コハクチョウ
オオハクチョウより
くちばしの黄色が小さめ
全長120㎝。全身白色、大型の首の長い水鳥で、ガン、カモの仲間。くちばしは黒色で、基部に黄色・橙黄色の部分があります。よく似たオオハクチョウの基部の黄色より小さめです。オオハクチョウとは違い、上くちばし基部の上面が黄色くなるものもかなりいます。脚は黒色。首を真っ直ぐに伸ばして飛行し、短い脚は尾をこえて後方へ出ません。生態はオオハクチョウによく似ています。「コホッ コホッ」あるいは「オホォッ オホォッ」 と聞こえる、オオハクチョウよりも低い声で鳴きます。幼鳥は全身薄汚れた灰色に見えます。
ユーラシア大陸北部のツンドラ地帯で繁殖し、冬期には温帯へ渡ります。日本では冬鳥で、定期的に渡来するものは、本州の宮城県以南から島根県あたりで越冬しています。北海道では渡り途中に通過しているものばかりです。湖沼、河川、穏やかな海上などに生息。水草の葉や根など植物食の鳥です。家族の生活を大切にし、秋の渡来時は親子でグループをつくって生活し、春に繁殖地へ帰るまで一緒にいます。成熟前の幼鳥は多くの場合繁殖地までは渡りません。成鳥の繁殖の邪魔をしないためなのかもしれません。繁殖地がオオハクチョウより北のコハクチョウは、越冬地ではオオハクチョウより南で生活しています。渡りの距離は北で繁殖するものの方が長いのが普通です。
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