ガルナッチャ(グルナッシュ)
Garnacha(Grenache)
ふくらみのある果実味のあたたかな味わい
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減少傾向(この20年間で35%も栽培面積が減少)とは言え、いまだ栽培面積世界7位の広く栽培されている国際品種です。
スペインではガルナッチャ、フランスやニューワールド諸国ではグルナッシュ、イタリアのサルデーニャ島ではカンノナウと呼ばれます。
晩熟で長い生育期間を必要とするので、暖かいエリアで栽培されるぶどうです。糖度が非常にあがりやすいのが特徴で、多くの場合アルコール度数が高くなります。
イチジクやドライプルーンを連想させる、まろやかで甘みを感じさせる果実味と、クローブなどの甘いスパイスやチョコレートのタッチ。やわらかで肉厚な果実味と、まったりとした低めの酸味、高いアルコール度数などの、あたたかさを感じるやわらかな味わいが特徴です。テクスチュアが独特で「やわらかい」と言う印象を強く与えるぶどう品種です。ブレンドにおいても、やわらかなボディ感とコクを与える役割を担います。
スペインのアラゴン地方が原産地と言われ、そこから地中海伝いに、広がっていったと考えられています。突然変異しやすいぶどうの一つで、黒い皮のもの以外に、白い皮(グルナッシュ・ブラン)やピンク色の皮(グルナッシュ・グリ)のものも存在します。
地中海沿岸が主な栽培地域です。原産地であるスペインのアラゴン地方だけでなく、カタルーニャ州、フランスのラングドック・ルーション地方、ローヌ地方南部、プロヴァンス地方などで広く栽培されています。単一品種でワインになる事は少なく、シラーやムールヴェードルといった、スパイシーなぶどうとブレンドされる事が一般的です。ニューワールド諸国でもアメリカやオーストラリア、南アフリカなどの国の暖かいエリアで広く栽培されています。ここでもシラーやムールヴェードルなどとブレンドされる事が多く、ラベルにグルナッシュという品種名が入る事は多くありません(シラーやムールヴェードルとブレンドした場合、それぞれのぶどうの頭文字を取ってGSMなどと表記されることもあります)。
南フランスやオーストラリアにおいては、グルナッシュは酒精強化ワインの原料としても重要なぶどうとなっています。また、南フランスにおいては辛口のロゼワインの原料としても重要です。 多産性のぶどうのため、収量が落ちて、自然に味わいが凝縮される古い樹齢の木から取れたぶどう(Old VineやVieilles Vignesと表記されている)からつくられたワインに素晴らしいものが沢山あります。
ほほ肉やすね肉などのゼラチン質のあるお肉の、トロリとした煮込みが最高です。スパイスを使った羊料理などともよく楽しまれています。
・寒くなってきてあたたまりたいとき
・トロミやゼラチン質のあるお料理に
・とにかく硬いものを食べたくないとき
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