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サントリー文化財団設立40周年ロゴマーク

サントリー文化財団は
2019年2月1日に設立40周年を迎えました。

新たに『〈知〉をつなぐ、〈知〉をひらく、〈知〉をたのしむ』
という
コンセプトを掲げ、40周年記念事業を展開していきます。

サントリー文化財団活動紹介動画(ショート版)(4分19秒)

サントリー文化財団活動紹介動画(ロング版)(12分16秒)

2月1日設立40周年事業説明会の様子(2分59秒)

理事長あいさつ

理事長 鳥井信吾 写真

 サントリー文化財団は、2019年2月1日に設立40周年を迎えました。サントリーの創業80周年を記念して、1979年2月1日に設立されて以来40年の長きにわたり、皆様方から賜りました多大なご支援に心より感謝申し上げます。

 当財団は、「社会と文化をめぐる国際的、学際的な探求の深化をめざして、広い分野に亘って有能な人材を発掘援助し、独創的で冒険的な研究を助成し、あわせて世界と日本との文化的な交流の飛躍的な発展に寄与する」との趣旨を掲げ、活動してまいりました。

 設立当初に実施した国際シンポジウム「日本の主張(JAPAN SPEAKS)」では、物言わぬ経済大国日本が国際社会の中で、普遍的な言葉で自己の特性を語ったとして、国内外から大きな反響をいただきました。また、専門の異なる有識者の相互交流のための「サロン」的な〈場〉を提供したり、学際的な研究や、地域文化活動の支援といった活動も行ってまいりました。近年では将来を担う若手研究者への支援にも積極的に取り組んできました。さらに、アカデミズムとジャーナリズムの再結合の場を設け、広く社会との橋渡しにも努めてまいりました。

 このような当財団の活動が、人文・社会科学分野の発展や日本の地域文化の向上に多少なりとも貢献できたのであれば幸いです。

 このたび、40周年を迎えるにあたり、新たに『〈知〉をつなぐ、〈知〉をひらく、〈知〉をたのしむ』というコンセプトを掲げました。多様な領域で〈知〉にかかわる人々をつなぎ、広く社会にひらくことをめざしてゆきます。そして、より多くの人が「目から鱗が落ちる」ような経験をたのしむことができる〈場〉を提供してまいります。

 設立40周年を新たなスタートと捉え、これまで以上に社会に貢献していけるように努力してまいります。

公益財団法人サントリー文化財団

理事長 鳥井 信吾

40周年記念事業について

(肩書きは2019年2月1日時点)

学芸ライヴ

学芸ライヴ 大阪 第2回の動画

異なる分野の有識者の方々に、「人間にとって知とはどのような営みなのか?」という普遍的なテーマについて、予定調和なしにとことん議論いただく知的な、臨場感に溢れる舞台です。
メディア関係者や研究者を対象に、大阪、東京で2回ずつ、計4回開催します。大阪では大竹文雄氏(大阪大学教授)が、東京では玄田有史氏(東京大学教授)がそれぞれ自ら企画立案したテーマについてファシリテーターを務めます。東阪それぞれに特色があり、毎回思いもかけない新たな〈知〉の誕生が期待されます。

大阪第1回

役に立つって何?
-モンゴル×超ひも理論×シロアリ-
日時
2019年4月15日(月)16時
ゲスト
小長谷有紀氏(国立民族学博物館教授)
橋本 幸士氏(大阪大学教授)
松浦 健二氏(京都大学教授)

東京第1回

『語る』ということ、『わかる』ということ
-言語・AI×数学-
日時
2019年5月24日(金)16時
ゲスト
川添 愛氏(作家・言語学者)
森田 真生氏(独立研究者)

大阪第2回

これからの時代をどう生きるか
-宗教×労働×その日暮らし-
日時
2019年10月3日(木)16時
ゲスト
稲場 圭信氏(大阪大学教授)
大内 伸哉氏(神戸大学教授)
小川さやか氏(立命館大学准教授)

