外側から見えるパイプは、オルガンのパイプのほんの一部に過ぎません。内部には、数千本のパイプと、それを鳴らすための複雑なメカニズムが収められているのです。
オルガンのパイプは、オルガン・メタル(錫と鉛の合金)による金属パイプと、各種の木材から作られる木製パイプとに分かれます。また、発音原理からは、リコーダー(縦笛)と同じ原理で音が出るフルー管と、1枚リードのリード管とに大別されます。フルー管はオルガンの基本的な響きを生み出すもので、パイプ上端の形状が開管、閉管、半閉管のものがあり、これらの形状の違いと、材質の違いによって、多様な音色が生み出されます。リード管の音色は、基本的にはリードの性質で決まりますが、共鳴パイプの形状と長さも影響します。線の細い音色のものもあれば、リード特有の強いビリつくような音を出すものもあります。またリード管は、しばしばソロで主旋律を奏するために用いられたり、フォルテを増強するために用いられます。
オルガンのしくみをご紹介