ごはんとおつまみレシピ
秋深まると出番が増える黄柚子。ほんの少量使うだけで、汁物や煮物料理の格がぐんと上がる、名脇役です。特有の清々(すがすが)しい香りは、万人に好まれます。そのおかげか、柚子は今や、ヨーロッパにまで浸透。中でも柚子胡椒は人気が高く、ドレッシングに、ソースにと、幅広く活用されています。
柚子胡椒は本来、柚子に青唐辛子と塩を混ぜ、熟成させて作りますが、今回は簡単に作れる「即席柚子胡椒」をご紹介しましょう! 刻んだ柚子の皮とタバスコを、照りが出るまで炒め合わせるだけ。しっかり火を通せば1カ月ほど冷蔵保存ができます。鶏胸肉は切り方と下味付けのコツを覚えれば、パサつかず、しっとり仕上がります。柚子の香りとちょっぴり辛い刺激が、秋の夜長の晩酌にぴったりです。
材料(2~3人分)
手順1 切る(1)
ズッキーニは5mm幅の輪切りにする。鶏胸肉は皮を剥き、中央の筋目に沿って縦に切り分け、その後包丁を寝かせるようにして一口大にそぎ切りする。
繊維に沿ってそぎ切りに
鶏胸肉は、繊維に沿ってそぎ切りにすると、しっとりとした食感に仕上がります。鶏胸肉をまな板にのせ、包丁を水平に、寝かせるように動かしてください。
手順2 もみ込む(1)
そいだ鶏胸肉に酒と醤油をもみ込み、肉が吸いこんだら、卵白と片栗粉を加え、さらにもみます。
調味料→卵白と片栗粉の順で
最初に調味料をよくもみ込んで味を肉にしみ込ませ、次に卵白と片栗粉をもみ込んで旨味を閉じ込めます。
手順3 もみ込む(2)
衣をまとった鶏胸肉に、最後にサラダ油を加えて全体をさっと混ぜる。
油の膜で旨味と水分を閉じ込めます
最後に加えるサラダ油で表面に膜を作ります。こうすると加熱してもパサつかず、美味しく仕上がります。
手順4 切る(2)
柚子の皮は白いワタをざっくりと削ぎ落とし、みじん切りにする。
手順5 炒める
即席柚子胡椒を作る。フライパンに油を熱し、刻んだ柚子の皮と塩を入れて中火で5分ほど炒め、少し透き通ってきたらタバスコを加え、照りが出るまで炒める。
汁気を飛ばし、よく炒めて
柚子皮は透明になるまでよく炒めます。また、炒める際に柚子果汁を加えても美味です。その場合は汁気が飛ぶまでよく炒めてからタバスコを加えて。その後、照りが出るまでさらによく炒めます。
手順6 油通しする
揚げ油を鍋底から2cm程度張り、下味を付けた鶏胸肉を入れてから中火にかけ、表面の色が変わったら裏返してズッキーニを加え、ズッキーニの色が変わったら鶏胸肉と一緒にザルにあける。
手順7 仕上げ
フライパンで即席柚子胡椒を軽く炒めて鶏ガラスープを加え、沸騰したら油通しした鶏胸肉とズッキーニを加えて、汁気が無くなるまでしっかり炒め絡める。
完成
即席柚子胡椒は、柚子果汁も加えて作れば柚子の風味がさらに増します。鶏胸肉以外に海老を炒めても美味しいですよ。