甲州
Koshu
穏やかでしっとりしとした心落ち着く味わい
日本で最も広く栽培されている醸造用の白ぶどうで、日本ワインとして最も多く醸造されている品種です。
日本の土着品種であり、どのエリアでも甲州と呼ばれます。
白ぶどうですが、果皮はやや紫がかったピンク色をしています。果皮は厚めで、樹勢が強く、病気に強い品種です。湿気の多い日本の気候においても、あまり病気にならずに生育する事が出来ます。晩熟の品種で、糖度はヨーロッパ系の品種と比較するとあまり上がらないため、穏やかな味わいのワインになります。
和の柑橘や梨、日本酒や甘酒、みりんなど、やはり「和」を感じさせる要素を強く感じるのが特徴です。味わい自体は穏やかで、アルコールなども控えめ。軽やかでスッキリとした味わいである事が多いです。後味に少し苦味・渋味が残るのもこの品種の特徴です。 醸造方法によっても味わいは変わりますが、現在の甲州の主流は「シュール・リー」と言われる製法でつくられる、スッキリした中にも旨味のある辛口タイプです。他には樽で熟成した厚みのあるタイプや、早く収穫する事で柑橘系の香りを強く出したタイプ、果皮と一緒に仕込む事で複雑さを出したグリタイプ、伝統的なやや甘口のタイプなど多彩な製法があります。
山梨県原産の日本固有のぶどう品種です。いつごろから日本にあるのかは、説が2つありますが、どちらにせよ1,000年近くの歴史を持つようです。2013年に甲州の詳細なDNA解析が行われ、その結果として甲州はヨーロッパ系品種のヴィティス・ヴィニフェラに、中国のヴィティス・ダヴィーディという野生種のぶどうのDNAが少し含まれる事が判明しました。これによって、甲州のルーツはカスピ海付近にあり、シルクロードを長い長い時間をかけて、日本にたどりついたと言う事がわかりました。また、甲州は日本固有のぶどうながら、アジア系のぶどうではなく、世界中でワイン用に使われるヨーロッパ系のヴィティス・ヴィニフェラのぶどうという事もわかっています。
醸造用だけでなく、生食用としても利用されるぶどうで、日本全国で広く栽培されています。やはり原産地でもある山梨県が主産地で2014年度のデータでは、甲州ワインの86%が山梨県で生産されています。その他の産地としては山形県の庄内地方、大阪府の柏原、島根県などが知られています。
甲州は2010年に日本のぶどうとしては初めて、世界的に醸造用のぶどうとして登録された、日本を代表する白ぶどうです。近年は国際コンクールで受賞するような、高品質の甲州が次々に生まれています。 2003年からドイツのラインガウでも甲州種が栽培されています。
あらゆる和食と鉄板の相性を誇ります。特に魚介と相性が良く、他のワインが敬遠する魚卵や発酵系の食材とも合せる事が出来ます。
・和食と。特に魚には鉄板
・海外の方とワインを楽しむとき
・日々の食卓で
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