- 実験編「白ワイン」
ワインは開けたらその日のうちに飲みきるべき??
~白ワイン編~
2015年09月
ワインって、みんなで飲んでもけっこう残ってしまうことがありますよね。
よく「ワインは開けたらその日に飲みきらなきゃ」 とか、「開けてからも2,3日はおいしく飲めるよ」 とか言われています。でも、それって本当?実際のところ味わいはどう変わっていくの??
前回は赤ワインを試してみましたが、今回は『白ワイン』で栓を抜いてからの【味わいの経時変化】と【保管方法の違いの変化】を実験です!
赤ワインは開けてから1週間経っても楽しめるものがありましたが、さて白ワインはいかに!?
- 目次
▼ さっそくやってみた!!
▼ ざっくりと結果まとめ!!
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【実験1 ワインの経時変化】~すっきりした味わいの輸入ワイン~
★開けて、3日後まではおいしい★
基本的に開けてからすべての要素が弱くなっていく傾向で、当日が一番おいしい。ただ、3日後までは気になるレベルではなくておいしく飲める。それが1週間経つと、いろんな要素が弱くなってワインの魅力である香りや酸味が薄まってしまった感じ。2週間後にはさらにいろんな要素が弱くなって、味わいが抜けてしまった印象に。 -
【実験1 ワインの経時変化】~リッチな味わいの輸入ワイン~
★開けて、3日後まではおいしい★
こちらもほとんど同じ傾向で、基本的にすべての要素が弱くなっていく傾向。若干香りの複雑さと果実味が、開けた当日より翌日の方が良い印象で、当日か翌日が一番おいしい。3日後でもほとんど変わらず、これまで感じなかった香りを感じることも。 これまた、1週間後には香りや酸味が薄い印象に。2週間後もやはり楽しめない感じでした。
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【実験2 ワインの保管方法の違い】~すっきりした味わいの輸入ワイン~
なんと、冷蔵保管と常温保管で3日後までは大きな違いは見られず。常温保管は酸味が少しだけぼやけた感じになって、果実味の印象が変わって感じるものの、冷蔵保管と変わらずおいしく飲めました。ただ、1週間後では、冷蔵保管したものと比較にならないほど、常温保管のものの変化が大きく、傷んだ印象になってしまいました。もはや抜け殻のようです。。 -
【実験2 ワインの保管方法の違い】~力強いワイン~
こちらも冷蔵保管と常温保管で3日後までは大きな違いは見られず。常温保管は酸味が少しだけぼやけた感じになって、果実味の印象が変わって感じるものの、冷蔵保管と変わらずおいしく飲めました。1週間後には、常温保管のものがひどく弱々しく、苦味と甘味だけが残ってエグイ印象になってしまいました。
【実験1 ワインの経時変化】
~すっきりした味わいの輸入ワイン~
ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン
【ワインの特長】 ?ブランドサイトはこちら
青草や柑橘、青いりんごのような爽快な香りと、キレの良い酸味が特長です。飲み口がすっきりしたワインで、持っている要素も多くないため、開けてからの変化も早そうです。
【検証結果】
このワインは開けたてが一番おいしい!日を追うごとにどの要素も減っていく傾向でした。その日のうちに飲みきる必要はないけれど、3日後くらいまでには飲みきった方がよさそうです。
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『翌日』
開けたてとほとんど変わらず☆
グレープフルーツやりんごのようなフレッシュな果実味が印象的。少し苦味を感じるけれど、味わいに厚みを与えてくれている感じでおいしい。 -
『3日後』
引き続きほとんど変わらず☆
酸味がやや落ち着いた感じはあるけれど、フレッシュな果実味は変わらずおいしく飲める。 -
『1週間後』
一気に味わいが変化。飲もうと思えば飲めるけれど、
