食欲がどんどんと湧いてくるマリアージュ。
元々ふんわりとした泡立ちと軽やかな果実味が特徴のワインですが、軽やかな味わいのモッツァレラチーズと合わせる事でその特質がより強調される気がします。泡立ちはよりフンワリ、果実味はレモンよりもメロンを感じさせるジューシーさが際立って、とてもイキイキとした味わいです。チーズも最初に甘さを感じさせた後に、泡と一緒にフワリと消えて行く印象で、テクスチュアも含めてとても良く合っていると感じました。食欲がどんどん湧いてきそうなマリアージュで、食事のスタートに最高の組み合わせだと思います。
チーズがワインの引き立て役になるマリアージュ。
ワインの果実味にハリが生まれて、とても良く熟した果実感が感じられるマリアージュです。ワイン単体では黄桃のような熟した柔らかな黄色い果実を連想させる味わいでしたが、チーズと一緒に食べると、パイナップルのようなトロピカルで酸も持った果実味を感じました。しかし、チーズの味わいは完全にワインに覆われてしまって殆ど感じられなくなってしまいます。例えば生ハムと一緒に食べるとか、トマトと一緒に焼くなど、もう少し強い素材を加えてあげると、モッツァレラがワインと素材をつなぐ役割となって、とても良いマリアージュが生まれると思います。
お互いのフレッシュ感が増すマリアージュ。
このワインは少し甘さを残したやさしい味わいが特徴なのですが、ワイン単体で飲むと時としてそのやさしさがぼんやりとした味わいに感じられてしまう事があります。チーズと合わせる事で、特に味わいの中盤から後半にかけて酸味が出て、果実味にピュアさが感じられるようになりました。元々が軽い味わいのワインなので、これなら生のモッツァレラチーズのままでも丁度良い感じで合わせる事が出来ます。チーズも最後にしっかりと味わいが戻ってきて、少しフルーツソースをかけたレアチーズケーキ的な趣きも出ます。
チーズの味わいが塗りつぶされてしまうマリアージュ。
これはマリアージュとしてはなかなかしんどい組み合わせです。ワインの味わいの方が絶対的に強く、チーズがワインの味わいに殆ど影響を与えません。元々のワインは綺麗な果実味と樽香を持ったバランスの良い味わいですが、チーズと合わせると少し樽のフレーバーが前面に出てくる気がします。ただそこも微妙な感じで、基本的にモッツァレラの味わいはワインに塗りつぶされる印象です。