トロリ&カリカリチーズのお好み焼き
第88回 2022年04月

チーズの味わい
中にはトロリととろける、上には香ばしくカリカリの2つのチーズを楽しめるお好み焼きです。
準備するもの
お好み焼きの材料(好みで)、シュレッドチーズ(適宜)
つくり方
(1)お好み焼きの準備をする
(2)焼く時に、最初は生地を7割くらいで焼き、ひっくり返す前にチーズを乗せ、その上に残り3割の生地をかぶせてから返す。
(3)程よく焼けたら、最後に上に来る面にチーズを乗せて返し、カリカリになるまで焼く
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チーズとワイン
気軽にマリアージュ
カジュアルなワインとカジュアルなチーズの相性を
担当 柳原が独断で評価します
第88回 2022年04月
中にはトロリととろける、上には香ばしくカリカリの2つのチーズを楽しめるお好み焼きです。
準備するもの
お好み焼きの材料(好みで)、シュレッドチーズ(適宜)
つくり方
(1)お好み焼きの準備をする
(2)焼く時に、最初は生地を7割くらいで焼き、ひっくり返す前にチーズを乗せ、その上に残り3割の生地をかぶせてから返す。
(3)程よく焼けたら、最後に上に来る面にチーズを乗せて返し、カリカリになるまで焼く
サンタ カロリーナ社とサントリーが共同開発した日本限定ワイン。ワンランク上のサンタです。目指した味わいは「とろっと濃い旨」。トロピカルフルーツを連想させる果実味と、アメリカンオークとフレンチオークの樽板を原酒に浸漬する“ダブルオーク製法”を採用することで生まれる甘いヴァニラを思わせる香りが魅力です。
お好み焼きと合わせると、ワインのリッチさやクリーミーなテクスチュアが際立って来ました。甘いヴァニラやクリームブリュレを思わせる香りもしっかりと口の中で広がります。お好み焼きの方は、カリカリのチーズの香ばしさと、トロリチーズのクリーミーさの両方が共に主張してくる感じで、このつくり方にした意図がきちんとペアリングに反映されて嬉しくなりました。お好み焼きソースはどちらかと言うと赤ワイン向けのイメージがありましたが、これだけトロピカルな印象の果実味があって、少し甘さも残ったワインだと、白でも十二分に好相性でした。オーク由来のクローブを思わせる香りが、ソースに使われているスパイス類と相性が良いという事かなと思います。とてもリッチで満足感が高いペアリングでした。
ビッグレッドブレンドはその名前の通り、強い味わいになるぶどう品種のワインたちをブレンドする事で、さらに豊かで力強い果実味の味わいを目指したワイン。カリフォルニア産の色々なぶどう品種をブレンドして、豊満な甘い果実味と、エキゾチックなスパイシーさ、まろやかでソフトな飲み口を実現しています。お値打ちで飲み応えのある赤ワインを探している方に、おすすめしたい1本です。
お好み焼きと合わせると、口の中に甘さがいっぱいに広がりました。ワインが持つ豊かな果実の甘味、オーク由来のヴァニラを連想させる甘いトーン、お好み焼きソースの甘さ、キャベツと粉の甘味。それぞれが持っている甘さの要素が全て最大限に前に出て来て、口の中で主張しまくりです。中でも味わいの方向性が合ってるな、と感じたのがお好み焼きソース。ワインが持つ煮詰めた様な果実味の強さと、オーク由来のクローブやナツメグを連想させるスイートスパイス感に、ソースにたっぷり使われた果実やスパイスの風味が本当にピッタリ。試しにやってみたら、ソースだけ舐めてこのワインを飲むだけでもかなりの満足感がありました。
今年発売になった新商品です。“香り豊かなワイン”と“果実味あふれるワイン”の2種類の厳選ワインをブレンドし、心地よく飲めるソーダを加えました。軽快な飲み口で、これから暑くなるにつれてどんどん活躍してくれそうです。350ml缶で参考価格160円とお手頃サイズ&価格で、より気軽にワインをたのしんで頂けます。より自由で新しいワイン体験を、どうぞ。
お好み焼きと合わせると、ワインソーダの優しい甘さ(残糖)がフルーティなお好み焼きソースとぴったりと一体化します。ワインソーダの色々なベリーを思わせる風味もきちんと感じられて、その後にチーズのまろやかな甘さとコクが出て来ます。ソーダの爽快感が後を流してくれる感じも心地よく、全体として好ましいペアリングだと思いました。アルコール5.5%の軽やかさも、物足りなさではなく、チーズの重さを軽減してくれる感じで、変化球ではありますが、お好み焼きにワインソーダはとても相性の良い組み合わせの一つではないかと思います。ワイン側が少し軽いので、どっしりと構えて、料理とワインと合わせたい時にはワインソーダでは少し弱いかも知れません。
ボルドー格付け1級筆頭のシャトー ラフィット ロートシルトを擁する、ドメーヌ バロン ド ロートシルトが信頼する契約栽培農家さんからのぶどうでつくるシリーズ。これまでコレクションシリーズとサガシリーズの2ラインで展開していましたが、今回から装い新たにサガシリーズとしてリスタートする事になりました。伝統のエレガンスは保ちつつ、フレッシュな果実味も併せ持つ味わいです。
お好み焼きと合わせると、ワインのまろやかさや落ち着き感みたいなものが伝わって来る気がしました。ワイン単体で飲むよりも、やわらかさや、土を思わせるどっしり感、しなやかなタンニンなどが目立ってきます。そういう意味ではブレンドの中のメルロの部分の方が前に出て来ると言えるかも知れません。お好み焼きの方はと言うと、不思議とソースやチーズよりも、生地とキャベツの味が前に来て、少しほろ苦い後口が残ります。面白いのが、エレガントな味わいが特長のワインなのに、お好み焼きと合わせると驚く程カジュアルな印象に変わるところ。さすがは庶民の味というところでしょうか。悪くないけど、本来のワインの狙いと違うと思うので、点数は辛めにしておきます。
僕は京都府の生まれで、育ったのが神戸市と、いわゆる関西の粉もん文化の中で成長しました。関西を離れて随分と経ちますが、お好み焼きやたこ焼き、焼きそばなどの、粉とソースの組み合わせは、時々どうしようもなく体が求める事があります。で、そんな時にワインと合わせてみるのですが、なかなかしっくり来るものが無いのが現実でした。
特にペアリングの壁になるなと思っていたのがお好み焼きソース。タップリ果実の甘さが、辛口のワインと合わせると違和感に感じられてしまうのです。
今回はそんな経験を意識して、少し甘めのワインを中心に試してみました。結果としては、やはり完全にドライなものよりも、少し残糖を残したタイプの方が相性が良く、これまでの失敗の経験が活きたなと思います。お好み焼きソースの色からして、赤ワインの方が合うという仮説を持って白を一つにしたのですが、力強い果実味とオークの風味を持ったサンタ ゴールドが想像よりも遥かに相性が良くてビックリしました。チーズとの相性もバッチリで、上位3つの相性は拮抗していましたが、今回は意外性も含めて、こちらをベストマリアージュとしたいと思います。
柳原 亮 (やなぎはら りょう)
野菜と穀物(ライ麦パンが好き)、豆腐が主食の草食系。
ヤギ乳製チーズをこよなく愛する、通称ヤギ原。
年間3,000種類超のワインをテイスティングし、お小遣いの総てをワインに投じる徹底したワイン愛好家。
(一社)日本ソムリエ協会認定シニアソムリエ
NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
第9回(2013年)全国ワインアドバイザー選手権大会準優勝
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