雪印メグミルク
6Pチーズ
第1回 2014年12月

チーズの味わい
昭和29年(1954年)生まれ、今年で満60歳のロングセラー商品。私(39歳)が子供の頃は、チーズと言えばこの味わいでした。
凝縮した牛乳のコクがありながら、カビや菌といったある種のチーズに見られる癖の全く見られ無い優しい香り。辛くもなく、甘くもないまろやかな塩味。硬くもなく、柔らかくもない程よい硬さ。絶妙の食べ応えを生む厚み。食べ続けても飽きない、バランスの良い味わいは、さすがの一言です。
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チーズとワイン
気軽にマリアージュ
カジュアルなワインとカジュアルなチーズの相性を
担当 柳原が独断で評価します
第1回 2014年12月
昭和29年(1954年)生まれ、今年で満60歳のロングセラー商品。私(39歳)が子供の頃は、チーズと言えばこの味わいでした。
凝縮した牛乳のコクがありながら、カビや菌といったある種のチーズに見られる癖の全く見られ無い優しい香り。辛くもなく、甘くもないまろやかな塩味。硬くもなく、柔らかくもない程よい硬さ。絶妙の食べ応えを生む厚み。食べ続けても飽きない、バランスの良い味わいは、さすがの一言です。
爽やかな和の柑橘系が中心だったワインの味わいが、チーズと合わせる事で、リンゴなどの甘い果実味を感じるように変化しました。独特の吟醸系の香りはどちらかというと感じにくくなります。面白い事に、甲州が持つ独特の苦味は、ワインだけの時よりも、後半にハッキリと感じるようになりました。チーズの乳の香りが、ワインの和柑橘の香りを覆い隠してしまうのが少し気になりました。
甲州とは逆に、少し樽が前面に出て、甘さが目立っていた全体の輪郭が、キュッと引き締まったように感じました。イキイキとしたグレープフルーツやハーブの印象が感じられ、単体で飲むよりも、明らかに好印象です。さらに、味わいの後半にバタートーストのような、香ばしいコクが感じられるようになりました。
ボジョレーと合わせると、チーズの乳の香りがとても強く前に出てくる事に気付きます。フレッシュなイチゴやお花の印象よりも、イチゴのジャムや、キャンディーのような、少し火を通した果実の香りを感じるようになりました。元々タンニンが少なめで柔らかな飲み口のワインが、さらにまろやかな飲み口になります。チーズ好きの方に特にオススメのマリアージュです。
果実味もタンニンも強めのワインですが、チーズと合わせる事で、果実はより甘く、タンニンは感じながらもより滑らかに感じるようになりました。全体として、ワインはコクを増してふくらみが出て、チーズも甘味を増す、良いマリアージュだと感じました。ただ、ワインのインパクトの方が少し強い印象があり、こちらのマリアージュはワイン好きの方のほうが満足度が高いかも知れません。
チーズの味わいに癖がなく、非常にまろやかな味わいなので、実際にワインと合わせてもネガティブな要素は全く出ずに、基本的にはどんなワインと合わせても活躍出来る、とても便利な良いチーズだと思います。今回、記憶に残ったのは樽熟成したワインの場合に、樽由来の味わいを非常にポジティブに強調してくれた点でした。この後に他のワインとも試してみましたが、樽熟成したシャルドネなども相性抜群でした。丁度良い分量ずつ6個入っているというのも、何とも良く考えられたチーズだなあと改めて実感しました。
■ 関連サイト
雪印メグミルク 6Pチーズ(外部サイトへリンクします)
柳原 亮 (やなぎはら りょう)
サントリーワインインターナショナル(株)企画部所属。ワインにのめり込んだのは、お酒とは関係のない業務のサントリーフーズ勤務時代。2013年のワインアドバイザー選手権では準優勝だったが、次回大会での優勝を目指して、日々ワインテイスティング、チーズ研究、食材研究に余念がない。お小遣いの総てをワインに投じる徹底したワイン愛好家。
(一社)日本ソムリエ協会認定シニアワインアドバイザー
NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル
第9回(2013年)全国ワインアドバイザー選手権大会準優勝
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