サステナビリティ

健康への取り組み

考え方・方針

サントリーグループは、お客様の信頼と期待に応えることを目指す企業として、お客様の⼼⾝ともに健やかで喜びに満ちた生活に貢献します。
飲料、健康食品などの幅広い事業活動を通じて、商品やサービスを提供するとともに、価値創出のためのイノベーションの推進によって、お客様のライフステージに応じた、潤いのある豊かな⽣活をサポートします。

健康方針

サントリー食品インターナショナルでは、人々のより健康的なライフスタイルに貢献するために、以下の健康方針を掲げ取り組みを進めています。

サントリー食品インターナショナル健康方針

  1. 国・地域・年代など、様々なお客様の健康ニーズに合わせて、心を満たし、おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充と、お客様の健康に資するサービスの提供を進めていきます。
  2. お客様の健康に貢献する研究を行うとともに、日本で長年培ってきた無糖飲料・低糖飲料・健康飲料の開発知見を活かし、世界に向けてより自然で健康的な商品開発に取り組んでまいります。
  3. 各国・地域における公的機関や業界団体の指針に基づいた表示とコミュニケーションを行い、お客様による健康的な飲料の選択に、より役立つよう取り組みます。
  4. 外部専門機関との共同研究など、様々なステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、健康課題の解決に貢献していきます。

目標と進捗

現在、日本では無糖茶や水などの無糖製品がポートフォリオの6割※1を占めていますが、ヨーロッパでは2025年までに商品ポートフォリオ全体での砂糖の使用量を2015年基準として35%削減する目標を掲げています。またオセアニアでは、2030年までに、販売する商品の3分の1の飲料を低糖もしくは無糖にしていく目標を掲げています。
人工着色料や香料などを出来るだけ使用しない商品の開発も進めており、ヨーロッパでは2025年までに人工着色料、人工香料を使用しない目標を掲げています。
ヨーロッパの取組みの進捗状況は、サステナビリティレポートで報告しています。

  • ※1
    2023年11月の数量ベース

取り組み

心を満たし、おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充

長い間、炭酸飲料を中心とした砂糖を多く含んだ飲料がお客様に求められ、拡大してきた世界の飲料市場ですが、昨今ではより自然で健康的な飲み物を求めるニーズが加速しています。日本で長年培ってきたお茶、水といった無糖飲料や低糖飲料の開発知見を活かし、各国で心を満たし、おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充を進めています。
ベトナムでは、脂肪の吸収を抑え、食後の血中中性脂肪の上昇を抑える「ウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)」を含んだウーロン茶飲料「Tea+ Oolong Tea」を発売し多くのお客様から支持されています。
ヨーロッパでは、サントリーの持つお茶に関する知識や技術を活かした商品で、さまざまなフレーバーを楽しめる低糖のアイスティー「MayTea」を販売しています。
また飲料以外においては、タイを中心にアジア各国で愛飲されている、良質な鶏を原料とする、人工的な化学物質や保存料不使用の滋養ドリンク「Essence of Chicken」をはじめとする、健康食品ブランド「BRAND’S」を展開しています。

心を満たし、おいしく体に良い商品ポートフォリオの拡充

低糖・無糖への取組み

サントリー食品インターナショナルでは、各国で砂糖をできるだけ使用しない商品の開発を進めています。
砂糖削減について、ヨーロッパでは2025年までに商品ポートフォリオ全体での砂糖の使用量を2015年基準として35%削減する目標を掲げており、2022年末までに24%削減しました。砂糖使用量の削減と同時に、イギリスでのLucozade Zeroなど低カロリーブランドへの投資を積極的に行っています。
フランスでは、2022年に主力ブランドである「Oasis」の砂糖使用量を2200t削減しました。
イギリス・アイルランドでは、各主力ブランドにおいて、ゼロ・低カロリーの商品を追加しました。「Ribena」の濃縮果汁ラインアップでは、糖分を0.2g/100ml削減することができました。糖質が5g/100ml未満の商品の売上は、商品開発とマーケティングへの投資により、2015年以降3倍に増加しました。

低糖・無糖への取組み

オセアニアでは、2030年までに、販売する商品の3分の1の飲料を低糖もしくは無糖にしていく目標を掲げています。目標達成のロードマップとして、2023年までに①サントリーグループの技術を活かして砂糖低減、②新商品の開発、③小容量の展開を戦略として取り組みを進めています。2022年末までに、エナジードリンクの「V」を中心に低糖化を進め、販売する商品の6分の1が、すでに低糖もしくは無糖になりました。

