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ソリスト集団アンサンブル・アンテルコンタンポラン(EIC)をプロデューサーに迎え、彼らの膨大な現代音楽レパートリーの中から特にヨーロッパと日本の作品をプログラミング。移り変わる時の中で切り拓いてきたそれぞれの時代の先駆者たちによる「新しい」音楽をご紹介します。

ザ・プロデューサー・シリーズ アンサンブル・アンテルコンタンポランがひらく

東洋─西洋のスパーク

8/22(日) 
18:00開演(17:20開場)大ホール

細川俊夫:オペラ『二人静』(2017年世界初演時)

  • 細川俊夫(1955~ ):オペラ『二人静』~海から来た少女~(2017)日本初演
  • 原作(日本語):平田オリザ 能『二人静』による
    (1幕1場/英語上演・日本語字幕付/演奏会形式)
  • グスタフ・マーラー(1860~1911)/コーティーズ 編曲:『大地の歌』(声楽と室内オーケストラ用編曲)(1908~09/2006)**
  • ソプラノ:シェシュティン・アヴェモ
  • 能声楽:青木涼子
  • メゾ・ソプラノ:藤村実穂子**
  • テノール:ベンヤミン・ブルンス**
  • 指揮:マティアス・ピンチャー
  • アンサンブル・アンテルコンタンポラン
  • スペシャル・サポートメンバー
    アンサンブルCMA

    ヴァイオリン:
    小形 響/小川響子/木ノ村茉衣/
    高宮城 凌/戸澤采紀/戸原 直/
    東 亮汰/宮川奈々/山縣郁音

    ヴィオラ:古賀郁音/森野 開/山本 周
    チェロ:上村文乃/矢部優典
    コントラバス:瀬 泰幸
    ファゴット:中川日出鷹
    トロンボーン:村田厚生
    チューバ:橋本晋哉

■料金

  • 指定席 
    S 5,000円/A 4,000円/
    B 3,000円/学生 2,000円
サントリーホール・メンバーズ・クラブ先行発売: 5月11日(火)11:00〜17日(月)
一般発売: 5月18日(火)11:00〜

※先行期間中は窓口での販売はございません。

※5月17日(月)は休館日のため、電話での販売は休止、WEBのみでお買い求めいただけます。

※学生券はサントリーホールチケットセンター(WEB・電話・窓口)のみ取り扱い。25歳以下、来場時に学生証提示要。お一人様1枚限り。

サマーフェスティバル全公演セット券 20,000円

5月11日(火)11:00~ 一般発売開始
チケット取り扱い: サントリーホールチケットセンター(電話・窓口)のみ

※限定50セット

※大ホールS席/ブルーローズ(小ホール)前方中央寄りの良席。

※1回のお申込みにつき1セットまで。

EICアンサンブル

8/23(月) 
19:00開演(18:20開場)ブルーローズ(小ホール)

ピンチャー:
『ビヨンドⅡ(「明日に架ける橋」)』
Luc Hossepiedグリゼイ:
『時の渦[ヴォルテクス・テンポルム]』
  • クレール=メラニー・シニュベール(1973~ ):『ハナツリフネソウ』ヴィオラとハープのための(2020)日本初演
  • バスチアン・ダヴィッド(1990~ ):ピアノのためのソロ(2020)日本初演
  • 武満 徹(1930~96):『そして、それが風であることを知った』フルート、ヴィオラ、ハープのための(1992)
  • 坂田直樹(1981~ ):『月の影を掬う』クラリネットとピアノのための(2018)
  • マティアス・ピンチャー(1971~ ):『ビヨンドⅡ(「明日に架ける橋」)』フルート、ヴィオラ、ハープのための(2020)日本初演
  • ジェラール・グリゼイ(1946~98):『時の渦[ヴォルテクス・テンポルム]』ピアノと5つの楽器のための(1994~96)
  • (上記が最新の曲順です)
  • フルート:エマニュエル・オフェール/ソフィー・シェリエ
  • クラリネット:アラン・ビヤール/マーティン・アダメク
  • ハープ:ヴァレリア・カフェルニコフ
  • ヴァイオリン:ディエゴ・トージ
  • ヴィオラ:ジョン・スタルフ/オディール・オーボワン
  • チェロ:エリック=マリア・クテュリエ
  • ピアノ:セバスチャン・ヴィシャール

