- ファルツ
- Pfaltz
13個あるドイツのワイン産地の一つ。フランスのアルザス地方に隣接する、ドイツの中では南にある温暖な産地の一つで、上質な辛口白ワインや赤ワインの産地として知られる。
- フィノシェリー
- Fino Sherry
シェリーのタイプの一つ。産膜酵母と共に熟成する事で得られる、クルミなどに例えられる独特の風味を持つ。色は淡く、すっきりとして極めてドライな味わい。
- フィロキセラ
- Phylloxera
北アメリカ原産の昆虫で、ぶどうの害虫としては最も恐れられているもの。ぶどうの根や葉に寄生して樹液を吸う。寄生されたぶどうは最終的に枯死してしまう。19世紀の中頃にアメリカからヨーロッパに輸入されたぶどうの苗木に付着してヨーロッパに侵入し、ヨーロッパのぶどう畑を壊滅させた。対策はフィロキセラ耐性を持つ北アメリカ系の台木への接木苗を使用すること。
- フードル
- Foudre
大樽の一種。ドイツでは1,000リットル、
- フォーティファイドワイン
- Fortified Wine
酒精強化ワインと同義。
- フォクシー・フレーバー
- Foxy Flavor
Vitis Labursca系のぶどうが持つ甘い香り。特にヨーロッパの人々にこの香りを持つワインは好まれないが、アメリカや日本ではカジュアルなレンジではあるものの、普通に存在する。
- フランス
- France
イタリアとワイン生産量世界1位を常に争う大生産国。生産量だけでなく、スティルワインのボルドーやブルゴーニュ、コート デュ ローヌ、スパークリングワインのシャンパーニュなど世界中で有名なワインが揃っており、特に高級ワインの世界では他の国を圧倒する。カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、メルロ、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなどフランス原産のワイン用ぶどうが世界中で栽培されていることでも、その存在感の高さがわかる。
- フリーランワイン
- Free run wine
圧搾工程の中で最初に発酵容器から自重で引き抜かれる部分。ピュアな果実味の上品な味わい。
- フリウラーノ
- Friulano
イタリア、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の白ぶどう品種。ソーヴィニヨナス(もしくはソーヴィニヨン・ヴェール)と呼ばれる、香りが穏やかなタイプのソーヴィニヨンと同じぶどうで原産地はボルドー。柑橘と白桃を思わせる果実の香りに、ほのかに青草のニュアンスを含んだ、爽やかなワインとなる。
- フルート型ボトル
- Germanic bottle
スラリと背の高い細長型の瓶。伝統的にドイツやオーストリア、フランスのアルザス地方などで使用されてきた形状で、他の産地でも、リースリングやゲヴュルツトラミネールなどの上記の国々で生産されているぶどうからつくられるワインにはこのボトルが使用されることが多い。
- フルーリー
- Fleurie
フランス・ブルゴーニュ地方のボジョレー地区のA.O.C.赤ワインの呼称。ボジョレー地区の中でも特に優れた10の村から生産されるクリュ・ボジョレーと呼ばれるワインの1つ。「ボジョレーの女王」と呼ばれ、10のクリュ・ボジョレーの中で最もバランスがよく、エレガントな味わい。
- フルボディ
- Full Body
最も力強く複雑なタイプのワイン。果実味に厚みや複雑さがある印象。渋さが強かったり、色が濃い印象があるが、ワインのボディはそれ以外にも、アルコール度数や、果実味の豊かさ、熟成感などの要素にも左右されるため、渋くなかったり、色が淡いワインでもフルボディのものは存在する。
- フレーバードワイン
- Flavored Wine
醸造法によるワインの4分類の一つ。ワインにハーブやスパイス、ぶどう以外の果実、甘味などを加えてそれらの風味を持たせたもの。代表的なものに、ハーブやスパイスを加えたベルモット、果実やスパイスを加えたサングリア、松脂を加えたレッチーナなどがある。
- フレンチ・オーク
- French Oak
ワインの醸造や貯蔵用の容器(発酵槽や樽)の材料として使われる木材の一つ。トロンセ、アリエ、ヴォージュ、リムーザンなど樽材が供給される森の名前で呼ばれる。アメリカン・オークと比較するとタンニンが多めで、ヴァニラやココナッツのような甘い香りは控え目。
