国連グローバルコンパクトに署名している企業として、サントリー食品インターナショナル(以下、「当社」といいます。)を含むサントリーグループはサステナブルな社会の実現に貢献するため、ビジネスパートナーとともにサステナブル調達を推進しています。
当社を含むサントリーグループでは、お客様に高品質な商品・サービスをお届けするため、安全・安心はもとより環境や社会にも配慮するなど、サプライチェーン全体においてサステナビリティを推進していくことが重要だと考えています。
そして、児童労働および強制労働の禁止、結社の自由や団体交渉の権利の尊重・支持、長時間労働の削減、生活賃金の保障など、国際的に重要性が認められている事項に関し、調達におけるサステナビリティをより一層強化するため、2011年に法令順守、人権・労働基準、品質、環境、情報セキュリティ、社会との共生の6項目を柱とした「サントリーグループサステナブル調達基本方針」を制定しました。ビジネスパートナーと連携してサステナビリティを推進するため、取引先に周知し、理解を求めています。
そのなかで、当社の購買活動がサプライヤーでの人権に負の影響を与えないように、サプライヤーとあらかじめ合意したリードタイムの順守や年間需給計画の事前共有などを行っており、サプライヤーへの支払いに関してはあらかじめ合意したタイムラインでの実行となるよう、社内での必要な仕組みや手続きを徹底しています。
当社の調達する原料に人権リスクの高い原料があると確認した場合、購買プラクティスを見直し、リスクの軽減に努めます。
サントリーグループは、企業理念「人と自然と響きあう」と企業倫理綱領に基づき、安全・安心で高品質な商品・サービスをお届けするために、公正・公平な取引を実施し、サプライチェーンのお取引先とともに、人権・労働基準・環境などの社会的責任にも配慮した調達活動を推進します。
お取引先との良好なパートナーシップを構築し、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。
各国の法令を遵守し、国際行動規範を尊重した公正・公平な調達活動を推進します。
基本的人権を尊重し、労働環境や安全衛生に配慮した調達活動を推進します。
「サントリー品質方針」に準拠し、品質・コスト・供給の最適な水準に基づく高い品質と安全性の確保をめざした調達活動を推進します。
「サントリーグループ環境基本方針」に準拠し、地球環境に配慮した調達活動を推進します。
調達取引に関わる機密情報および個人情報は厳格に管理します。
社会との共生に向けた社会貢献への取り組みを推進します。
さらに、人権方針でも表明しているように、自社と同様にサプライヤーにもILO(国際労働機関)「多国籍企業宣言」、「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」の理解・順守を求め、現地法においてILO原則が十分に保護されていない場合においてもサプライヤーの自主的な取り組みを通じて順守を期待します。
当社を含むサントリーグループは「サステナブル調達基本方針」のもと、サントリーグループ内でサステナブル調達を加速させるとともに、持続可能な社会の実現に貢献すべく、「サントリーグループ・サプライヤーガイドライン」を制定しています。本ガイドラインはサントリーが国内外サプライヤーに対して人権・法令順守・環境などの分野において要請する具体的な順守事項で構成され、サントリーグループとサプライヤー間で同じ倫理的価値観が共有されていることを確認するものです。人権コミットメント項目への順守が取引上の必須条件となっており、新規取引のサプライヤーだけでなく取引中のサプライヤーにおいても署名を求めています。仮に法に違反する重篤な人権侵害が発見され、かつコミュニケーションを行ってもサプライヤーの改善の意志がないと認められた場合は契約終了につながる可能性があります。サプライヤーガイドラインの順守に向けて、サプライヤー説明会でサプライヤーガイドラインについて共有することやSedexを通じて情報共有を行うなど、サプライヤーとの共同取り組みを推進しています。また、サプライヤーが自らのサプライヤーに対してもコミットメントについて順守いただくことを要望しています。
グリーン調達とは、原材料・資材・設備などの購入に際し、有害物質を含まない、資源が有効に活用されている、など環境に配慮した物品・サービスを優先的に選択することです。
当社を含むサントリーグループでは「サントリーグループサステナブル調達基本方針」のもとに「サントリーグループグリーン調達基準」(2011年改定)を定め、ビジネスパートナー各社とともに環境負荷低減に向けた調達活動を進めています。
