ピノ・グリ
Pinot Gris
しっかりとした果実味とコクを持つ人気品種
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栽培面積世界19位(※2010年O.I.V.データ)。凄い勢いで栽培面積を広げている、近年大変人気のあるぶどうです。
イタリアではピノ・グリージョ、ドイツではグラウ・ブルグンダーもしくはルーレンダー、ハンガリーではスルケバラートと呼ばれます。フランス各地でも色々な呼び名があり、ブルゴーニュではピノ・ブーロ、シャンパーニュではフロマントーなど。マルヴォワジーと呼ぶエリアもあります。
ピノ・ノワールが突然変異で皮の色がピンク色になったものです。灰色がかった緑色から黒ぶどうと見間違えるように濃い色調まで様々な外観になりますが、グリ系のぶどうの中でも濃いめの果皮が特徴です。このため、ワインの色調も通常の白ワインと比較して、濃いめになる傾向があります。
白ぶどうの中では特に豊かなボディと果実味を持つぶどうです。酸味は落ち着いた印象でそれ程強くなく、まろやかでコクを感じさせる味わいになります。酸を失いやすいぶどうのため、イタリアでは、早めに収穫して軽やかな味わいに仕上げるスタイルが主体です。
ピノ・ノワールと同じく、フランス・ブルゴーニュ地方が原産と言われていますが、ドイツの南部(かなり早い段階でピノ・ノワールが栽培されていた)という説もあるようです。
近年世界各地で栽培面積が拡大している品種ですが、基本的には比較的冷涼な産地で活きるタイプの品種です。原産地であるフランス・ブルゴーニュ地方では実は現在は殆ど栽培されていません。伝統的に高品質なワインを生産してきたエリアとしては、フランスのアルザス地方、ドイツのバーデン地方、イタリアのフリウリやアルト・アディジェなど。ニューワールドでは、アメリカのオレゴン州やニュージーランドで素晴らしいピノ・グリが生産されています。
アメリカやオーストラリアなどでも、イタリア系移民のワイナリーなどでは、ピノ・グリではなく、ピノ・グリージョと表記されることがあります。
辛口が主体ですが、遅摘みや貴腐のぶどうからつくられる甘口にも素晴らしいものが沢山あります。
白ワインですが、魚よりも豚肉や鶏肉との相性が良いぶどうです。熟度の高いものは中華料理との相性が良い事でも知られます。
・白ワインでお肉が食べたいとき
・飲み応えのある白ワインが欲しいとき
ロバート ヴァイル ジュニアグラウブルグンダー
ヴォガ イタリアピノ・グリージョ