- フレンチ・コロンバード
- French Colombard
コロンバールのアメリカでの呼び名。
- フロール
- Flor
シェリーやヴァン ジョーヌの様に、樽熟成の際にわざと補酒をせずに酸化熟成をさせるワインで活躍する酵母。アルコール発酵後にワインの表面に浮かび上がって白い膜をつくるので、産膜酵母と言われる。クルミなどを連想させる独特の酸化熟成香をワインに与える。
- ブーケ
- Bouquet
ワインの香りをあらわす言葉の一つ。ワインの香りは大きく「ぶどうに由来する香り」「発酵に由来する香り」「熟成に由来する香り」の3つに分けられるが、ブーケはそのうちの熟成由来のもの。繊細で複雑な香りが多い。
- ブールブーラン
- Bourlboulenc
南フランス一帯で栽培されている古い白ぶどう品種。単体でワインになる事は殆どなく、ブレンド用としてワインに酸味を与える役割をする。
- ブショネ
- Bouchonné
コルク臭のフランス語での呼び名。コルク臭を参照。
- ぶどう品種
- grape varieties
種の下層に位置する分類。ワインになるぶどう品種は殆どがVitis vinifera種に属し、有名なものとして黒ぶどうのカベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワール、白ぶどうのシャルドネやリースリングなどが挙げられる。世界には1,500種を超えるワイン用のぶどう品種が存在するとされている。同じぶどう品種は共通の香りや味わいを持つ。
- ブラッククイーン
- Black Queen
1927年に新潟・岩の原葡萄園の川上善兵衛氏がベーリーとゴールデン・クイーンを交配させてつくり出した、日本生まれの交配品種。濃厚な色調と、穏やかなタンニン、非常に豊かな酸味のワインをうむ。
- ブラッシュワイン
- Blush Wine
ロゼワインの一つのタイプ。主にアメリカで濃い色調の果皮を持つ黒ぶどうを直接圧搾法式で仕込んでつくられる、ごく淡いピンク色のワイン。代表的なものとして、ホワイトジンファンデルが挙げられる。
- ブラン
- Blanc
フランス語で白のこと。
- ブラン ド ノワール
- Blanc de Noirs
元々はシャンパーニュ地方で、黒ぶどうのみからつくられる白いシャンパンを指す言葉。シャンパーニュ地方で黒ぶどうと言えばピノ・ノワールとムニエの2種類だが、どちらかだけ使用でもいいし、両方を混ぜても構わない。通常のシャンパンよりも肉厚でコクのある味わいになる事が多い。現在ではシャンパン以外のエリアのスパークリングワインでも使われている。近年は、黒ぶどうから生産される白のスティルワインの名称としても使用される。
- ブラン ド ブラン
- Blanc de Blancs
元々はシャンパーニュ地方で、白ぶどうのみからつくられる白いシャンパンを指す言葉。シャンパーニュ地方では白ぶどうは(ほんの少しの例外を除いて)シャルドネ種なので、通常はブラン ド ブランと言うと、シャルドネ100%のシャンパンを指す。通常のシャンパンよりも硬質で鋭い酸味を持ち、エレガントで繊細な味わいになる事が多い。現在はそこから派生して、白ぶどうのみからつくられるスパークリングワインの名称としても使用される。
- ブランコ
- Blanco
スペイン語、ポルトガル語で白のこと。
- ブリュット
- Brut
「生のまま」という意味でスパークリングワインの残糖量を表す言葉。一般的にBrutと書いてあれば辛口のこと。EUのワイン法では12g/L未満(±3g/Lまでの許容範囲あり)と決められている。より辛口のExtra Brut(0~6g/L)、全くドサージュを行わないBrut Nature(3g/L未満)という、より辛口のタイプもある。
- ブルゴーニュ
- Bourgogne
①フランス東部のワイン産地。シャブリ、コート・ドール、マコネ、ボジョレーなどの有名な地区を内包する。基本、赤はピノ・ノワール(ボジョレーはガメ)、白はシャルドネという単一のぶどう品種から、畑ごとの違いが顕著に味わいに出た、繊細でエレガントなワインをうむ。ワインはぶどうが育つ畑によって味わいが異なるということを、最もわかりやすく表現している産地。 ②フランス・ブルゴーニュ地方のベースとなるA.O.C.ワインの呼称。
- ブルゴーニュ型ボトル