健康課題に対応する特定保健用食品や機能性表示食品を開発

肥満や高血圧等の生活習慣病患者の増加といった社会課題への対応として、「ウーロン茶特有の重合ポリフェノール」に脂肪の吸収を抑える作用があるという研究結果をもとに開発された「黒烏龍茶OTPP」や、血圧が高めの方に適した「胡麻麦茶」、脂肪の吸収を抑える「ペプシスペシャル ゼロ」、そして史上初めてケルセチン配糖体の脂肪分解作用を明らかにした「伊右衛門 特茶」など、サントリーはさまざまな効能を持った特定保健用食品(トクホ)を販売しています。また、悪玉(LDL)コレステロールを下げる機能がある機能性表示食品「伊右衛門プラス」など、多彩なラインアップでお客様の健康への負の影響を排除し貢献するほか、おいしく飲めることを特に重視し、「健康」と「おいしさ」の両立を研究しています。

健康課題に対応する特定保健用食品や機能性表示食品を開発

人工着色料・香料の使用の抑制

当社では、人工着色料や香料などをできるだけ使用しない商品の開発も進めており、ヨーロッパでは2025年までに人工着色料、人工香料を使用しない目標を掲げています。フランスでは「Oasis」を刷新し、砂糖の含有量を減らすだけでなく、100%自然由来の原料を使用しています。

人工着色料・香料の使用の抑制

適切で分かりやすい情報開示

サントリーグループでは、安全・安心に関わる情報をはじめ、お客様が必要とする情報を適切かつ速やかに提供するよう努めるとともに、商品表示・宣伝・広告などにおいて、誤認や誤解のおそれのない正確で分かりやすい表現を心がけ、多様な商品・サービスを扱う企業グループとして責任あるマーケティング活動を行うことを企業倫理綱領で定めています。
商品の表示については、グループ各社の開発・生産などの関係部門と連携して、品質保証本部が遵法性・妥当性を確認する仕組みを構築し、正確な表示と分かりやすい表現を推進しています。
日本では、エネルギーをはじめとして糖質や食塩相当量などの栄養成分表示やアレルギーについて、原料を調査し、表示の要否を確認しています。また、「食品表示法」で表示を義務づけられている7品目だけでなく、表示が推奨されている20品目も商品への表示対象としています。
オセアニアではHealth Star Rating System(健康ランクの星表示)を採用し、お客様の商品選択に分かりやすい情報開示をしています。

  • Health Star Rating System…包装食品を全体的な栄養プロファイルで格付けし、星の数1/2~5に割り当てる包装正面の表示制度(front-of-pack labelling system)

責任あるマーケティング

サントリー食品ヨーロッパでは、UNESDAが提唱する「学校における責任あるマーケティングプログラム」に参加しています。
また、2021年に新しく制定された責任ある食品事業とマーケティング慣行に関するEU行動規範に、創設企業として署名しました。レシピの変更、食品廃棄物の削減、そして持続可能なパッケージの開発に向けてコミットを続けることにより、さらに健康的な製品を市場に投入し、循環社会への移行を支援するというEUの目標を後押ししていきます。
イギリスでは、独自のマーケティング規範を作成しました。これには、脂肪、砂糖、および塩の含有率が高い商品を16歳未満(アイルランドでは18歳未満)の消費者に直接販売しないというコミットメントが含まれます。
フランスでは、12歳未満の子どもを対象としたテレビ番組と雑誌での広告を2009年に自粛しました。2013年以降、私たちは自社のコミットメントをさらに強化し、視聴者の35%以上が子どもである一般番組での広告も禁止しました。
スペインのマーケティング規範では、12歳未満の子どもへの広告を行わないこと、および生徒を対象としたイベントにスポンサーとして参加しないことが明記されています。また、当社のすべての広告キャンペーンでは健康な生活習慣を推進するメッセージを発信しています。
オセアニアでは、炭酸飲料などの砂糖を多く含む商品に関して、子どもをターゲットにしないことを定めており、ニュージーランドの小学校や中学校では水だけを直接販売しています。また、Healthy kids industry pledgeのメンバーとしてニュージーランド政府とのパートナーシップを結んでいます。

  • UNESDA=Union of EU (European Union) Soft Drinks Associations (欧州飲料協会)

オーガニック製品への取組み

当社では、日本において、有機コーヒー豆のみを利用した「クラフトボス ソイとミルクの特製ラテ」、有機茶葉・有機レモン果汁のみを利用した「クラフトボス おいしい無糖紅茶」を限定発売しています。

より健康なライフスタイルの提案

日本では、「健康で、前向きに、自分らしく生き続けたい」と願う方々に寄り添い、サポートできる企業でありたいという想いのもと、2018年秋より「100年ライフ プロジェクト」を始動しました。「外部専門機関との共同研究」「生活習慣病対策飲料の開発・ポートフォリオ強化」「生活習慣改善プログラムの提供」などを進めています。
また、ヨーロッパでは、『Moving on Health and Wellbeing』レポートを発行し、「約100万人に運動を促す」「自分たちの主なブランドから砂糖の使用量を半分にする」「従業員と協力して、オフィスの健康プログラムを再構築する」「職場での肉体的・精神的な幸福(wellbeing)」を推進しています。

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