ウグイス
鳥だってお経を唱える「法 法華経」
全長15.5cm(オス)。細身でオス・メス同色ですが、メスは2cmほども小さいのが普通です。日本では全国の平地から山地の林やその周辺にある藪で繁殖します。秋冬には山地のものは平地へ下ってきます。その頃は「チャッ チャッ」という声を出しています。「ホーホケキョ」。この鳴き声ゆえに、知らぬ人はいない、日本人にいちばん親しまれている鳥といえるでしょう。いつもヤブの中にかくれていて姿を見せないことが多いのですが、声ははっきりきこえます。ホーは吸う息、ホケキョは吐く息、胸をいっぱいふくらませてさえずります。「ホーホケキョ」と鳴くのは早春ということになっていますが、山登りをする人なら、「ホーホケキョ」は春先から盛夏まで聞くことができます。早春、人里で上手に「ホーホケキョ」と鳴く練習をしていたウグイスは、春の深まりとともに山へ帰って、巣づくりをするのです。また、オスが繁殖期に出す声のひとつを「谷渡り」といい、警戒を意味するといわれています。
うぐいす色といわれて私たちが思いうかべるのは「うぐいす餅」などの色彩ですが、実際のウグイスの羽色は緑よりも暗緑茶色です。メジロという鳥は、大きさもウグイスに近く、体も緑色ですから、しばしばウグイスと誤認されています。メジロは花の蜜を好み、梅や椿の花の咲くころ姿を見せるので、ウグイスが来たと思うようですが、実際は梅にメジロ、の方が多いのです。
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