持続可能な社会の構築のために、サントリーグループ全体で使用する物品・サービスについて、環境負荷ができるだけ小さい原材料・資材・設備等の購入をめざします。
水、GHG、原料、容器・包装、健康、人権、生活文化のサステナビリティに関する7つのテーマに対して、取締役会の諮問委員会である「サステナビリティ委員会」で、サステナビリティ経営推進のための戦略立案や取り組みの推進、進捗確認を行っています。
サントリーグループは「サステナブル調達基本方針」を制定し、ビジネスパートナーと連携しながら、サプライチェーン全体での人権尊重への取り組みを進めています。
2019年には、世界最大のサプライヤーエシカル情報の共有プラットフォームである「Sedex」に加入し、サプライヤーに対してSedexへの加盟、SAQ※への回答など情報共有の要請を行い、課題特定を進めています。
当社を含むサントリーグループでは、全ての新規サプライヤーに対して「サステナブル調達基本⽅針」に基づいたスクリーニングを実施しています。これに加え、2019年6⽉、世界最⼤のサプライヤーエシカル情報の共有プラットフォームである「Sedex」に加⼊しました。新規・既存含むサプライヤーに対してSedexへの加盟、SAQ※への回答など情報共有の要請を⾏い、課題特定を進めています。 SAQでは、児童労働や強制労働などを含む人権に関する質問をはじめ、環境、労働環境や安全衛生に配慮しているかを中心にサプライチェーンに潜在する社会・環境リスクの評価を行っています。サントリー食品インターナショナルでは、2023年5月時点で、グローバルで約1,000以上のサプライヤーの製造拠点を含むサプライヤー約680社のSedex加入を確認しており、今後も全ての主要サプライヤーに対し、Sedexの加盟案内を進めます。Sedexが提供するツールを活⽤することでPDCAサイクルがまわり、社会・環境課題に対するリスクの可視化と対応が可能になりました。SAQによるリスク評価の結果を踏まえ、地域別で取り組みの優先順位を確定した上で、行動計画の策定と取り組みを推進します。
※ Self Assessment Questionnaire
Sedexが提供するツールを活用し、潜在リスクと顕在リスクの特定を行っています。具体的には、SAQでサプライヤーの潜在リスクと潜在リスクの管理能力を評価しています。また、Sedex上で確認できる第三者監査情報を基に顕在リスクを把握しています。
当社では、Sedexを通じた評価を進め、潜在リスク評価を実施することができた製造場は911件となっています(2022年11月と比べて13件増)。
2023年 5月末 |
変化 | 2022年 11月末 |
||
---|---|---|---|---|
Low | 248 | 27% | 3 | 245 |
Medium | 515 | 57% | 14 | 501 |
High | 85 | 9% | 9 | 76 |
回答中 | 63 | 7% | -13 | 76 |
合計 | 911 | 898 |
当社では、顕在リスクとして特定できた重要指摘事項は累計257件となっています(2022年11月と比べて46件増)。
上記Sedex未加入のサプライヤーに対しては、サステナビリティ調達アンケートを実施して、労働に関するリスク評価をしています。既存のサプライヤーに限定せず、新規に取引を開始するサプライヤーにも同様に確認しています。
また、当社では、海外各社に対してサントリーグループで発行されている「サントリーグループ・サプライヤーガイドライン」を共有するとともに、海外グループ会社が参加する「グローバル調達会議」で各社のサステナビリティに対する取り組みを確認しています。また、2014年から、児童労働・強制労働などの人権課題に関して、海外の調達先を訪問してヒアリングを開始しました。人権リスク評価の結果、人権リスクが高い国に関しては、「人権>人権リスクの評価」をご覧ください。
当社製品に不可欠な自然の恵みである農作物やその他原料は、気候変動による平均気温の上昇により、干ばつ、洪水といった異常気象が発生することで、収量の変動、栽培適域の移動など、生産活動に大きな影響を及ぼすと推測されています。また企業活動のグローバル化が進むとともに、サプライチェーンで働く人々の人権への配慮など社会的な課題への適切な対応が求められてきています。
当社では、お客様に高品質な商品・サービスをお届けするため、安全・安心はもとより環境や社会にも配慮するなど、サプライチェーン全体においてサステナビリティを推進していくことが重要だと考えています。そうした考えに基づき、安全・安心でサステナブルな原料調達を進めるための長期戦略策定と活動推進を実施しています。