東京第2回

『表現する』ということ、『伝える』ということ
-どもる×チンパンジー-
日時
2019年10月11日(金)16時
ゲスト
伊藤 亜紗氏(東京工業大学准教授)
齋藤 亜矢氏(京都造形芸術大学准教授)

プレミアム・ミニトーク

プレミアム・ミニトーク 東京 第1回の動画

書店と協力し、サントリー学芸賞受賞者などの著者が、学芸の面白さをやわらかい言葉で読者に語りかける「プレミアム・ミニトーク」を開催します。日頃は著作を通じてしか接点のない有識者と読者が直接会い、近い距離での知的対話を楽しめる特別な場です。
大阪の「梅田 蔦屋書店」と東京の「八重洲ブックセンター 本店」で各3回ずつ、計6回開催し、参加者は各書店で公募します。

東京第1回

生物と芸術のあいだ―芸術は無生物か
日時
2019年4月17日(水)19時
場所
八重洲ブックセンター 本店
登壇者
福岡 伸一氏(青山学院大学教授)
三浦 篤氏(東京大学教授)

大阪第1回

ことばの力
日時
2019年5月18日(土)14時
場所
梅田 蔦屋書店
登壇者
柴田 元幸氏(翻訳家、東京大学名誉教授)
互 盛央氏(編集者、講談社勤務)

大阪第2回

都会のなかの龍宮城──水族館のはなし
日時
2019年7月15日(月)14時
場所
梅田 蔦屋書店
登壇者
奥本 大三郎氏(埼玉大学名誉教授)
溝井 裕一氏(関西大学教授)

大阪第3回

関西の私鉄文化
日時
2019年9月14日(土)14時
場所
梅田 蔦屋書店
登壇者
鹿島 茂氏(明治大学教授)
原 武史氏(放送大学教授)

東京第2回

アカデミック・ジャーナリズムの可能性
日時
2019年9月30日(月)19時
場所
八重洲ブックセンター 本店
登壇者
武田 徹氏(ジャーナリスト、評論家、専修大学教授)
渡辺一史氏(ノンフィクションライター)

東京第3回

追いついた近代 消えた近代
日時
2019年12月17日(火)19時
場所
八重洲ブックセンター 本店
登壇者
苅谷剛彦氏(オックスフォード大学教授)
小熊英二氏(慶應義塾大学教授)

国際シンポジウム「高齢化社会はチャンスになりうるか」

国際シンポジウム
「高齢化社会はチャンスになりうるか」の動画

日時
2019年5月17日(金)17時
場所
国際文化会館 
東館地下1階 岩崎小彌太記念ホール

かつて日本は、急速な近代化と経済成長を成し遂げた国として海外からも大きな注目をあつめていました。しかし高齢化が進み、経済停滞と巨額の公的債務に苦しむ現在、日本はかつての栄光を失い、このまま衰退の道を歩むのではないかとの悲観的な声も聞かれます。しかし逆境の時こそが、イノベーションを生み、従来の慣行を改革し、より幸福な社会の実現に取り組むチャンスの時であるともいえます。同時に、少子高齢化は世界の多くの国で共通して見られる現象であり、日本の取り組みは先例として国際的な意味を持つはずです。
本シンポジウムでは、「高齢化社会はチャンスになりうるか」をテーマに、世界に先駆けて超高齢化社会を迎えた日本の課題を検証し、これから採るべき道を探ります。

基調講演
「日本の運命─少子高齢化社会における幸福」
ビル・エモット氏(国際ジャーナリスト)
パネリスト
ジョナサン・ラウシュ氏(米誌『アトランティック』編集者)
マルガリータ・エステベス・アベ氏(シラキュース大学准教授)
吉川 洋氏(立正大学学長)
デイヴィッド A.ウェルチ氏(ウォータールー大学教授)
司会
田所 昌幸氏(慶應義塾大学教授)

