野菜の育て方(基礎)
野菜づくり基本3カ条
(1)土づくり (2)日当たり (3)水やりと肥料
基本さえおさえておけば、野菜づくりは難しいものではありません。
基礎をおさえて、家庭菜園にチャレンジしてみましょう。
(1)土づくり(プランター編)
野菜はプランターで育てることもできます。ちょっとした土作りのコツと、十分な大きさのプランターを選ぶことで、畑と同じような、果実の収穫を楽しみましょう。特にトマトは多肥を好まないため、肥料の効きすぎた既製培養土では葉や茎ばかりが茂る「つるぼけ」状態になることもあります。培養土の選択の際は、堆肥や発酵の進んだ有機質肥料などを多く含んだものを選びましょう。
既成の野菜用の培養土に赤玉土を加えて使うのもおすすめ。
精米する際に出る米ぬかを2~3割程度堆肥と混ぜることで素晴らしい肥料になります。
プランターでの土づくり
前年/前作で使った古い土を再生のポイント
定植の10日~14日前に、プランター残土に残る前作の根や枯れ葉、種子などをよく取り除きましょう。
場所に余裕があれば、土を取り出し、数日間日光に当てて消毒するのが最適です。
土を広げにくい場合は、プランターの中で天地返しをおすすめします。鉢底の土を表面に入れ替えるようにかき混ぜて、数日間日光に宛てて消毒しましょう。鉢底石はそのままにしておきましょう。
消毒した後、バーク堆肥や十分に発酵、腐植化した腐葉土と赤玉土(小粒/中粒)を1:1の割合で全体によく混ぜます。
栽培する作物や肥料の成分にもよりますが元肥としては
窒素 リン酸 カリ 8-8-8(%)の場合:用土10Lに対して 40g(窒素にして約3g)程度が最適です。
プランターの選び方
トマト、ナス、キュウリに代表される夏の果菜類を確実に育てるためには、十分な栄養分、水分が供給できるよう、できるだけ大型のプランターを選びましょう。
少なくとも15L以上の容器のものをオススメします。
野菜用に通気性や深さを考慮された25Lクラスの菜園プランターが最適です。
トマトは15Lでも栽培可能ですが、根を張り、過乾燥に弱いナスは、20~25Lのプランターをオススメします。
(1)土づくり(畑編)
植え付け前には、十分熟成した堆肥をすき込みしっかり耕しておきましょう。土壌の水はけや保水性を改善し、養分を長く効果的に効かせるためには、堆肥による土づくりが有効です。有用微生物を多く含むバーク堆肥や牛糞堆肥が適しています。
牛糞堆肥
①畑での土作り
マルチング(マルチ)について
畑にはマルチフィルムを張ると、土壌温度のコントロールや雑草防止に効果的です。
また雨だれによる土の跳ね上げも防ぐことができ、特に梅雨時の土壌病害防止にも効果があります。
- 黒マルチ(地温上昇 雑草防止)
- 透明マルチ(地温上昇)
- 銀・白マルチ(地温上昇防止)⇒ 反射光が多いものは、アブラムシなどの忌避効果もあります。
- 敷きわら(温度上昇防止)
②マルチフィルムの張り方
③畑での苗の植え付け
(2)日当たり
日当たりの良い場所に植えることは野菜栽培の必須条件。ベランダでプランター栽培を行う場合、置く場所や高さを工夫して、少しでも長く直射日光に当たるようにしましょう。特に朝陽が当たる東側のベランダに置くことがポイントです。夏の間は、早朝より日が昇っていますので、多くの日射を受けることができます。
(3)水やりと肥料
夏野菜の栽培期間は温度も上昇し、急激に生長しますので、多くの水分と肥料分が必要になります。ただし野菜の種類によって与え方にコツが要ります。主要な夏野菜についてご案内します。
乾燥に強い野菜(トマト)
トマトは比較的乾燥に強いので、水の与えすぎは禁物です。定植後、株の小さいうちはやり過ぎに注意しましょう。大きく生長してきたら、「葉がしおれ気味になったら、しっかりやる」を基準に管理をして下さい。
コンテナ栽培の場合、大きく生長した夏場では乾燥しやすいため、朝か夕方の涼しいうちにしっかり与えましょう。
水切れに敏感な野菜(キュウリ・ナス・ピーマン・トウガラシ)
花が咲き、果実が肥大しはじめると水切れに十分注意しましょう。水切れに敏感ですので、一旦過乾燥を起こすと、花が咲いてもすぐ落ちるなど、収穫に影響してしまいます。
畑での栽培の場合はあまり問題にはなりませんが、プランター栽培では水切れさせないことが重要なポイントです。特に夏のコンテナ栽培は乾燥しやすいので、夏場は毎日水やりを。水やりは朝か夕方の地温が低いうちにやるようにしましょう。