戦略策定にはTCFDのフレームワークを活⽤し、国連気候変動に関する政府間パネル(以下、IPCC)によるRCP2.6(2℃未満シナリオ)、RCP8.5
(4℃シナリオ)および国際エネルギー機関(以下、IEA)によるシナリオなどを参照しながら、リスクと機会の把握を進めています。なお、その際に参照した⽂献、情報、データなどは検討時点のものであり、これらに基づいて実施した分析や試算内容は不確実性を伴っています。
さらに、「環境ビジョン2050」や「サントリーグループサステナブル調達基本⽅針」などの⾃社⽅針と原料に関わる中⻑期トレンドにも焦点を当て、そこから将来世界における原材料調達のありたい姿を描き、現状とのギャップに基づいて対策を⾒出す事で、より広範囲の社会・環境的なサステナビリティ課題にも対応していくことを⽬指しています。
戦略策定は以下のステップ(図1)に基づいて実施しています。
<リスク評価のプロセス>
【表2】気候変動影響調査結果(2023年)
2050年 4℃シナリオ:主要原料品目・産地への
収量・生育適域影響調査
事業 | 原料 | 北米 | 中南米 | アジア | 欧州 | オセアニア |
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飲料※ | トウモロコシ | アメリカ収量:減少1 | ブラジル収量:減少1 | 中国収量:減少2 | ||
飲料※ | サトウキビ | ブラジル収量:増加3 | タイ収量:増加2 | オーストラリア収量:増加2 | ||
飲料 | コーヒー豆 | ブラジル収量:減少2 コロンビア収量:減少2 グアテマラ収量:減少3 |
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飲料※ | 生乳 | 日本収量:減少1-減少3 | オーストラリア収量:減少1-減少3 ニュージーランド収量:減少1-減少3 |
|||
飲料 | 緑茶葉 | 日本生育適域:増加1 |
2021年:コーヒー・烏⿓茶・トウモロコシ
2022年:⼤⻨・砂糖・果糖ぶどう糖液糖・ビタミンC・クエン酸
2024年:柑橘類・紅茶・乳製品
注)コーヒーはコーヒー⾖、砂糖はサトウキビなど、果糖ぶどう糖液糖・ビタミンC・クエン酸はトウモロコシの気候変動影響調査結果を参照
タスクフォースによって策定された⻑期戦略は、取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会にて定期的に協議の上、活動が推進されます。
タスクフォースを組成した原料カテゴリーについて、2050年に時間軸を設定し、IPCC、IEAなどの公開シナリオを参照しながらその時点での将来世界に関して、気候変動影響をはじめとした環境的な観点と人権などの社会的な観点での変化が事業へ与える影響を想定し、その将来世界における原料調達のありたい姿をトレンド分析や自社の目標などを基に描き、到達の道筋を検討しました。
また、タスクフォースの議論の中で、将来の気候変動がもたらす事業に対する影響について、S&P Global社が提供するクライマノミクス(Climanomics) プラットフォーム※を活用し、再評価を実施しました。
昨年は、2つの重要原料(コーヒー、烏龍茶)の影響額を算出しましたが、今年はタスクフォースでの議論を踏まえ、新たにトウモロコシ、サトウキビ、テンサイを分析対象に追加し、計5つの重要原料に関する影響額を算出しました。
2023年12月時点での分析では、表3の通り、2050年における4℃シナリオに基づく事業への影響額の総額は51億円の見込みです。コーヒー、烏龍茶、トウモロコシについては、生産量の減少に伴い価格上昇し、調達コスト増加が見込まれます。一方、サトウキビおよびテンサイについては生産量増加に伴い、価格が下落し、事業にはプラスの影響がある見込みとなりました。
【表3】2050年 4℃シナリオ 事業に対する影響
計 51億円
コーヒー | 80億円 |
---|---|
烏龍茶 | 5億円 |
とうもろこし | 10億円 |
さとうきび | -40億円 |
てんさい | -4億円 |
持続可能な農業への取り組み
農作物原料栽培の持続可能性をより高める必要性を認識し、持続可能な農業を目指し2002年に設立された国際的な団体であるSustainable Agriculture Initiativeプラットフォームにサントリーグループとして加盟しました。なお、同プラットフォームへの参加は日本企業としては初めてとなります。