講師・パネリスト略歴

基調講演

ビル・エモット氏(国際ジャーナリスト)
世界的に著名な国際ジャーナリスト。知日派、アジア通として名高い。1956年イギリス生まれ。1980年から英誌『エコノミスト』に勤務し、ブリュッセル特派員を経て、1983年に東京支局長として来日。1986年に帰国し、1993年に同誌編集長就任。13年間の在任中、同誌の発行部数を50万部から110万部に倍増させ、数多のジャーナリズム賞を受賞。1990年には日本のバブル崩壊を予測した『日はまた沈む』を発表し、ベストセラーに。その後も『日はまた昇る』(2006)、『アジア三国志』(2008)、『「西洋」の終わり』(2017)など話題作を発表。現在は国際ジャーナリストとして政治経済、世界情勢をめぐる著書や記事の執筆を行ない日経ビジネスやFTに定期的に寄稿するほか、自身が設立したNPO「The Wake Up Foundation」の理事長を務める。2016年に旭日中綬章を受章。
写真:ビル・エモット氏

パネリスト

ジョナサン・ラウシュ氏 (ジャーナリスト、米誌『アトランティック』編集者)
1960年生まれ。イェール大学卒業。ブルッキングス研究所シニアフェロー。主な著書に『The Outnation(ジ・アウトネーション)――日本は「外圧」文化の国なのか』(経済界)、『表現の自由を脅すもの』(角川書店)、"Political Realism"(Brookings Institution Press)、"The Happiness Curve"(Green Tree)など。
写真:ジョナサン・ラウシュ氏
マルガリータ・エステベス・アベ氏 (シラキュース大学政治学部准教授)
1962年生まれ。ハーバード大学で博士号取得。ミネソタ大学助教授、ハーバード大学政治学部准教授を経て、現職。イタリア・トリノのCollegio Carlo Alberto研究所副所長も務める。専門は比較政治経済、比較社会政策、日本政治、ジェンダーなど。主な著書に"Welfare and Capitalism in Postwar Japan"(ケンブリッジ大学出版、大平正芳記念賞)など。
写真:マルガリータ・エステベス・アベ氏
吉川 洋氏(東京大学名誉教授、立正大学学長)
1951年生まれ。東京大学経済学部卒業、イェール大学大学院経済学部博士課程修了(Ph.D)。ニューヨーク州立大学助教授、東京大学大学院経済学研究科教授などを経て、現職。専門はマクロ経済学、日本経済論。 2010年には紫綬褒章を受章。日本経済学会2002年度会長。東京都出身。『マクロ経済学研究』(東京大学出版会、サントリー学芸賞)、『人口と日本経済』(中公新書)など。
写真:吉川 洋氏
ディビッド A.ウェルチ 氏(ウォータールー大学教授)
1960年生まれ。1990年ハーバード大学大学院にてPh.D(政治学)取得。トロント大学政治学部助教授、同教授などを経て、現職。専門は国際関係論、国際紛争論。主な著書に"Painful Choices: A Theory of Foreign Policy Change"(Princeton University Press、邦題『苦渋の選択』)、『国際紛争』(共著、有斐閣)など
写真:ディビッド A.ウェルチ氏

司 会

田所 昌幸氏(慶應義塾大学法学部教授)
1956年生まれ。京都大学大学院法学研究科中退。姫路獨協大学法学部教授、防衛大学校教授などを経て現職。専門は国際政治学。著書に『「アメリカ」を超えたドル』(中央公論新社、サントリー学芸賞)、『ロイヤル・ネイヴィーとパクス・ブリタニカ』(編著、有斐閣)、『越境の国際政治』(有斐閣)など。
写真:田所 昌幸氏

