- 実験編「白ワイン」
定番のおつまみとワインの相性は??
?白ワイン編?
2018年02月
お酒のお供といえば、みなさんは何を思い浮かべますか?
最近はコンビニやスーパーの店頭でもおつまみコーナーが充実していて、いろんなものが簡単に手に入るようになりましたよね。このコーナー、個人的にはビールのお供をイメージしたラインナップが多いように思えますが、ワインとの相性はどうなんでしょうか。
ワインというと、チーズが鉄板のようにも思えますが、他にも簡単に手に入るものでワインと相性が良いものがあるといいですよね。
(いろんなチーズとの相性はこちらで検証しています!)
今回はまず白ワインと定番のおつまみを合わせてみます!さて、どんな結果になるのでしょうか??
- 目次
▼ とりあえずいろいろ試してみた!
まずはワイン!次の4つのタイプの白ワインについて検証しました。
ワイン1. 辛口のスパークリングワイン: 『フレシネ コルドン ネグロ』
ワイン2. ほのかな甘口白ワイン: 『ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>』
ワイン3. 軽めの辛口白ワイン: 『サントリージャパンプレミアム 甲州』
ワイン4. リッチな辛口白ワイン: 『ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ』
合わせるおつまみは、ザ・定番ともいえる次の7種類!スーパーやコンビニに売っている手軽なもので試してみました。
おつまみ1:枝豆
おつまみ2:オリーブ(黒コショウ風味)
おつまみ3:ミックスナッツ(アーモンド、カシューナッツ、くるみ)
おつまみ4:イカフライ(スナック菓子)
おつまみ5:生ハム
おつまみ6:ポテトチップス(うす塩味)
おつまみ7:柿の種(大辛口、ナッツ抜き)
検証の仕方は、4人のメンバーで試飲・試食して、合わせることでおいしくなったかどうかを最高5点で数値化して比較しました。点数の基準は以下の通りです。
1点:合わせる前には感じなかったネガティブな要素を感じるようになる。
2点:合わせる前より、ワインもしくはおつまみの味わいがおいしくなくなったと感じる。
3点:合わせる前と変わらない、予想通りの味わい。
4点:合わせる前より、ワインもしくはおつまみの味わいがおいしくなったと感じる。
5点:合わせる前には感じなかったポジティブな要素を感じるようになる。
どのおつまみもビールとは相性よさそうなものばかりですが、さてワインとの相性やいかに??
辛口のスパークリングワイン『フレシネ コルドン ネグロ』
【まとめ】
ほぼすべてのおつまみと相性が良い結果に!ティスターごとのばらつきも少なくて、好みの違いの影響も少なそう。
【おつまみごとの結果】
・枝豆:豆の風味とワインの柑橘を思わせる香りがともに引き出されて、香り豊かに感じられる。
・オリーブ:オリーブの香りがしっかり感じられるようになって華やかな印象に。オリーブのオイリーな質感、塩味とワインの細かい泡の質感、酸味が溶け合って複雑味が増したように。
・ミックスナッツ:ナッツの種類によって印象は違ったけれど、アーモンドが一番おいしい。ナッツの香ばしさとワインの果実味が相乗効果になって愉しめる。ナッツの塩味・オイル感がワインを飲み進ませてくれる。
・イカフライ(スナック菓子):甘めの味付けのせいもあるのか、後味に甘い重い味わいが残ってしまって、これは相性が良くない。ワインも単調に感じてしまう。
・生ハム:生ハムの旨味、塩味でワインが飲み進む。生ハム単体を口にしたときに少し強く感じた肉や脂の香りを、ワインが穏やかに感じさせてくれる。
・ポテトチップス:ポテチのサクサク感とワインの泡が軽快な食感で愉しい。ポテトの塩味、オイル感、香ばしい香りと、ワインの果実味、酸味、香ばしい香りが交互に繰り返されて延々と飲み進んでしまう。
・柿の種:辛味とワインの泡が相乗効果で刺激に感じられるので、面白いけれど、辛いものが苦手な人にとっては大変。香ばしさや果実味も増して感じられるので、相性は良さそう。
ほのかな甘口白ワイン『ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>』
【まとめ】
あまり高評価なものがない結果に。
【おつまみごとの結果】
