シャルドネ
Chardonnay
多彩な顔を持つ白ぶどうの代表選手
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栽培面積世界5位(※2010年O.I.V.データ)。世界で最も人気があり、有名な白ワイン用品種です。白ぶどうとしての栽培面積はアイレンに次ぐ2位ですが、ほぼスペインのラ・マンチャ地方でしか栽培されていないアイレンと異なり、ワインを生産している国でこの品種を栽培していない国はないと言えるほど、世界中で広く栽培されています。
昔は土地ごとの呼び名もあったようですが、現在はほぼ世界中どこでも「シャルドネ」です。
小さめの円筒形房と薄めの果皮の小粒の実が特徴です。早熟で、寒冷地にも適合することから、世界中のあらゆる産地で栽培されています。
元々ぶどう品種としての個性的な風味が少なく、あまり味わいの特徴のないぶどうです。その分だけ、育った土地の気候風土や、つくり手の採用する醸造技術・道具などの影響を強く味わいに反映させます。涼しい産地でステンレスタンクで醸造・熟成されたシャープでスッキリとしたタイプから、温かな産地で樽で発酵・熟成されたリッチでコクのあるタイプまで、産地や醸造方法によって、驚く程に多彩な表情を見せるぶどうです。また、独自の風味は少ないものの、「果実味」、「酸味」、「構造の強さ」といったワイン用ぶどうとしての基本の能力は全て非常に高く、どのような味わいにつくっても美味しいワインになる、大変ポテンシャルの高いぶどうです。
フランスのブルゴーニュ地方原産です。近年のDNA解析の結果、ピノ・ノワールとグエ・ブランの自然交配で生まれたことがわかっています(ガメなど多くのぶどうがこの両親から生まれています)。ブルゴーニュのマコネ地区にあるシャルドネという村が原産とも言われますが、証明はされていません。
原産地でもあるブルゴーニュ地方のコート・ドール地区では、豊かな果実味と厳しい酸味のメリハリのある引き締まった味わいで、世界が目指す指標の一つとなるワインが生産されています。同じブルゴーニュ地方でもシャブリ地区ではピュアでミネラリー、鋭い酸味の透明感あふれる味わいになりますし、太陽燦々のアメリカ・カリフォルニア州では大きなボディとたっぷりの果実味の濃密な味わいになるなど、産地によって実に多彩な表情を見せるぶどうです。また、フランスのシャンパーニュ地方ではピノ・ノワールとブレンドされて世界最高峰のスパークリングワインの原料にもなっています。それ以外でもオーストラリア、チリ、アルゼンチン、南アフリカ、そしてフランス以外のヨーロッパでも広く栽培されており、しかもどの産地でもスタイルは様々ながら、高品質のワインを生んでいます。日本でもヨーロッパ系の白ぶどうの中では最も広く栽培されています。
オーク樽の風味と相性が良く、樽発酵・樽熟成という醸造方法はシャルドネの一つの典型的なスタイルとなっています。しかし、近年は樽の風味が強すぎるものよりも、程よく上品な樽風味のものが好まれる傾向があります。 あらゆるスタイルのワインを生むぶどうなので、飲んでみると「思ってたのと違う」という事もあるかも知れません。しかし、それでも飲む人をある程度は納得させてしまう、王道のおいしさや強さがあるのが、このぶどうのよさです。
ワインのタイプによって合う食材は変化します。強いぶどうなので、魚介類だけでなく、豚や鶏肉も◎。樽熟成したものはクリームやバターを使ったお料理に。
・しっかりとコクのある白ワインを飲みたいとき
・失敗したくないとき
・接待で
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