■料金

  • 指定席 一般 3,000円/学生 1,000円
サントリーホール・メンバーズ・クラブ先行発売: 5月11日(火)11:00〜17日(月)
一般発売: 5月18日(火)11:00〜

※先行期間中は窓口での販売はございません。

※5月17日(月)は休館日のため、電話での販売は休止、WEBのみでお買い求めいただけます。

※学生券はサントリーホールチケットセンター(WEB・電話・窓口)のみ取り扱い。25歳以下、来場時に学生証提示要。お一人様1枚限り。

サマーフェスティバル全公演セット券 20,000円

5月11日(火)11:00~ 一般発売開始
チケット取り扱い: サントリーホールチケットセンター(電話・窓口)のみ

※限定50セット

※大ホールS席/ブルーローズ(小ホール)前方中央寄りの良席。

※1回のお申込みにつき1セットまで。

コンテンポラリー・
クラシックス

8/24(火) 
19:00開演(18:20開場)大ホール

ラッヘンマン:『動き(硬直の前の)』 
リゲティ:ピアノ協奏曲
  • ヘルムート・ラッヘンマン(1935~ ):『動き(硬直の前の)』アンサンブルのための(1983/84)
  • マーク・アンドレ(1964~ ):『裂け目[リス]1』アンサンブルのための(2015~17/19)日本初演
  • ピエール・ブーレーズ(1925~2016)
    『メモリアル(…爆発的・固定的…オリジネル)』ソロ・フルートと8つの楽器のための(1985)
  • ジェルジュ・リゲティ(1923~2006):ピアノ協奏曲(1985~88)**
  • マティアス・ピンチャー(1971~ ):『初めに[ベレシート]』大アンサンブルのための(2013)日本初演
  • (上記が最新の曲順です)
  • フルート:ソフィー・シェリエ
  • ピアノ:永野英樹**
  • 指揮:マティアス・ピンチャー
  • アンサンブル・アンテルコンタンポラン

■料金

  • 指定席 
    S 5,000円/A 4,000円/
    B 3,000円/学生 2,000円
サントリーホール・メンバーズ・クラブ先行発売: 5月11日(火)11:00〜17日(月)
一般発売: 5月18日(火)11:00〜

※先行期間中は窓口での販売はございません。

※5月17日(月)は休館日のため、電話での販売は休止、WEBのみでお買い求めいただけます。

※学生券はサントリーホールチケットセンター(WEB・電話・窓口)のみ取り扱い。25歳以下、来場時に学生証提示要。お一人様1枚限り。

サマーフェスティバル全公演セット券 20,000円

5月11日(火)11:00~ 一般発売開始
チケット取り扱い: サントリーホールチケットセンター(電話・窓口)のみ

※限定50セット

※大ホールS席/ブルーローズ(小ホール)前方中央寄りの良席。

※1回のお申込みにつき1セットまで。

マティアス・ピンチャーから
日本の皆様へのメッセージ

作曲家プロフィール

※下線つきの氏名をクリックすると、
プロフィールがご覧いただけます。

出演者プロフィール

※下線つきの氏名・団体名をクリックすると、
プロフィールがご覧いただけます。

EIC演奏動画&メッセージ
アンサンブル・アンテルコンタンポラン 『レゾナンス』 エピソード4
(2020年6月制作)

