CORPORATE
24.11.28
海外で働くサントリアンが、現地で実感する文化や生活、仕事でのトピックスを紹介するシリーズ企画「Hello! From」。第二回目は、メキシコにあるRESTAURANTES SUNTORY MEXICO GROUPに勤務する増井翔平さんに話を聞きました。
※この記事は、サントリーグループの社内報『まど』2024年4月号から転載しています。
※Beam Suntory は24年4月30日にSuntory Global Spiritsへ社名変更していますが、本記事ではBeam Suntoryの名称を使用しています。
RESTAURANTES SUNTORY MEXICO GROUP(以下、RSメキシコ)は1970年に第1号店を開店。事業設立の発端は62年、佐治敬三社長(当時)が、本格的な海外進出の足掛かりとして、メキシコに酒類事業の現地法人を設立したことに始まります。そこからサントリーの名を現地の人に知ってもらうため、レストラン事業を立ち上げ、日本食と一緒に日本のウイスキーを提供し始めたのがRSメキシコの原点です。現在ではメキシコ国内で鉄板焼をメインにした大型の高級和食店(店舗あたり平均席数230席以上)2業態・9店舗を展開し、社員数約1,000人弱、売上規模約60億円のビジネスとなっています。
プエブラ店外観
グアダラハラ店鉄板焼席
09年に入社し、当時のサントリーホールディングスのグループ財務部で5年間資金調達関連の業務を経験し、続いて財経企画部にて計数管理の業務に3年間携わりました。その後、スタッフ部門から一転し、北陸支店で酒類の業務用営業を5年間経験。22年にトレーニーとしてBeam Suntory(以下、BSI)の業務用営業(ロサンゼルス)に派遣され、23年よりRSメキシコに駐在しています。
RSメキシコの管理部門(経理、購買、総務、人事等)全般を担当しています。また、BSIメキシコやサウザ蒸溜所、またメキシコ国内の管轄部署とも連携し、ONE SUNTORYでSDGs活動の推進や、飲用時品質の向上にも取り組んでいます。昨年はBSIと連動し、メキシコ全店にハイボール機材を導入しました。さらに、今年度はRSメキシコ所属のバーテンダーの研修制度の拡充を図っています。
店内でザ・プレミアム・モルツを提供
宴会を担当する店舗のスタッフ
メキシコといえば、お酒はコロナビールやテキーラ、アガベを使った蒸溜酒のメスカル、食べ物ならタコス。他にも音楽(マリアッチ)、プロレス(ナチョリブレ)、メソアメリカ文明のピラミッドなど、特徴的な特産物や文化・風習、観光地がたくさんあります。
中でもメキシコの最も重要な風習の1つが、映画『リメンバー・ミー』などでも取り上げられた11月の「死者の日」。この風習は、死者をしのび、感謝し、そして生きる喜びを分かち合うことを目的としており、市街地にはマリーゴールドやカラフルなドクロで飾られた祭壇、公園には露店が立ち並びます。位置付けは日本のお盆に近く、メキシコでは楽しく明るく祝うのが特徴。パレードなども行われ、多くの人でにぎわいます。魅力的な文化の一方、治安面では注意が必要で、人混みはできるだけ避けて楽しむ必要があります。
「死者の日」の様子
夜間の1人歩きはお勧めしませんが、隠れたお薦めスポットとして、バーがあります。The World's 50 Best Barsにもメキシコシティから4店がランクイン(North America's 50 Best Barsにメキシコ全体では10店がランクイン)するなど、レベルの高いバーが多数あります。また、マリアッチを中心としたメキシコの伝統音楽楽団が夜な夜な集まるガリバルディ広場など、テキーラを飲むのにぴったりの観光名所もあり、いつも現地の人々や観光客で盛り上がっています。
The World’s 50 Best Bars 2023に認定されたメキシコシティのバー「Hanky Panky」
われわれのビジョンは「伝統と革新の調和によりブランドを磨き続け、お客様・社会から最も信頼される外食企業になる」ことです。創業時から現在まで、サントリーからの出向者たちや現地従業員が積み上げてきたブランド力が認められ、メキシコ国内の多くの著名人やVIPなどにご利用いただき、メキシコでは「日本食レストランといえばサントリー」というほどの認知度の高さを誇っています。この評価、そしてブランド力をさらに向上させるためにも、日々の活動の中でお客様により一層楽しんでいただくことを目指していきます。
年初代表者会議での集合写真