出典:社団法人 霞会館(蔵)、(株)学研ホールディングス「この鳥を守ろう」
カワウ
魚獲りが上手
水にぬれた翼を大きく広げ乾かします
全長81cm。全身ほぼ黒色の、ガチョウほどもある大型の水鳥。成鳥の背・翼の雨覆羽には、褐色味があります。くちばしの先は挟んだ魚を逃さないように鉤型です。首、体も長め。水上では体が低く沈んだ姿勢で泳ぎます。足は体の後方にあって、指全ての間に膜になったみずかきがあり、泳ぐのも潜水するのも達者にこなします。魚類を水中で捕らえ、水面まで運んで飲み込みます。飛び立つときには助走が必要で、その場合は、両足をそろえて跳ねています。白鳥などは片足を交互に出して水上を走りますが、ウ・ペリカン類は、両足を揃えて跳ねています。巣は一般に樹上で、枝を組んでつくります。多数が集まって、集団で繁殖するのが普通。ユーラシア大陸、アフリカ、オーストラリア大陸などにも分布している、広域繁殖種。日本では青森県以南~九州で繁殖しています。内湾、湖沼、河川などに生息します。近年は個体数の増加が著しい。1960年代には、全国で2000羽ほどしかいませんでしたが、現在は首都圏だけでも1万羽どころではないと考えられています。そのため、東京の上空をガン類に似た棹になり、鉤になりして飛行する姿を見ることができます。
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