シラー (シラーズ)
Syrah (Shiraz)
スパイシーな個性派。上品な一面も
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栽培面積は世界6位(※2010年O.I.V.データ)。1990年から2010年の20年間で栽培面積が5倍以上に増えた、近年人気のぶどう品種です。
オーストラリアやその他のニューワールド諸国ではシラーズと呼ばれる事が多いです。近年オーストラリアにおいてラベルに「シラー」と表記する生産者が出てきていますが、その場合はワインのスタイルとして、フランス・ローヌ地方タイプのスパイシーでエレガントな味わいを志向していると考えられます。
小粒で濃厚な色調でぶ厚い皮を持つ、色素の多いぶどうです。タンニンは中庸の強さで、酸は強め。色は濃いめでなめらかでコクのある果実味が特長の味わいに仕上がります。 しっかりとした個性を主張するぶどうで、世界中で栽培面積が増加中です。
原産地であるフランス・ローヌ地方とオーストラリアが2大産地で、それぞれ異なった味わいを生みます。よく「スパイシー」という言葉で表現される、特徴的な黒胡椒の香りは、ローヌ地方で特に強くあらわれます。それに対してオーストラリアでは熟した果実味が前面に出るスタイルになります。「スパイシー」から「濃い」という連想になり、渋くて強いぶどうと思われがちですが、実際は骨格はしっかりしながら、滑らかなタンニンを持つ上品な味わいです。
フランスのローヌ地方北部原産です。近年のDNA解析によって、ピノ・ノワールの血を引く遠い親戚であるらしい事が判明しています。
原産地であるフランス・ローヌ地方北部では、スパイシーでエレガントな味わいの繊細なシラーが、もう一つの大産地であるオーストラリアでは、濃密な果実味となめらかなタンニンを持つ力強いシラーズが生まれます。 近年その他の国々でも栽培面積が増えている品種で、特にニューワールドの冷涼地域で注目が集まっています。アメリカのカリフォルニア州やワシントン州、チリ、アルゼンチン、南アフリカ、ニュージーランドなど、ニューワールド諸国では揃ってシラーが増加中です。
シラーはブレンド用の品種としても重要で、ローヌ地方南部から地中海沿岸の南フランス一帯ではグルナッシュやムールヴェードル、カリニャンなどとブレンドされて、ワインに構造や長期熟成能力を与えています。ブレンドのスタイルはオーストラリアやカリフォルニア、南アフリカなどのニューワールドでも広く見られます。オーストラリアでは、シラーズとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドも広く採用されています。 また、原産地であるローヌ地方北部ではシラーに少し(数%~最大20%まで)の白ぶどうを混ぜて一緒に発酵する(混醸)という事が伝統的に行われてきました。シラーのスパイシーさをやわらげ、花の香りのするエレガントなワインを生むこの方法は、近年オーストラリアなどでも採用され、華やかでフローラルなワインを生んでいます。 カベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワールと並ぶ長期熟成能力を持つ、偉大なぶどう品種です。
鹿肉・鴨肉などの血の香りのするジビエのお肉と好相性です。 黒胡椒をきかせたり、香ばしくローストするのがおすすめです。
・ジビエが食べたいとき
・いつものワインから、少し雰囲気を変えたいとき
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