海沿岸や、フランスの地中海沿岸各地で広く栽培されている白ぶどう品種。華やかな香りと、イキイキとした酸味があり、高品質な爽やかな辛口の白ワインをうむ。近年人気の高まっている品種。
- ヴェレゾン
- veraison
ぶどうの生育サイクルの一つ。ぶどうの果皮が色付くタイミングを指す。ぶどう樹の活動が自らの枝や葉を伸ばす生長サイクルから、次代に子孫を残すために果実の成熟という生殖サイクルへと変化する重要な過程。このタイミングから果実は酸が減少し、糖が増加していく。北半球では7月~8月前半頃。