メルロ
Merlot
まろやかで果実味たっぷりの親しみやすさ
栽培面積はカベルネ・ソーヴィニヨンに次ぐ世界2位(※2010年O.I.V.データ)。世界で最も人気のあるぶどう品種の一つです。
世界中どこでも「メルロ」
中程度の大きさの粒と大きめの房を持ちます。早熟で糖が上がりやすいので、果実味たっぷりで豊満な味わいに仕上がります。 樹勢が強く、病気に強く、多産であり、さらに産地をあまり選ばない(どこでつくっても良いぶどうが取れる)ため、世界中で人気があります。早熟のためカベルネ・ソーヴィニヨンよりも寒いエリアでも完熟する事が出来ます。
プラムやブラックチェリーなどを連想させる、肉厚な果肉を持つ濃い色の果実の香りや、甘いスパイスのタッチ。低めの酸と、包み込むような豊かな果実味、やわらかなタンニンなど、まろやかで豊満な味わいが特徴です。カベルネ一族の中では、最も植物系のフレーバーが少なく、果実味中心の親しみやすい味わいです。渋い赤ワインを飲み慣れない方でも飲みやすいぶどうの一つと言えます。
フランスのボルドー地方原産です。近年のDNA解析によって、「カベルネ・フラン」を父、この地方の地場品種「マドレーヌ・ノワール・デ・シャラント」を母とする事が判明しました。つまり、メルロはカベルネ・ソーヴィニヨンやカルメネールと片親違いの兄弟という事になります。実は母親の「マドレーヌ・ノワール・デ・シャラント」はマルベックの片親である事もわかっており、メルロはマルベックとも片親違いの兄弟という事になります。
原産地でもあるフランスのボルドー地方では最も広く栽培されているぶどうです。特にサン・テミリオンやポムロールなどの右岸地区で、豊かなボディと果実味を持ったコクのある味わいのワインがつくられています。環境適応力の高いぶどうで、世界各地で良いワインが生産されています。日本においても最も広く栽培され、成功しているヨーロッパ系のぶどうの一つです。日本では特に長野県の塩尻市周辺がメルロの名産地として知られています。
カベルネ・ソーヴィニヨン同様、原産地のボルドー地方では単一品種でワインになる事は殆どなく、主産地である右岸エリアでは主要品種としてカベルネ・フランなどとブレンドされ、ボディをつくる役割を担っています。一方左岸エリアではカベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドする事で、カベルネ・ソーヴィニヨンの硬さをメルロの果実味で包みこんで、飲みやすくするという役割を担っています。
肉汁があふれてくるようなやわらかなお肉が合います。煮込みなど、ふっくらとした質感の料理がワインを活かします。
・ワインを飲みはじめたところで、赤ワインは飲みにくいと思っている方
・緊張感を持たず、ゆっくりとワインを楽しみたいとき
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