コロナ禍により従来の活動ができなくなってしまったEICのメンバーたち。
激しく環境が変化する中、音楽、時間、空間についてあらためて見つめなおし、「レゾナンス(共鳴)」という4本のシリーズ動画を制作。
こちらではシリーズ最終回となるエピソード4を全編ご覧いただけます(日本語字幕付き)。

アンサンブル・アンテルコンタンポラン
『レゾナンス』 エピソード4

『レゾナンス』について

この数か月は、未知の時代と呼べるだろう。私たちの日常を支えていたすべてが根底から揺るがされてしまった。私たちと時間との関係、空間との関係、移動との関係、集団(アンサンブル)という存在との関係もそうだ。ここに四つのエピソードからなる新たな音楽シリーズ『レゾナンス(反響、共鳴)』を紹介するのは、この実験的な音楽が四つのテーマを巡って「共鳴する」ことを願ってのことだ。四つのエピソードのテーマは、動き、時間、沈黙、そして、存在し行動するための新たな流儀を再創造すること。最後のエピソード4では新たな演奏手法が見出だされるが、それはフランチェスコ・フィリデイ、マティアス・ピンチャー、ハインツ・ホリガー、ジェイコブ・ドルックマン、馬場法子、ヤン・ロバン、ジョン・ケージら今日の作曲家たちが、いずれ劣らぬ驚異的な作品とともに生み出したものでもある。音楽が再び見出だされることによって、私たちの知覚は広がり、私たちの想像の世界が再び創造されていくのだ。 (2020年6月)

(アンサンブル・アンテルコンタンポラン)

鋭利だけれどもまろやか 
アンサンブル・
アンテルコンタンポラン讃
沼野雄司

EIC

ソルフェージュ、という言葉がある。日本では、単に「譜読みが速い」といった能力を指すことが多いけれども、フランス語におけるこの語の示す領域は、はるかに広い。しかるべきタイミングとバランスで音を鳴らすこと、その行為すべてがソルフェージュの管轄下において行われる。空間の中にどのような強度の音を配置するのか、その無限の可能性の中から「正しいひとつ」を選ぶためにこそ、ソルフェージュ能力はあるのだ。

では、この能力を高度に身につけた音楽家たちの集団による演奏は、どのようなものになるのか。幸いにして、答えを知るのは実に簡単だ。31人の奏者からなる精鋭集団アンサンブル・アンテルコンタンポラン(以下、EIC)の、既に40年を越える歴史を見ればすぐ分かる。

鋭利だけれどもまろやか。

この一言に尽きる。彼らの演奏では、複雑に縒り合された音の塊が、しかしひとつひとつの粒を美しくきらめかせながら、空間の中に溶けこんでゆく。この上なく正確で鋭利というほかないのに、少しもギスギスした感じを与えない。いや、それどころか、むしろ「まろやか」という印象さえ受けるのだ。こんな団体はほかにないだろう。

さらに彼らの場合、ブーレーズという稀有な音楽家のDNAが埋め込まれていることもあってか、常にプログラミングが周到であるのにも驚いてしまう。まるで、これもソルフェージュ能力の一部であると主張するかのようにして…。

細川俊夫のオペラ『二人静』、グリゼイの記念碑的な『時の渦』、亡き父ブーレーズの『メモリアル』、そしてポリリズムが乱舞するリゲティの『ピアノ協奏曲』。その曲目をたどってゆくだけで、戦後の音楽史のめくるめくような一断面が鮮やかに浮かび上がるではないか。もちろん、坂田直樹作品や、現在の音楽監督であるピンチャーの作品など、「いま」の音楽界への目配りも忘れていない。

我々のとるべき行動はひとつ。ホールに駆けつけることだ。

オペラ『二人静』作曲ノート細川俊夫

オペラ『二人静』−海から来た少女−
細川俊夫作曲、平田オリザ原作

私は日本の伝統芸能の能に、強い興味を持っている。能は人間の魂の深い悲しみを、歌い、語り、舞うことで浄化するための演劇である。能の多くの物語は、過去に亡くなった人の亡霊が、もう一度あの世からこの世へやってきて、生者の身体にのりうつり、生者の身体を借りて、自身の深い悲しみを語り始める。

