リースリング
Riesling
アロマティックで繊細な高貴品種
ワインスクエアTOP>ワインの基礎知識>白ワイン用のぶどう品種>リースリング
栽培面積世界16位(※2010年O.I.V.データ)。世界中で栽培されている国際品種ですが、栽培面積の半分弱を原産国であるドイツが占めています。ドイツ国内で最も栽培されているぶどう品種でもあります。
東ヨーロッパ諸国では「リズリング」と呼ばれます。同じリースリングの名前を持つ、リースリング・イタリコ(=ヴェルシュリースリング、グラセヴィナ⇒リースリングとはDNA上の関係がない品種)と区別するために、原産地であるライン川の名をつけて、ライン・リースリングや外観からホワイト・リースリングと呼ぶ事もあります。
小粒の実と小さな房が特徴です。非常に耐寒性が強く、冷涼な地域で良さを発揮する品種です。ワイン用の白ぶどうとしては最も高いポテンシャルを持つ品種の一つで、ある程度収量を多くしても、なお高品質のワインを生み出す事が出来ます。
辛口~甘口までのあらゆるタイプの甘さで最高品質のワインを生むぶどうです。全てのタイプの味わいに共通して、鋼のような硬さのある鋭い酸と、透明感あふれる引き締まった果実味、カチッとした厳しさが感じられるのが、この品種の特徴といえます。特に甘口の場合は、この鋭い酸が残糖分とバランスを取って、軽やかで繊細な、他のぶどう品種にはないスタイルの甘口を生み出します。 緊張感のある高貴な味わいが、リースリングの真骨頂と言えます。
ドイツのラインガウ地方が原産とされています。古くから栽培されているぶどうで、ドイツ系品種の中では最も古いものの一つです。
原産地でもあるドイツが最大産地です。中でも繊細さと透明感の極みとも言えるモーゼルと、力強さとエレガンスを兼ね備えたラインガウが2大産地とされています。ドイツのリースリングは甘口のイメージが強いかもしれませんが、近年は甘口だけでなく、辛口でも素晴らしい品質のワインが生産されています。その他の国々の中では、フランスのアルザス地方やオーストリアの力強くて張り詰めた味わいの辛口が高い評価を受けています。北イタリアや東欧諸国でも広く栽培されているぶどうです。ニューワールドでは、オーストラリアのエデン・ヴァレーやクレア・ヴァレーのオイリーでシャープな味わいや、アメリカのワシントン州やニューヨーク州のオフドライタイプの味わいのリースリングが有名です。近年カナダのアイスワインやニュージーランドの透明感あふれるスタイルも人気となっています。このように産地によって異なる顔を見せるのも、リースリングのワイン用ぶどうとしてのポテンシャルの高さをあらわしています。
リースリングのワインは驚く程の長期熟成能力を持つ事で有名です。その理由としてはリースリングの持っている、強い酸味が挙げられます。特に甘口は一般的にアルコール度数が低い(一桁である事が多い)のですが、それでも20年、30年、時には50年、100年という長い時間をかけてゆっくりと熟成していく、世界でも最も長命なワインの一つです。リースリングのワインの香りの特徴の一つとして、「ペトロール」と言われる、石油を思わせる香りがよく挙げられますが、全てのワインに出るわけではありません。ニューワールドでは比較的若いワインから出てきますが、ドイツやアルザスなどではある程度熟成を経ないと、感じられない事が多いようです。
クセのない白身魚や豚肉が好相性です。ワインが透明感のある味わいなので、素材を活かす味付けがおすすめです。
・気心の知れた人と
・自分を見つめ直したいときに
ヤルンバ ワイ シリーズ リースリング