- 実験編「赤ワイン」
ワインを飲むときの適温は?
温度による味わいの違いを実験!
~赤ワイン編~
2016年02月
ちまたでは「赤ワインは室温で飲むもの」なんて、耳にすることがありますよね。そういえば、飲む時のワインの温度って、味わいに影響するものなのでしょうか?
これまでの実験で、ワインは保管温度の影響をかなり受けることがわかりましたが、今回は赤ワインで「飲むときの適温。温度による味わいの違い」を検証してみたいと思います!
実際に温度を測りながら試してみます!
さて、結果やいかに!?
- 目次
▼ さっそくやってみた!!
▼ ざっくりと結果まとめ!!
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【1.酸化防止剤無添加のおいしいワイン(赤)】
★C:15℃がバランス良い!理想は13℃くらい★
A,Bの低い温度では、いろんな要素を感じにくい印象。
Cの温度では、果実味や甘味もしっかり感じられるようになって、バランスがかなりよくなる。少しもったりした印象が出てくるので、もう少し低い13℃程度の方が楽しめるかも。
Dの高い温度では、アルコール感や甘味が前面に出て、かなりもったりした印象。。 -
【2.ジョルジュ デュ ブッフ ボジョレー】
★C:15℃がベスト!★
A,Bの低い温度では、香りの要素や果実味をほとんど感じられない。渋味も目立っていました。
Cの温度では、果実味や香りの複雑さが一気に増して、とても華やかな印象に。
Dの高い温度では、アルコール感が前面に出てきて、かなり単調な印象に。 -
【3.ビニャ マイポ レセルバ ビトラル シラー】
★C:15℃がバランス良い。欲を言えば、17℃くらいがベスト!★
このワインは、低い温度で一番ネガティブな印象が。Aの温度では少しケモノのような香りや渋味が浮いて感じられました。
Bの温度ではネガティブな要素はほとんど感じなくなりましたが、まだまだ小ぶりな印象。
Cの温度では果実味がグッと出てきて、味わいもバランスがよく焦点が合ったような感じでした。ちょっと温度が上がると、肉付き良いボディが楽しめるように。
Dの高い温度ではやっぱり、アルコール感が突出してしまって、飲みにくい印象。 -
【4.ロス ヴァスコス グランド レゼルブ】
★C:15℃がバランス良い。欲を言えば、17℃くらいがベスト!★
今回試したワインの中では唯一、どの温度でもそこそこ楽しめる。とはいえ、A,Bの低い温度は少し地味な印象。
Cの温度では、果実や植物、カカオのような香りがで華やかなに。ちょっとボディがスマートな印象なので、少し温度を上げると肉付きのよいボディで楽しめそう。
Dの高い温度では、やっぱりアルコール感が強すぎて、焦点が定まらない印象。。
【ワイン1】~フレッシュな果実味で軽めの赤ワイン~
酸化防止剤無添加のおいしいワイン(赤)
【ワインの特徴】 ?ブランドサイトはこちら
まろやかな味わいの赤ワインです。ぶどうの柔らかな香りが心地よく、爽やかな後味が楽しめます。
【検証結果】
★C:15℃がバランス良い!理想は13℃くらい!★
A, B:いろんな要素を感じにくい。渋味やアルコール感を感じにくくて、酸味がしっかり感じられるので、飲みやすい印象ではある。
C:果実味や甘味もしっかり感じられるようになって、バランスがかなりよい。少しだけもったりした果実味の印象が出てきたので、もう少し低い13℃程度の方が楽しめるかも。
D:酸味が感じにくくなって、逆にアルコール感や甘味を強く感じるようになって、かなりもったりした印象。ちょっと飲み疲れしてしまう。
【ワイン2】~華やかな香りで軽めの赤ワイン~
ジョルジュ デュ ブッフ ボジョレー
【ワインの特徴】 ?ブランドサイトはこちら
イチゴなどの赤い果実を思わせる華やかな香りが特徴のワインです。渋味は比較的穏やかで、イキイキとした酸味とフレッシュな果実を楽しむ軽やかなタイプです。
【検証結果】
★C:15℃がベスト!★
A, B:香りの要素や果実味をほとんど感じとれず、ただすっぱい印象。もともと渋味がそんなに強いワインでもないのに渋味も目立つ。
C:果実味や香りの複雑さが一気に増して、とても華やかな印象に。低い温度で目立っていた酸味や渋味もバランスよく感じられるように。
D:アルコール感や揮発した酸のような感じが前面に出てきて、いろんな要素を感じにくくなった印象。もったりした果実味で飲み疲れする感じ。
【ワイン3】~スパイシーな香りで濃縮した果実味の赤ワイン~
ビニャ マイポ レセルバ ビトラル シラー
【ワインの特徴】 ?終売しました
熟したプラムやブラックベリーを思わせる香りと、チョコレートやバニラを思わせる味わい。まろやかなタンニンでバランスのとれたワインです。
【検証結果】
★C:15℃がバランス良い!欲を言えば、17℃くらいがベスト!★
A:かなりネガティブな印象が出てきてしまいました。タンニンの渋さが口の中に残って、ケモノ臭や少し温泉卵のような還元的な香りが感じられました。
B:Aの温度で感じたような還元的な香りはほとんど感じられなくなり、ブラックチェリーのような果実や少し黒コショウのようなスパイスの印象が出てきました。ただ、小ぶりな印象。
C:果実味に熟した印象が出てきて、スパイスや花、カカオのような香りもグッと出てきて、かなり華やかな印象になりました。もはや低い温度で感じたネガティブな要素は消し去られました。
少し温度が上がって17℃くらいになると、ボディも肉付きよく感じられて、味わいもバランスがよく、焦点が一気に合ったような感じ。
D:やっぱり、アルコール感や甘味が突出してしまって、飲みにくい印象。
【ワイン4】~力強い味わいの赤ワイン~
ロス ヴァスコス グランドレゼルブ
【ワインの特徴】 ?ブランドサイトはこちら
濃密で熟したカシスなどの果実を思わせる香りが特徴のワインです。南国の太陽を浴びた豊かな果実味と、骨太のタンニンの力強い味わいです。
【検証結果】
★C:15℃がバランス良い!欲を言えば、もう少し高い17℃くらいがベスト!★
A, B:このワインは、低い温度でも香りの要素や果実味がきちんと感じられました。とはいえ、香りや果実味の中身は、ブルーベリーのような小さい黒系果実やスミレのような花の印象と、少し地味な印象でした。
C:黒系果実やスミレのような香りに加えて、杉やハーブのような植物系の香りや、赤系果実の華やかな印象、カカオのような上品な香りを感じられるようになりました。果実味もかなり豊かになって、A,Bの温度で飲んだものより格が上がった印象でした。ただ、まだ少しボディがスマートで物足りない印象なので、ちょっと温度を上げて17℃くらいにして、肉付きのよいボディで飲みたいところ。
D:やっぱりアルコール感や樽の香りが強く出すぎて、香りや味わいの焦点が定まらない印象。