家庭菜園Q&A/イチゴ

植付け期

実が付く方向が決まっているようですが、見分け方を教えてください。

ランナー切除痕がある逆の方向から花芽ができます。

葉が赤くなったのはなぜでしょうか。

病気の可能性は低く、老化苗、または寒さによるものと思われます。​冬になると、古い外葉から枯れる、または紅葉して、株の中心部の葉だけ緑色を保ち、越冬態勢となります。​地上部に生長がみられなくても冬の間も根はしっかり生きていますので、冬場の水やりを忘れないように注意してください。特に植木鉢栽培の場合、水やり忘れで枯死してしまう場合が多いので注意しましょう​。

生育期

植え込み1ヶ月で、葉っぱが黒くなりしわしわになり枯れた。

肥料過多を疑います。植え込みから1月はまだ株を充実させる時期なので、株が大きくなるまで液肥はお休みします。枯れた株から、傷んだ葉っぱは取り除き、生長点近くの健全な葉っぱ1、2枚を残し、根も黒っぽく変色して傷んだ根をすべて取り除き、新しく清潔で肥料分の少ない土に植え替えます。この時土は挿し木などに使う無肥料の土の方が発根が良いです。

最初の花は摘むのですか?

四季なりの「ドルチェベリー、らくなりイチゴ、ローズベリー」はご購入直後から花芽をつけ、着果を行うことができますが、長く充実した収穫を得るためには、定植後最初に出てくる花芽を一旦摘み取り、株の充実を図りましょう。次に出てくる花芽を着果させるようにします。

花芽が全然つかないのはどうしてですか?

低温遭遇が不十分か、過度に多肥のために、生殖生長ができていない可能性があります。
葉が過度に大きく、軟らかく茂っている場合は、多肥を疑いましょう。
対応としては、四季なり品種の場合はしばらく肥料を控えめにしながら管理を続けていただくことをオススメします。

花が咲いて人工授粉したが、実が全然大きくならない。どうしてですか?

花が咲いても肥大しない理由は幾つかあります。まず、株の生長力が低下していると、受粉しにくく、果実の肥大も少なく、場合によっては全く肥大せず枯れ落ちてしまうことがあります。
もしくは、過度な多肥により、柔らかく大きな葉が多く出て、花芽の形成が悪くなることもあります。まずは充実した株張り、色の良いしっかりした葉をつけることを目標にしましょう。
また、まだ寒い春先の一回目の開花では、低温のため、開花後に果実が黒く萎縮して枯れることもあります。この場合は、温度が安定してから出穂する花芽を期待しましょう。

梅雨の管理はどうしたら良いでしょうか?

梅雨時は温度も上がり、病気が発生しやすくなります。特に開花、結実を続ける四季なり品種の場合は、カビの発生を防ぐため、古い葉を葉柄ごと摘み取り風通しを良くする、また、ローズベリーなど多数開花している場合は、摘花して結実させる実を制限することも有効です。​
梅雨の間も着果収穫が続く四季なり品種の場合、‘ナメクジ’対策も重要なポイント。​
金属でできた鉢受をセットするなどして被害を防ぎましょう。露地栽培の場合、果房周りを捻ったアルミホイルの棒で囲むとナメクジ除けに一定の効果があります。​

夏場の管理はどうしたら良いでしょうか?

四季なりの場合でも、最高気温が30度を超える日が続くと、花が咲いても着果しにくくなる場合があります。秋になり気温低下とともに、開花、結実性とも回復してきます。​
真夏の間は、水切れによる枯死に注意し、週1回は液肥を与え、秋に向けて樹勢の維持に努めましょう。​​

秋に植えて、年内に花が咲いたけど、摘む必要ありますか?

温度条件の良い秋には開花、実をつけることもありますが、この時期は株を充実させるために​花は摘み取りましょう。実がなっていても春のように美味しい果実になりにくいので、株を充実させるためにも大きくせずに積むことをお勧めします。株元から株を痛めないように切ってください​。​​

冬は苗にシートをかけた方が良いですか?

株の周りのシートは菜園用のマルチシートや敷き藁などをご利用下さい。苗の成長には、日光が良く当たる環境での栽培が好ましいため​株の上にはかけないようにしてください。日当たり、風通しの良い環境での栽培をお勧めします。​
降雪がある場合は、寒冷紗等で霜よけをして、日光が出たら、霜よけを外して日によく当てて下さい。水やりは土が乾いてから、午前中の暖かい時間帯が好ましいです。​​​

ランナーが出てきましたが、どうしたら良いですか?

ランナーは株が消耗しますので、花が咲いて実をつける時期は、切って取り除いてください。

収穫期

イチゴの空洞果

果実が急激に成長したとき、果実の中心部の生長が周辺部の生長に間に合わず、間が空いてしまうことがあります。小型で細身の果実の品種のほうが発生しづらいです。肥大の途中に「空洞」ができるので、収穫適期を過ぎてから発生する大根の「スイリ」やスイカの「棚落ち」とは状況が異なります。一般家庭環境で空洞果を防ぐのは難しく、熟度とは関係なく十分に生長量がとれている証拠とも言え、あまり心配はされることはありません。

イチゴが甘くない

気温の影響と日照が影響します。果実が肥大する時の適温は15~25度くらいで、夜温が8度以上になると着色が促進されても充分に糖度が乗らずに小果になります。日照が足りなくても糖度が落ちることがあります。

実の先端が赤くならない(先青果)

果実全体が白っぽい「白ろう果」や「着色不良」は、窒素過多・日照不足・低温で発生します。窒素過多の場合は古い葉を何枚か株元から切除し、風通しを良くして肥料分をしばらく控えます。

イチゴの実が黒ずんできた

気温が高くなると果実の肥大が正常に行われなくなり、黒っぽい「種浮き果」の状態になることがあります。草勢が弱っている際に発生しやすいので、実の肥大が進んでいない場合は切除し、株の充実を優先させます。
花芽が少なくなってきたら、液体肥料を1~2週間に1度与えます。葉が茂りすぎているようであれば、古い葉は切除して、風通しの良い状態で管理しましょう。

イチゴの実が白くなる

灰色カビ病またはうどんこ病の可能性があります。とりのぞいて市販の薬剤を散布し、風通しの良い状態で管理しましょう。

イチゴの実が奇形

花が咲いたら、綿棒や筆を使って中心の雌しべにまんべんなく花粉がつくように受粉させると形のよい果実が実ります。

一季なりと四季なりと違いは?

一季なりは春のみ実がつきます。四季なりは春と秋に実がつきます。

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