持続可能な砂糖調達に向けた取り組み
砂糖の戦略内容に基づきサトウキビを主とした農産品の持続可能な調達を支援する国際団体「VIVE」に8月に加盟しました。なお、同団体への加盟は日本企業初となります。
戦略策定の活動計画および継続的な事業との対話に基づき、重要原料におけるタスクフォース組成、長期戦略の立案および当社を含むサントリーグループ内で策定された原料戦略の共有を進めていきます。
また策定された戦略に基づき、将来的に気候変動影響を受ける可能性がある原料やGHG排出量が課題となりうる原料については、その緩和・適応効果が期待される再生農業への取り組みを検討・推進していきます。
さらに戦略のモニタリングでは、複数考えられるシナリオの分岐点や、ありたい姿を達成するために必要な技術革新の成功などのイベント発生有無を定期的に確認し、重要な変化をできるだけ事前に捉え、重要な変化を織り込んだ戦略へ修正していくことを目指していきます。
なお重要原料については定期的に再評価を実施し、必要に応じて戦略策定の活動計画の見直しを行います。
当社を含むサントリーグループでは、サプライチェーンのビジネスパートナーとともに、サステナビリティの推進に取り組んでいます。社内の担当者への教育をはじめ、原材料サプライヤー・製造委託先・物流協力会社の主要なビジネスパートナーに対して方針説明会やアンケートを行い、サステナビリティに向けた取り組みの必要性を理解いただくように啓発・支援を推進していきます。また、サプライチェーンの環境負荷低減を消費財流通業界横断で推進するため「日本TCGF※」に参加しています。
当社を含むサントリーグループは緑茶飲料の原料となる茶葉の調達におけるサステナビリティを推進するため、茶産地と連携した長期的な取り組みを開始しました。
球磨地域農業協同組合(JAくま)と協働し、JAくまの茶葉製造工程において環境に配慮したプロセスを導入することで、一般的な製造工程に比べてGHG排出量を30%以上削減※することが可能になりました。
高品質なお茶づくりの追求をすることに加え、今後も茶産地における茶農業の継承、後継者の育成にも貢献したいと考えています。
当社グループ会社のサントリー食品イギリス社(Suntory Beverage & Food Great Britain and Ireland)は、ヨーロッパで多くの方に愛されている飲料「Ribena」を生産・販売しています。イギリスで栽培されたカシスの90%が「Ribena」の製造に使用されており、サントリー食品イギリスは2004年よりカシス農家に対してサステナブル農業の支援を始めました。 農家に対して直接アドバイスする栽培現場の専門家(アグロノミスト)の雇用や、各農場とその周辺にある個々の生息地にあわせた生物多様性計画を立て、河川や湿地の生態系保全活動を進めています。
また、気候変動に強い新種のカシスの研究などを進めており、2020年の7月に、農業研究施設であるジェームズ・ハットン研究所との、長年にわたる研究の成果が実り、「ベン・ロウワーズ(Ben Lawers)」という気候変動に強い新種の収穫をすることができました。
当社を含むサントリーグループは、グアテマラのコーヒー輸出会社ウネックス社(Unex)のプログラム「ファーマー・エイド」を支援しています。このプログラムは、さまざまな環境・社会問題に取り組み、自らが生産するコーヒー豆のサステナビリティを高めようと努力するコーヒー農家を支援することを目的とし、このプログラムは、健康、教育、サステナビリティ、気候変動の四つを柱としています。2022年、サントリーグループはファーマー・エイドの2つの取り組みについて資金援助を行いました。
このチャイルドケアセンターは学校が休みの期間(10月から1月)に開設されます。コーヒー農家の子どもたちに無料教育やレクリエーションを提供する場として使用されるほか、収穫シーズンに子どもたちを預かることで児童労働のリスクを最小限に抑えることにも役立っています。また、保育所では子どもと親の両方に医療サービスを提供しています。
小規模農家のコーヒー生産と家族の生活向上に役立つ研修を実施し、サステナブル農業に取り組んでいる農家を支援しています。また、女性と家族のより良い暮らしの実現に役立てるために、農業実習を行い女性の能力向上を図っています。サントリーグループはファーマー・エイドへの財政支援を通じて、グアテマラの子どもを含む約300世帯にポジティブな影響をもたらしています。
人権デュー・ディリジェンスの取り組みをサプライチェーンの上流へ拡大するため、当社を含むサントリーグループは伊藤忠商事および伊藤忠の現地パートナースカフィナ社(Sucafina)とともに、セラード地域のコーヒー農家を評価・支援するパイロットプログラム構築を進めています。