・枝豆:ワインの甘味をより強く感じるようになって、枝豆の風味が少し弱くなる感じ。枝豆が少しお菓子のような安っぽくなったように感じられる。
・オリーブ:オリーブの風味が少し穏やかに。でもあまり変化しあわない。
・ミックスナッツ:どのナッツでも、ワインの重心が少し低くなる感じ。ワインの飲み応えが増すけれど、もともとの爽やかな印象が好きな人にとってはマイナス。
・イカフライ(スナック菓子):後口に変に甘味が残ってしまって重い。相性が良くない。
・生ハム:合わせると豚肉の香りが強調されて、はちみつのソースで生ハムを食べている感じ。この風味と甘味の組み合わせは、かなり好みが分かれそう。
・ポテトチップス:それぞれがばらばらでお互いに変化し合わない感じ。
・柿の種:それぞれがばらばらでお互いに変化し合わない感じ。
軽めの辛口白ワイン『サントリージャパンプレミアム 甲州』
【まとめ】
枝豆と相性バツグン!オリーブ、生ハムも相性良し。
【おつまみごとの結果】
・枝豆:ワインに上品な日本酒を思わせるような香りや旨味を感じるようになって、枝豆の風味もよりしっかりと感じられる。お互いの味わいや風味が調和して穏やかで、和の印象を感じる落ち着いたおいしさ。
・オリーブ:ワインのりんごを思わせる果実味を引き出してくれて、ワインをおいしくする組み合わせ。
・ミックスナッツ:ナッツのオイリーで香ばしい特長が強すぎて、ワインの果実味を覆い隠してしまう感じ。ワインの味わいは酸味だけが浮いて感じられる。
・イカフライ(スナック菓子):イカフライ(スナック菓子)の甘味や風味がワインの果実味や香りの特長を殺してしまう感じでよくない。
・生ハム:生ハムの塩味や豚の旨味が、ワインの果実味、酸味、旨味、渋味などのそれぞれの味わいをよりくっきりと感じさせてくれる。
・ポテトチップス:ネガティブな要素は感じないけれど、どちらの特長も少し弱くなる感じ。
・柿の種:辛味が強すぎてワインの繊細さな味わいが感じられなくなってしまう。一方で柿の種の米や唐辛子の香りはしっかりと感じられるようになって、これはこれで面白い。
リッチな辛口白ワイン『ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ』
【まとめ】
ミックスナッツとの相性バツグン!とくにカシューナッツは絶品!
【おつまみごとの結果】
・枝豆:ワインの果実味が少しリッチに感じられるけれど、枝豆の味や風味は消されてしまう。
・オリーブ:オリーブの香りや辛味、ワインの果実味や苦味、香ばしい香りなどの要素が強調される。いろんな要素が愉しめるけれど、まとまりがあまりないので、好みがわかれる組み合わせ。
・ミックスナッツ:ナッツの香ばしさ、オイリーで塩味が強めな味わいがワインと見事に調和。特にカシューナッツは、ワインの果実味や酸味、苦味、コクをくっきりと感じさせてくれて、ワインの味わいをワンランク上げてくれる。
・イカフライ(スナック菓子):甘味や苦味、酸味がバラバラに感じられておいしくない。重い。
・生ハム:悪くはないけれど、あまり変化し合わない無難な組み合わせ。
・ポテトチップス:これも悪くはないけれど、変化し合わない無難な組み合わせ。
・柿の種:辛味が増して少し強すぎる感じはあるけれど、柿の種の香ばしさやワインの果実味は豊かに感じられるように。
編集後記(やってみてわかったこと!!)
【結局のところは??】
ビールに合いそうなおつまみを選びましたが、白ワインと合わせても愉しめそうな結果になりました。イカフライ(スナック菓子)だけは、白ワインを飲むときにはわざわざ選ばなくてもよさそうです。
おつまみはだいたい塩味や油・脂を多めに含んでいますが、これがワインをよりリッチに味わいの構造をくっきりと感じさせてくれて、ネガティブな要素は覆い隠してくれるような印象もありました。またスパークリングワインの泡も、同じようにネガティブな要素をほどよくマスクしてくれる感じでした。
一方で、甘味は浮いて感じられることが多くて、あまり良い影響を与えなさそうな結果でした。
【ワインのタイプごとのおすすめ】
★辛口スパークリングワイン × イカフライ(スナック菓子)以外のおつまみ(特にオリーブやポテチ)
★ほのかな甘口の白ワイン × 生ハム
★軽めの辛口白ワイン × 枝豆
★リッチなタイプの辛口白ワイン× ミックスナッツ(特にカシューナッツ)
【この次】
次回は赤ワインとおつまみの相性を検証してみたいと思います。乞うご期待!