香りや果実味、酸味が弱くなって、「味が抜けてしまった」印象。魅力的だった柑橘系の印象がかすかに感じられるかな、という印象。イキイキした酸味も弱くなって、しまりがない飲み口。味わいに厚みを与えてくれていた苦味も目立って感じるようになってしまいました。 -
『2週間後』
さらにスケールダウン。
1週間後からはそれほど変化は大きくないけれど、さらに味わいが落ちてしまった感じ。フレッシュな果実味や酸味の印象がかなり薄くなって、甘味と苦味だけが目立って感じてしまうように。
【実験1 ワインの経時変化】
~リッチな味わいの輸入ワイン~
ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ
【ワインの特長】 ?ブランドサイトはこちら
熟れたりんごや洋ナシのような果実の香りと、ナッツのような香りも感じられる香り豊かな白ワインです。また、爽やかな酸味と飲み口にコクを感じるリッチな味わいです。香りの要素が多いワインなので、開けたてよりもしばらく経った方がいろんな要素が楽しめることもありそうです。
【検証結果】
こちらは開けた当日から翌日が一番おいしい!どの要素も基本的に減っていく傾向だけれど、果実味や香りの複雑さは翌日に少し豊かになった印象。3日後まではおいしく飲める。
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『翌日』
開けたてとほとんど変わらず。おいしくなったようにも感じる☆
果実味や香りの複雑さが少し華やかになった印象。熟れた洋ナシや黄桃のような豊かな果実の印象が強くなってきた感じ。 -
『3日後』
ほとんど変わらず。ぜんぜんおいしく飲める☆
やや果実味の印象が穏やかになった感じがあるけれど、これまで果実の印象に隠れていたナッツのような香ばしさをしっかり感じられるようになってきた。まだまだおいしい。 -
『1週間後』
見た目も味わいも変化。飲めるには飲めるけれど、
外観で色あいが変化したことがわかるレベルに。これまでの果実味の印象が弱くなって、少し化学的なゴムのような香りを感じるように。酸味や飲み口のコクも弱く感じて、飲んでいて少し物足りなさを感じる。 -
『2週間後』
さらにスケールダウン。
外観が褐色がかってきて、見た目にもかなり変化した印象。ゴムのような香りの印象が強くなって、酸味や飲み口のコクがさらに弱くなり、相対的に、甘味と苦味を感じやすい印象。
【実験2 ワインの保管方法の違い】
~すっきりした味わいの輸入ワイン~
ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン
【実験前の予想】すっきりとした味わいのワインで持っている要素も多くないので、保管状態による影響が大きそう。常温保管ではあっという間に傷んでしまうんじゃないか。。
【検証結果】
なんと、3日目までは冷蔵も常温も大きな違いは見られず!果実味や香りの要素の内容はやや違うものの、同程度においしく飲めました。1週間後はさすがに違いが出てきました。冷蔵保管は少し「味が抜けてしまった」感じだったのに対して、常温保管は「傷んでしまった」感じでした。冷蔵保管は、悪い印象はないので飲める感じでしたが、常温保管の方は、エグミや雑味が目立ってしまっていて、「これは飲めない」と思ってしまいました。
【実験2 ワインの保管方法の違い】
~リッチな味わいの輸入ワイン~
ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ
【実験前の予想】リッチな味わいの白ワインなので、すっきりした味わいの白ワインよりは保管の仕方による影響は少なそう。けれど、さすがに真夏に常温だとすぐに傷んでしまいそう。。
【検証結果】
このワインも3日目までは冷蔵も常温も大きな違いは見られず!果実味や香りの要素の内容はやや違うものの、同程度においしく飲めました。1週間後はさすがに違いが出てきました。冷蔵保管は少し「物足りない」感じだったのに対して、常温保管は「傷んでしまった」感じでした。色合いもかなり褐色がかってしまいました。冷蔵保管はまだ飲める感じでしたが、常温保管の方は、ひねた甘味やエグミを感じて、「これは飲めない」と思ってしまいました。