「コラボセ」に密着。サントリーが体現するオープンな職場の作り方
「コラボセ」に密着。サントリーが体現するオープンな職場の作り方

DEI

「コラボセ」に密着。サントリーが体現するオープンな職場の作り方

24.12.03

12月3日は「国際障害者デー」です。サントリーグループでは2015年から知的障がいを持つメンバーがほかの社員と同じオープンな職場で働いています。サントリーグループのダイバーシティ経営の一例として、2018年に立ち上げた「コラボレイティブセンター(以下、コラボセ)」での仕事ぶりや社員との交流について、メンバーや社員の声を聞いてみました。

業務効率化の一翼を担いつつ
社員とも積極的に交流

ダイバーシティ経営を推進するサントリーには、グループ全体の業務効率化や運営支援を行うグループ会社・サントリービジネスシステム株式会社内に「コラボセ」という部署があります。コラボセでは、知的障がいを持つ41名の社員が在籍、全国7拠点で働いています。

1203_collaborativecenter_02サントリービジネスシステム株式会社 コラボレイティブセンターのスタッフ・末木恵さん。

末木:コラボセのミッションはメンバーの活躍を通じたグループ全体の「DEI推進」「業務支援による事業貢献」のふたつ。私たちスタッフは、依頼業務の遂行や他部署社員との交流を通して、コラボセメンバーの成長をサポートしています。

単に依頼された業務をこなすだけでなく、『コラボDeli※1』『コラボる体験※2』など、各社の社員とのコミュニケーションを促進する施策も推進しています。

そう話すのは、コラボレイティブセンターのスタッフ・末木恵さん。

1203_collaborativecenter_04.JPG定期的に開催されている「コラボる体験」の様子。

1203_collaborativecenter_05.JPGコラボセのメンバーのオリエンテーションを聞き入る参加した社員たち

※1:コラボDeli/社員が注文した食堂のお弁当を、コラボセメンバーが指定時間に社員の席まで届けるデリバリーサービス。
※2:コラボる体験/参加者がコラボセメンバーとともにコラボセの業務を実際に行う経験を通じて、DEIへの理解を深める体験型研修。

新しい業務へもチャレンジ!
会社への貢献が自信に

具体的にコラボセメンバーはどのような仕事をして、働きがいを感じているのでしょうか。田町オフィスのコラボセで働くのは、入社3年目の鈴木泰成さんです。



1203_collaborativecenter_03.jpgサントリービジネスシステム株式会社 コラボレイティブセンターの鈴木泰成さん。

鈴木さんは新卒でサントリーに入社。POS(店頭販売実績)データ抽出は依頼元の仕様に合わせて行う難しさがありますが、鈴木さんは入社後に習得したスキルを活かし作業をこなしています。ときには営業に同行して、自分が作成したデータが現場で役立っている様子を見る機会もあるといいます。

鈴木:最初はデータ処理の習得に難しさも感じましたが、「やってみなはれ」の精神でやっていくうちにスムーズにできるようになりました。新しいスキルを身につけることで、自分への自信や会社に貢献できているという誇りを感じています。


毎日仕事をするなかで
一緒に飲みにいく仲に

沖田朱理(あかり)さんは、お台場オフィスでパソコン作業や「コラボDeli」のデリバリー業務などを担当しています。パソコン作業では、イベントで回収したアンケート入力、パワーポイントへの画像貼り付けなどを行っています。

1203_collaborativecenter_06.jpgサントリービジネスシステム株式会社 コラボレイティブセンターの沖田朱理さん。

沖田:「コラボDeli」では、忙しくて食堂に行けない社員の代わりに、私たちがお弁当をピックアップして届けています。常連の社員も多いですね。自然と顔なじみになり、お弁当の受け渡しのときにちょっとした会話から一緒に飲みにいくこともあります。

いつも「コラボDeli」を利用しているサントリーホールディングス株式会社 秘書部の吉川浩子さんと川邊幸さんは、沖田さんとはすっかり打ち解けた間柄に。

1203_collaborativecenter_07.jpgサントリーホールディングス株式会社 秘書部の吉川浩子さんと川邊幸さん。

吉川・川邊:業務柄、デスクを離れられないこともあるので、本当に助かっています。ハロウィンなどのイベントがあるときは、お菓子にメッセージカードを添えてくれたりもして。来てくれるだけでオフィス全体が明るい雰囲気になって元気をもらえます。


10年の積み重ねで
チームに不可欠な存在に

コラボセ第1期生として入社10年目を迎えるのが石井基博さんです。石井さんは、田町オフィスで店頭訴求用のPOPラミネート加工を担当。朝は各フロアをまわって、あいさつをしながら宅配便の「集荷中・集荷終了」の看板の掛け替えも行います。

1203_collaborativecenter_08.jpgサントリービジネスシステム株式会社 コラボレイティブセンターの石井基博さん。

石井:入社当時は、立ち上げということもあり試行錯誤したことも多かったのですが、仕組みが整った今はとても働きやすいと感じています。特にいつもと違う環境で仕事ができる社外出張は、いろいろな刺激があってやりがいがありますね。

そんな石井さんに週1〜2回の頻度でPOPラミネート加工を依頼しているのがサントリーフィールドエキスパート株式会社の清水大輔さん、岡崎恭子さん、熊谷祐実さんたちです。

1203_collaborativecenter_09.jpg(左から)サントリーフィールドエキスパート株式会社の熊谷祐実さん、岡崎恭子さん、清水大輔さん。


清水・岡崎・熊谷:石井さんには、POPラミネート加工したものを100人ほどの営業担当者用に仕分けして届けるという大変な作業をお願いしています。石井さんにお願いして業務もかなり効率化。今ではなくてはならない頼りになる存在です。

社内ですれ違ったときも、ちょっとした会話ができる関係になれていることは、私たちもうれしく感じています。


障がいの有無にかかわらず
すべての社員が生き生きと働く

このようにグループのさまざまな部署から頼りにされているコラボセですが、それを支えてきたのが一人ひとりの特性に合わせた成長を支援するというスタイルです。そこには常にサントリーの「やってみなはれ」精神があります。

末木:パソコン作業も、最初は簡単なダウロード業務だけでしたが、マニュアルやフォーマットを整えて業務領域を広げてきました。「失敗を恐れずやってみよう」ということは、常々メンバーとも話しています。今では、メンバーそれぞれが自立して業務の効率化などにも取り組んでいます。

1203_collaborativecenter_10.jpg


コラボセでは、今後はグループの全部署から業務を受注できることを目指して、さらなるチャレンジを続けていくつもりです。このように、障がいのあるなしにかかわらず、誰もが同じように生き生きと働ける環境をつくっていくこと。それこそが私たちの目指す未来です。


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