- Burgundy bottle
なで肩が特徴の太めの形状の瓶。伝統的にフランスのブルゴーニュ地方やコート デュ ローヌ地方、ロワール地方などで使用されてきた形状で、一般的に「ブルゴーニュ型」と呼ばれている。ブルゴーニュ地方以外でも、ブルゴーニュ原産のぶどう品種(シャルドネ、ピノ・ノワール)でつくられるワインや、ロワールスタイルのソーヴィニヨン・ブランやコート デュ ローヌスタイルのシラーのワインもこのボトルを使用している生産者が多い。
- ブルネッロ ディ モンタルチーノ
- Brunello di Montalcino
イタリア・トスカーナ州のD.O.C.G.赤ワイン呼称。サンジョヴェーゼ種(この土地ではブルネッロと呼ばれる)100%からの豊満で力強く、長期熟成能力を持ったワインをうむ。イタリアでも「贈答品にはブルネッロ」と言われる、この国を代表する高級赤ワインの産地。
- ブレガンツェ
- Breganze
イタリア・ヴェネト州のD.O.C.ワイン呼称。赤と白を産するが、有名なのはヴェスパイオーラを数ヶ月陰干ししたぶどうでつくる、甘口ワインのトルコラート。
- ブレンド
- Blend
アッサンブラージュとも。出来上がったワインを混ぜることで味わいのバランスを取ったり、複雑味を増す作業。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロなど複数品種をブレンドしたり、同一品種の異なる畑区画をブレンドしたり、寒い年に温かい年のワインをブレンドして平均化したりなど、色々なパターンがある。
- プーイィ・フュイッセ
- Pouilly-Fuissé
フランス・ブルゴーニュ地方のマコネ地区のA.O.C.白ワインの呼称。マコネ地区の中でも特に優れた村から生産される5つの村名ワインの中でも、最も評価の高いワインをうむ。シャルドネからの果実味と酸味と骨格が一体となった厚みのある辛口。
- プチ・シラー(プティット・シラー)
- Petite Sirah
シラーとは全く関係のない黒ぶどう品種。色が濃く、タンニンが強いので、主にアメリカでブレンドの素材として使われる。南フランスのデュリフであると言われているが、複数品種の混植の畑や、よりマイナーな別品種も含めて、まとめてこの名前で呼ばれている。
- プティ・ヴェルド
- Petit Verdot
フランス・ボルドー地方原産の黒ぶどう品種。色濃く、力強く、スパイシーな、品質の高いワインをうむが、晩熟で完熟しないリスクが高いため、現在では主に補助品種として細々と栽培されている。近年、日本でも可能性の高い品種として注目されている。
- プリオラト
- Priorat
スペイン・カタルーニャ州のワインの呼称。小さいながらスペインで2つしかない最高クラスのD.O.Ca.に格付けされている重要な産地。修道士によって開墾された粘板岩の土壌の急斜面に畑があり、今も手で畑仕事が行われている。カリニェナとガルナッチャからの濃密な赤ワインと、極少量の白とロゼ。
- プルミエクリュ
- Premier Cru
日本語訳は1級。フランスのワインに見られる表示で、公的な格付けでグランクリュに次ぐ位置にあるという証明。
- プレスワイン
- Press wine
圧搾工程の中で、フリーランワインを抜いた後の果皮などを圧搾機でプレスして得られるワイン。フリーランワインと比較すると、タンニンが多く、ボディ感のあるタイプになる。上質なものはフリーランとブレンドして味わいに複雑性を与えるのに使用される。圧搾機の圧力によって味わいが変わり、強い圧力をかけたものは強い収斂味やエグ味を持ち、格落ちのワインや蒸留用のワインになる事が多い。
- プロヴァンス
- Provence
フランス南部のワイン産地。ニースやカンヌなどの世界的なリゾート地を抱える観光地。ワイン産地としては、この産地のワインの9割近くがロゼワインという、淡い夕焼けの色をした辛口のロゼの大産地。
- プロセッコ
- Prosecco
イタリア・ヴェネト州のD.O.C.の呼称。スティルや微発泡(フリッツァンテ)タイプもあるが、ほとんどがスパークリングワイン。グレーラ種のぶどうからつくられる、白桃や白い花を思わせる香りがする、フレッシュという言葉がピッタリの味わい。軽やかで爽やかなので、食前のスパークリングワインとして世界的に大人気になっている。今、世界で最も消費されているスパークリングワインの呼称。