品質保証の取り組み
コーヒー豆は、世界70カ国以上の地域で栽培されています。
コーヒー豆の生産国は、赤道を挟んだ北緯25度から南緯25度までのエリアに集中しています。このエリアはコーヒーベルトと呼ばれています。
サントリーグループでは、主に中南米とアフリカから購入していますが、コーヒー豆に対する品質保証の考え方は生産国によってさまざまです。
そのため、サントリーグループでは定期的に生産地を訪問し、栽培方法や品質管理に問題がないことを確認しています。
原料として使用するコーヒー豆ができるまでには、収穫されたコーヒーチェリーから種子を取り出す工程(精製)と、取り出した種子を加熱処理する工程(焙煎)があります。
コーヒーチェリーから種子を取り出す方法は大きく二つに分かれます。ここではその一つ、水洗式を紹介します。この工程は生産地で行われます。
コーヒー生豆は、日本の焙煎工場へと輸送され、加熱処理(焙煎)されます。これにより生豆中の成分の化学変化が起こり、香りと味が生み出されます。焙煎を終えた豆は化学反応を止めるために、冷却機にうつされます。焙煎には熱風焙煎や直火焙煎などいくつかの種類があり、生豆の個々の特徴に合わせて使用する焙煎機や焼き具合を変えています。
コーヒーでは品質の安定や独自性のある味の創造を目的として、品種・産地・焙煎度の異なる豆を混ぜ合わせること(ブレンド)がしばしば行われます。
サントリーグループでは、生豆の状態ではなく焙煎した豆の状態でブレンド(アフターミックス)された豆を使用することにより、様々な香味の表現を可能にしています。
ここでは、グアテマラ全国コーヒー協会(Anacafe)と行っている取り組みについて紹介します。
農産物であるコーヒー豆には、その土地の気候風土や栽培する人々の手が、大きく影響を及ぼします。そのため発売以来長年にわたりAnacafeと緊密に連携し、サントリーグループは品質・数量ともに安定したレインボーマウンテン豆の確保を実現しています。
毎年収穫時期には、必ず産地側と品質のすり合わせを行い、狙いとするおいしさを共有し、厳格な香味基準に合格した豆だけを必要量だけ確保します。また商品や原料に携わるメンバーは、産地に赴き、栽培状況や豆の選定の仕組みなどを自分たちの目で確認しています。
また、現地の担当者と直接コミュニケーションをとることで、品質を向上させています。
レインボーマウンテン豆の生豆は、焙煎前にグアテマラと日本で合わせて3回の品質検査を行い、全てコーヒーのスペシャリストが品質を確認しています。
1回目はAnacafeおよび現地輸出業者により品質を検査され、レイボーマウンテン豆として相応しい品質を有しているものだけが出荷され船積みされます。
2回目は日本に入港後、サントリーグループで先行検査を行います。
3回目は焙煎工場で原料生豆の受入検査を行います。
合格したものだけがBOSSレインボーマウンテンブレンド用に焙煎加工されます。