私はすでにいくつかのオペラで、能を原作とし、それを現代の物語に作り替えたオペラを創ってきた。(班女、松風、海・静かな海等)今回の『二人静』もまた能の『二人静』を基礎にしており、それを平田オリザが現代の新しい物語に作り替えたものを台本とした。平田オリザの原作は、地中海の海辺に流れ着いた難民の少女に、能『二人静』の主人公静御前が取憑く。静御前は、12世紀に生きた権力者の恋人の美しいダンサーで、生まれたばかりの息子を恋人の敵対する兄に殺される。難民の少女が体験した現代の悲劇と、約900年前の女性の悲劇が重なって、二人の声は一つのものになっていく。

この短いオペラは、2014年に作曲したモノドラマ『大鴉』と姉妹関係をなす作品として作曲された。 アンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱作品。初演者のソプラノ、Kerstin Avemoと能役者青木涼子に捧げる。

あらすじ

難民となった少女(ヘレン)は幼い弟を失い、地中海の海辺に流れ着く。茫然自失のヘレンに、12世紀の日本に生きた舞手(静)が取憑く。かつて力ある武将の恋人であった舞手は、彼の子を身ごもっていた。しかし時の権力者(武将の兄)の命によって、武将は叛逆者として討伐され、舞手の息子もまた生まれたばかりで砂に埋められてしまった。抗い難い暴力の犠牲となった2人の女性の悲劇は、時間と場所を超えて重なり合い、やがて2人の声は1つのものになっていく。

ショット・ミュージックホームページより
転載

細川俊夫:オペラ『二人静』 
細川俊夫&青木涼子 対談

アンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱による細川俊夫作曲
オペラ:『二人静』~海から来た少女~(原作:平田オリザ)は、2017年12月、マティアス・ピンチャーの指揮によってパリのシテ・ド・ラ・ミュジックで初演されました(演奏会形式)。

初演はもちろん世界中で再演がかかる際にも出演している能声楽:青木涼子と細川俊夫自身が、このオペラの魅力について語ります。

細川俊夫&青木涼子が語るサントリーホール サマーフェスティバル 2021

オペラ『二人静』〜あの世とこの世を行き来する夢幻能を今に蘇らせる!

『国際性とローカリティが描く、美しい同心円』
— ピンチャー時代のアンサンブル・アンテルコンタンポラン — 沼野雄司

 1976年に設立されたアンサンブル・アンテルコンタンポラン(EIC)は、こうした「20世紀アンサンブル作品」に関わる諸問題を一気に解決する、強力な常設団体として誕生した。
 人数は総勢31人。8人の弦楽器を中心にして、木管と金管を2本ずつ揃え、さらには鍵盤楽器、打楽器、ハープが入っているから、まずほとんどのアンサンブル作品はこの編成でカバーできる(声楽だけはゲストが必要だけれども)。しかもきちんとした「固定給」が支払われる現代音楽専門の「常設団体」であるから、つねに高水準の演奏を提供することが可能だ。こうして伝説は始まった。

メディア掲載情報

ミュージック・レビュー・サイト〈Mikiki〉

永野英樹が語るアンサンブル・アンテルコンタンポラン(Ensemble Intercontemporain)の魅力、来日公演の聴きどころ
アンサンブル・アンテルコンタンポラン(Ensemble Intercontemporain)、
ブーレーズの創設した超一流集団が来日(文:沼野雄司)

アンサンブル・アンテルコンタンポラン 他都市公演

水戸芸術館
2021年8月27日(金)19:00開演
アンサンブル・アンテルコンタンポラン演奏会

神奈川県立音楽堂
2021年8月29日(日)15:00開演
音楽堂ヘリテージ・コンサート アンサンブル・アンテルコンタンポラン