ごはんとおつまみレシピ
旬の秋刀魚に、ほんのひと手間。
つみれに仕立てて、上品なお吸い物に!
2013年09月06日
そろそろ秋の味覚のトップバッターが旬を迎える季節です。脂ののった秋刀魚は、まさにその代表格。塩焼きして、すだちをキュッと搾るだけでも十分においしいですが、ひと手間加えて、秋刀魚のおいしさを別の形で味わってみるのはいかがでしょうか。つみれは、三枚におろした秋刀魚を生姜と一緒に叩いて丸めるだけなので、とても簡単。つなぎを入れなくてもしっかりまとまり、ふわっと柔らかく仕上がります。
「面倒だし、出汁も出るから」と、生のままのつみれを、吸い地に入れてしまいがちですが、それだとどうしても生臭さが気になります。塩を加えたお湯で下茹ですれば、旨味が逃げる心配もなく、生臭さだけを除くことができます。
きのこ類は、網でこんがり焼き色を付けてから吸い地に入れてください。水分が飛んで香りがぎゅっと凝縮。シャキッとした歯応えも楽しめます。仕上げには、柚子の皮と菊の花を散らして。もうすっかり秋の気分です。
材料(2人分)
手順1 三枚におろし、皮をはぐ
胸ビレの下から切り込みを入れて頭を切り落し、尻尾も落とす。中骨に沿って三枚におろし、ワタは腹骨ごと包丁で削ぎ取る。軽く洗って水気を拭き、薄皮をめくり、もう片方の手で身を押さえながら、頭から尾の方へまっすぐに引っ張って少しずつはがす。
手順2 叩く
秋刀魚を5㎜幅に切り、粗く刻んだ生姜と一緒に、粘りが出るまで包丁で叩く。
手順3 こねる
ボウルに移し、塩少々(分量外)を加えてよくこねる。
手順4 丸める
つみれをスプーンで1口分すくい、手の平にのせる。スプーンですくい取るようにしながら親指の付け根に当てて丸めると、きれいな団子状になります。
手順5 茹でる
沸騰した湯に塩少量(分量外)を加え、つみれを入れて茹でる。上に浮いてから3分ほどしたら、ザルにあげる。
塩を加え下茹でし、臭みを取る
塩を加えた湯で茹で、引きあげることで、旨味を残しつつ生臭さが取れます。
手順6 きのこを焼く
長ねぎを1.5㎝幅に切る。舞茸などのきのこ類は食べやすい大きさに手でほぐし、魚焼きグリルや焼き網などで表面をこんがりと焼く。
焼いて香りと食感アップ
水分が飛んで、焼き目の香ばしさと共に舞茸の香りも際立ち、食感もシャキッとします。
手順7 つみれを煮る
吸い地の材料を鍋に入れて火にかけ、煮たったら、長ねぎとつみれを加え、小さくポコポコと煮立つ程度の火加減で3分ほど加熱する。
手順8 きのこを加える
つみれが浮いたら、焼いたきのこ類を加えて15秒ほど煮て、火からおろす。
きのこを煮る時間は短く
きのこの香りと食感が損なわれないよう、吸い地をさっと吸わせる程度に。
手順9 仕上げる
器によそい、小さく切り取った柚子の皮をのせ、菊の花を散らす。
完成
下茹でするので、吸い地も濁らず、見た目も上品です。散らした菊の花の鮮やかな黄色と香りは、まさに「秋の装い」。柚子の皮はすりおろして散らしても。