メキシコ在住の作曲家エベルト・バスケスは、様々な作曲技法や、斬新な音響効果によって溢れる情動を表現してきました。アンサンブル・ノマドでは2011年に彼の作品によるアルバム『Bestiario(動物寓話集)』をリリースし、最近も『Pruebas de vida(生命の証)』を出したところです。
《デジャルダン/デ・プレ》は、2人の偉大な音楽家―クリストフ・デジャルダンとフランドルの作曲家、ジョスカン・デ・プレの名前をタイトルに冠した魅力的なヴィオラ協奏曲です。デジャルダンは、たびたび来日しているフランスのヴィオラ奏者で、彼からの委嘱により、2013年にこの作品が生まれました。第2楽章の部分では、ジョスカン・デ・プレのシャンソン《茂みの陰で en l'ombre d'un buissonnet》が断片的に引用されています。アンデスの音楽も出現します。
作曲をマリオ・ラヴィスタ、ルーカス・フォス、レオナルド・バラーダらに師事。ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)から作曲における音楽芸術博士号を授与された。これまでにジョン・サイオン・グッケンハイム奨学金、メキシコ国立芸術創造組織から4度の奨学金を得る。彼の作品は、主にヨーロッパ、アジア、南北アメリカで、アルディッティ弦楽四重奏団、アンサンブル・ノマド、オニックス・アンサンブル、またギタリストの佐藤紀雄、ゴンサロ・サラザール他によって演奏されてきた。『無調音楽の基礎的理論』(UNAM-FONCA, 2006)、『旅の手帳』(CMMAS-FONCA, 2009)等の著書があり、アンサンブル・ノマドの演奏により『Bestiario(動物寓話集)』と『Pruebas de vida(命の証)』(共にURTEXT)のCDがリリースされている。
中国初のカウンター・テナー歌手。2006年、中国の名バス歌手ゴン・ドンジャン氏にその才能を見出され、翌年上海歌劇場のモーツァルト《フィガロの結婚》のケルビーノ役でデビュー。以後、世界各地にてリサイタルを行い、その自由自在で表情豊かな歌声を世界中に聴かせている。4歳でピアノを始め、四川美術学院でピアノと声楽を専攻。西華大学在学中より四川美術学院でピアノ指導を行い、卒業後はピアノ科と声楽科の准教授となる。2000年には成都大学声楽科の准教授に就任、2011年以降、貴州師範大学国際音楽学部の教授を務める。2015年中国中央電視台主催Top Ten Tenor優勝者。