ワインもアボカドもコクを増す、典型的な同一性のマリアージュ。
世界No.1カヴァ※フレシネから氷を入れて愉しむためのカヴァが今年も登場です。シャルドネを使用したり、専用酵母を開発したりと随所に氷と愉しむための工夫がしてあります。氷を入れても薄まらないよう、門出のリキュールもしっかり入ったコクのある味わいです。
焼きアボカドチーズと合わせてみると、ワインのコクとアボカドのコクが合わさる事で、さらにコクやふくらみを増す感じがありました。アボカドに混ぜ込んだチーズの香りにもボリュームが出て、かなり飲み応えの出る組み合わせです。同じ方向性のものを合わせる事で美味しいと感じるのは、「同一性の原理」と言って、ワインと食べ物を合わせる際の基本の考え方なのですが、これはまさにその典型だと思いました。ただ、このワインの場合はトマトではなくて、蒸した鶏肉やツナなどを混ぜ込んだ方がより愉しめると思います。トマトの酸味や旨味より、もっと柔らかな味わいのものの方がより同一性が高まる気がしました。
※The IWSR 2016 スペインスパークリングワイン販売数量
アボカドを軽やかに食べさせてくれる、素直においしいマリアージュ。
レゾルム ド カンブラスは、南仏のフルーティな魅力たっぷりの辛口白ワイン。世界中のシャルドネ種のワインで争われる国際コンクール、シャルドネ デュ モンドで金賞を受賞した実力派です。
焼きアボカドチーズと合わせてみると、ワインの味わいが単体で飲むよりも、ドライで引き締まった印象になりました。決して悪い印象ではなくて、もともとワインにある南仏のリッチな果実感に加えて、後口の爽やかさが加わる感じです。アボカドは脂肪分を多く含むので、時として食べた後に重さを感じてしまう事がありますが、このワインはきちんとアボカドのコクや旨味は残しながら、後口を爽やかにしてくれます。素直にワインもアボカドも愉しむことの出来る良い組み合わせだと思います。このワインの場合は、トマトに加えて、小海老やカニの身を混ぜてあげると、さらに相性が良くなると思います。
ロゼの汎用性の高さを再確認する、自然体のマリアージュ。
サンタ バイ サンタ カロリーナの新商品。フレッシュなラズベリーやいちごを連想させるキュートな果実味と、オレンジピールを連想させる心地よいホロ苦さを持った爽やかな後味が特長です。ほのかに残糖を残したやや辛口の味わいで、幅広い料理と合わせられます。氷を入れても愉しめます。
焼きアボカドチーズと合わせてみると、アボカドのまろやかさが強調される感じになりました。やわらかなテクスチュアやコックリとした脂肪の甘味、溶けたチーズの旨味などが口の中に大きく広がるのが印象的です。ワインの方は、ちょっと一歩引いてそのまろやかさを包み込む感じです。ただ、言ってしまえば、この少しぼんやりとした、「ピタっと合うわけじゃないけどなんとなく気付いたらワインが減ってるなあ」みたいなのが、ロゼワインと料理との合い方の基本なのではないかと僕は常々思っています。肩肘張らない自然体のマリアージュで、日々の食卓の中でのロゼの汎用性の高さを再確認する組み合わせでした。
ワインのフレッシュさを引き出す、軽やかに感じるマリアージュ。
スペイン、ラ マンチャ地方の降り注ぐ太陽と広大な大地の恵みに育まれた、果実味タップリのワインです。モナストレル種とシラー種を50%ずつブレンド。豊かな黒系果実と、スパイシーさのコントラストが心地良い、コストパフォーマンスの高い味わいです。
焼きアボカドチーズと合わせてみると、ワインの果実味と酸味がグッと引き出される感じになりました。ワイン単体で飲むよりも、ワインがフレッシュでチャーミングな印象になります。アボカドチーズの方はというと、やわらかな脂肪のコクを感じて、後味にやさしくアボカドの風味が出て来ます。トマトもいい感じで酸味を与えてくれていて、ワインのフレッシュさを引き出してくれているように感じました。例えばベーコンなどの少し塩気のある肉類を加えてあげると、ワインの同様のフレーバーと同調してさらに相性は良くなると思います。