地域文化フォーラム「地域文化 続けるヒント」

当財団では、2016年より、地域文化活動の存続と発展のための課題、現場での現状と取り組み、地域の優れた指導者の展望などを考える「地域文化の未来を考える研究会」を行ってきました。地域文化活動の実践者へのヒアリングを行い、現状や意見をまとめ、地域文化の継続、発展に寄与する提言を、地域文化活動の担い手にお届けします。
第1回の東京では、全国の地域文化活動の担い手およびその支援者である行政とメディア関係者に提言書を披露すると共に、参加者の皆さんからも直接話を伺います。
第2回〜第4回は福島、富山、広島で、地元で地域文化活動を実際に行っている方やそれを支援する行政やメディア関係者、地域文化に興味のある一般の方を公募し、開催します。
最終回の大阪では、それまで4回のフォーラムの総括も含めた内容で開催します。

提言書『続けるヒント』は
こちらから全文をダウンロードできます。

※e-pub版の閲覧にあたっては、e-pubリーダーアプリが必要です。パソコン、スマートフォンなどでe-pubファイルを閲覧できるアプリケーション(Kinoppy、hontoなど)をご用意ください。

第1回東京

日時
2019年9月28日(土)
場所
ANAインターコンチネンタルホテル東京
登壇者
御厨 貴氏(東京大学名誉教授)
飯尾 潤氏(政策研究大学院大学教授)

第2回福島

日時
2019年10月20日(日)
場所
福島県文化センター(共催:福島民報社)
登壇者
飯尾 潤氏(政策研究大学院大学教授)
御厨 貴氏(東京大学名誉教授)
沖本 幸子氏(青山学院大学教授)
高橋 雅行氏(福島民報社代表取締役社長)
パフォーマンス
アミーゴ・デ・川俣
コンフルエンシア
コスキン・エン・ハポン出演団体

第3回富山

日時
2019年11月16日(土)
場所
北日本新聞ホール(共催:北日本新聞社)
登壇者
飯尾 潤氏(政策研究大学院大学教授)
御厨 貴氏(東京大学名誉教授)
坂本 誠氏(NPO法人ローカル・グランドデザイン理事)
鴋澤 歩氏(大阪大学大学院経済学研究科教授)
パフォーマンス
サラマレクム
スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド出演団体

第4回広島

日時
2020年2月8日(土)
場所
中国新聞ホール(共催:中国新聞社)
登壇者
飯尾 潤氏(政策研究大学院大学教授)
御厨 貴氏(東京大学名誉教授)
長尾 雅信氏(新潟大学准教授)
中内 正子氏(阿波木隅箱まわし保存会会長)
パフォーマンス
因島村上水軍陣太鼓保存会
因島水軍まつり出演団体

第5回大阪

日時
2020年3月8日(日)
※新型コロナウイルス感染拡大防止の
ため非公開で開催。
当日の模様はこちら
場所
NHK大阪ホール
(共催:NHK大阪放送局)
登壇者
飯尾 潤氏(政策研究大学院大学教授)
宮沢 和史氏(ミュージシャン)
小岩 秀太郎氏(全日本郷土芸能協会理事)
ニコラ・リバレ氏
(スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド総合プロデューサー)
山岡 奈穂子氏
(正調よさこい鳴子踊り普及振興会副会長)
コーディネーター
小島 多恵子
(サントリー文化財団特任研究フェロー)

サントリー学芸賞選評集2009〜2018

サントリー学芸賞選評集 表紙

当財団設立30周年を記念して、2009年に30年間の「サントリー学芸賞」の選評を再録した選評集を刊行しました。このたび、その後の10年間の選評をまとめた冊子を新たに刊行します。受賞者および選考委員が、この間の社会と文化をどのように捉え、思索し、語ってきたかが記された本冊子が、今後の社会を考える一助となることを願い、まとめました。 本冊子では、「サントリー学芸賞四十周年によせて」と題し、歴代の受賞者の中から8名の方にご自身と学芸賞との関わりについてエッセイを寄稿いただきました。また、合わせて当財団の40年間の年表も掲載しています。 本冊子は、非売品とし、学界、経済界、メディア関係者などに寄贈します。 なお、これを機に、電子書籍での刊行も行います。この電子書籍は、本冊子に加えて2009年に発行した30周年選評集も合わせて公開し、広くどなたでも見ていただけるようにします。

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