森づくり最前線
自然にやさしい作業道

山を生きかえらせる道づくり
森がよろこぶ道づくり

撮影地:群馬県渋川市 公開年月:2015年12月

森林の調査や整備を、より効率的に、そして安全に行うためには、作業道や歩道の設置が不可欠です。
しかし、大規模な土木工事をともないがちな従来の林道では、環境に大きな負荷をかけるという問題点があります。強引に山を削り取り、削り取った大量の土を谷に埋めるような工法では、土砂崩れの原因になるなど、かえって、山や森を荒らすことになりかねません。

  • 森と山を生き返らせるための整備
  • 環境に負荷をかける強引な道づくり

そこでサントリーでは、自然にやさしく、しかもコストパフォーマンスにすぐれ、丈夫で長持ちする作業道づくりとして知られる大橋式や田邊式を推奨して、各地の「天然水の森」に開設しています。

自然にやさしい作業道づくり

その際、いちばん大切にしているのは、100年後、その森をどういう森にしていくべきかを、森ごとに見極めることです。
森を生きかえらせるために、今後、どういう整備を行っていくのか。木を伐り、搬出するとすれば、どういう方法で、どんな機械・車両を使うのか。
森ごとに、ひとつひとつ異なる将来像・理想像にあわせて、最も適した作業道をつくろうと、私たちは考えています。
「天然水の森」の活動で行うのは、あくまでも、森づくりのための、道づくりですから。

自然の地形を生かし、その場で出る木の根株や間伐材、石や砂利、苗木など全てを有効に利用してつくる、「天然水の森」の作業道。

中には、はやくも周囲の環境に溶け込み、猛禽類の狩り場になるなど、さまざまな生物にとっても、豊かな環境を提供する道が出はじめています。

作業道を設置するにとどまらず、大橋式や田邊式という画期的な道づくりを、広く伝えて行くための講習会や集中研修なども実施しています。
優れた技術を受け継ぐ多くの人材を育てていくのも、サントリー「天然水の森」の大切な活動のひとつです。

  • 田邊式作業道づくりの講習会の様子
  • 大橋式作業道づくりの講習会の様子

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