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シロップやリキュールを使い、グラスの縁に幅広く塩や砂糖をまぶしつける方法。手順としては、器に入れたシロップ(またはリキュール)に、完全に乾燥したグラスを垂直に入れ、縁に多めにシロップを付ける。それを底の平らな器に5cm程度入れた塩(または砂糖)の中に逆さまに差し込み、引き上げると出来あがる。グラスの内側に付いた塩は、グラス・タオルなどできれいに拭き取る。
カクテルの味をひきしめるために、仕上げにビターズやリキュール類をひと振り、ふた振りすること。ビターズ・ボトルは人差し指と中指で下からすくうようにしてもち、ひと振りすると1ダッシュの量が、静かにびんの口を振ると1ドロップの量がでる。1ダッシュは、5〜6ドロップに相当する。
カクテルを飾るデコレーションは、香りを付加すると共に、色彩の変化を付け、カクテルの持ち味を深める。スタンダード・カクテルでは材料の混合比率が同じでも、デコレーションの有無、使う材料によって、カクテル名が変わるものも多いので、原則としてレシピに記載されているデコレーションに従うことが大切。もちろん、カクテルによっては、創意とセンスでさまざまなデコレーションが可能であり、これもカクテルづくりの楽しみのひとつ。いずれにしても、カクテルの雰囲気を盛り上げるように、カクテルの色彩、味や香りとの調和を考えて選びたい。アメリカでは、ガーニッシュ(Garnish)と表現する。
薄手の8オンス・タンブラーの下部に指を横にあて、その一本分だけ注ぐとシングル(約30ml)、指二本だとダブル(約60ml)に相当する量になる。これをワン・フィンガー、ツー・フィンガーという。
“フルーツの皮の小片”を意味する。カクテルレシピでは、レモン、ライムなど柑橘系の皮を薄く切り取り、皮に含まれる芳香のある油を絞ってカクテルに香り付けすることが多い。レモン、ライムの皮を直径2〜3cmの円形または楕円形に薄く切り取ってつくる。白い部分まで厚く切り取ると、皮と実の間にある白い薄皮の苦味が強くなるので注意。手順としては、親指と中指でピールをはさみながら、人差し指の腹で押さえて皮の油を飛ばし、カクテルの表面に広がるように絞る。グラスの斜め上、20cmほどのところから軽く油を飛ばす。これを指先でひねり、皮に含まれている香りをカクテルに移す技法をツイスト(Twist)という。
スライスは、薄切りのこと。レモンの薄切りなら、レモン・スライス、オレンジの薄切りなら、オレンジ・スライスと言う。一方カット(Cut)は、フルーツを薄切りではなく、縦に何分の1かに切ることで、スライスに対応する言葉。
グラスの縁にグラニュー糖をまぶしつけたカクテルをつくる場合、雪が凍りついたような感じがするところから、日本では“スノー・スタイル”にすると表示される。スノー・スタイルというのは和製英語。英語では、“rimmed with sugar(or salt)”と表現する。手順としては、完全に乾燥したグラスの縁の外側をレモン(またはライム)の切り口にあてて一回転させ、それを平らな皿に広げたグラニュー糖に逆さまにあて、引き上げると出来あがる。見た目の美しさはもちろん、直接口に触れるためカクテルの味の一部となるので、なるべく均一の幅で砂糖をつけていくことが大切。なお、塩でスノー・スタイルにする時は、“塩でスノー・スタイルにする”と表示される。
“搾る”という意味で、フルーツから果汁を搾り出すことを言う。レモンやオレンジを半分に切り、切り口をスクイーザー(搾り器)の中央の尖った先にあて、ゆるく左右に回して搾る。余分な果皮の油や果肉を絞りださないよう、あまり力を入れずに、果汁だけを絞る感じにするのがコツ。