このパイロットプログラムは、スカフィナ社(Sucafina)のサステナブル調達プログラム「IMPACT」を活用し、GHG排出、森林破壊、人権、生活収入、再生農業の5つを評価します。IMPACTでは、グローバル・コーヒー・プラットフォームの「サステナビリティ参照コード」をモデルに設定された社会・環境・経済に関する80の基準を検証し、その基準を確実に満たすように運用されます。また、3年ごとに第三者監査が実施されます。人権に関しては、IMPACTには健康やウェルビーイング、強制労働、児童労働、結社の自由、苦情対応、労働時間、差別・ハラスメント、土地の権利などの主要指標があります。サントリーグループは今後、このパイロットプログラムの当初3年間、対象農家の労働環境をモニタリングし、改善していきます。
当社を含むサントリーグループは、コーヒーの主要原料として高品質なコーヒー豆の安定供給およびサステナビリティを推進するために、その一部をブラジル・ミナスジェライス州セラード地区にある同国有数のスペシャルティコーヒー農園である「Bau農園」と契約しています。同農園は、国際的なサステナブル認証を取得しており、徹底した品質管理と労働環境面で大変高い評価を受けています。
Bau農園はサステナビリティを推進するために、さまざまな活動を行っています。労働慣行に関しては安全労働に関する講座、職場におけるモチベーションと人間関係に関する講座、朝のラジオ体操など、同農園の労働環境に目を配っています。環境保護活動に関しては、ごみ分別、取水の徹底した管理、植林活動など、環境へのインパクトを意識しています。さらに、地域社会への貢献を目的に、2011年からBau農園周辺にある学校で支援プロジェクトを行っています。
当社を含むサントリーグループでは、サプライチェーンのビジネスパートナーとともに、サステナビリティの推進に取り組んでいます。社内の担当者への教育をはじめ、原材料サプライヤー・製造委託先・物流協力会社の主要なビジネスパートナーに対して毎年方針説明会を行い、サントリーグループの取り組み紹介やアンケートなどを通じて、各社内またはサントリーグループと協働でのサステナビリティの取り組みに向けた啓発・支援を推進しています。
物流協力会社と連携して発足した「安全推進委員会」には、2022年末で76社325人が参加し、安全確保・環境配慮・リスクマネジメントなどの取り組みを推進しています。また、配送センターや物流協力会社の倉庫、輸配送事業など全国150拠点の責任者が集まり「安全推進大会」を毎年開催しています。この大会では、勉強会やコンテスト実施などによる安全教育の徹底と優れた事例を紹介して情報を共有するほか、優秀なドライバーや拠点を表彰するなど、各社の安全に対する取り組みの意欲向上や強化につなげています。また、物流協力会社の安全管理体制を常に一定水準以上に保ち、継続的に改善していくため、国土交通省が主導している「安全性優良事業所」の認定取得を推進しています。当社を含むサントリーグループの物流協力会社のうち、輸配送事業所全1047拠点中、2022年末時点で635拠点が認証を取得済、2023年に98拠点が取得予定であり、取得率は70%に到達する見通しです。また、2008年からは対象範囲を直接業務委託会社から2次協力会社まで拡大し、輸配送の安全管理体制の強化を図っています。
当社を含むサントリーグループでは、サプライチェーンの環境負荷低減を消費財流通業界横断で推進するため「日本TCGF※」に参加しています。
当社を含むサントリーグループは、サプライヤーとの取引にあたっては「サントリーグループサステナビリティ調達基本方針」に基づいた「購買管理規定」や「取引先選定基準」にのっとり、各社に公平な競争機会を提供しています。同時に、各社の商品・サービスの品質や供給力、財務状況、安全確保、環境保全、社会貢献などへの取り組みを公正に評価し、ビジネスパートナーの選定あるいは取引継続の可否を判断しています。
ビジネスパートナーとは、お互いに信頼できるパートナーとして力を合わせ、お客様に喜んでいただける商品・サービスの提供を目指しています。
当社を含むサントリーグループでは、「下請代⾦⽀払遅延等防⽌法(以下、下請法)」に対応した経理システムを構築・運⽤しています。原料・包材の発注段階で登録した⽀払条件などの情報をもとに、予定どおり⽀払⼿続きがされていない場合に、管理者画⾯に警告が表⽰され、⽀払遅延などのトラブルを未然に防⽌するものです。なお、2020年は原料・包材の取引に関し下請法に抵触する法令違反はありませんでした。※