金麦のこだわり
「春夏秋冬、季節のおいしさは違うのに、ビールだけ、いつも同じ味でよいのだろうか。」
金麦の「季節に合わせて味を変える」という取組みは、金麦醸造家の素朴な疑問から生まれたものです。
でも実現するには、想像を超えるハードルが待ち受けていたそう。
なぜそこまでやるのか?金麦醸造家の加藤悠一にその想いを聞きました。
金麦はこれまで、お客さまの日々の食卓に寄り添うブランドとして、「日々のおいしさ」を大切にしてきました。
いつでもおいしく楽しんでもらうために、もっと何かできることはないだろうか。
“季節ごとにほんの少し味わいをととのえる。”
前代未聞のこの挑戦へのきっかけは、「季節とともに、人のおいしさの感じ方は変化する」という話からでした。
たとえば、気温が高い夏は爽快感が欲しいですし、秋は夏に比べて味の濃いものが食べたくなる。
しかも、日本には季節ごとにおいしい旬の食があります。
金麦の味も季節に合わせて変わっていくと、
きっと食卓で年中おいしく楽しんでいただけるだろうと考えたのです。
金麦づくりで大切にしているのが、麦のうまみと澄んだ後味。
「これぞ、金麦」という、このバランスのなかで、いかに季節ごとのおいしさの感じ方に合わせた味わいをつくるか。
この微妙なバランスを突き詰めるのに、過去の知見も含めると100回以上の試作を繰り返しました。社内の会議室の温度を四季の気温の変化に見立てて、暑くしたり、寒くしたり、さまざまな気温をつくりだしながら、金麦を飲んでみたこともありましたね。
そして、最後に決定した中味を、実際の各工場の製造工程で作り込む必要があります。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、これがすごく難しいことでした。
今まで工場では、年中一定の味わいをつくり続けることが常識でしたから。
自ら生産現場に説明を行い、課題を一つ一つ解決しながら
4工場において、年4回のレシピ変更に対応できる生産体制を実現しました。
各季節の味わいは「麦のうまみと澄んだ後味」という金麦の骨格を維持しながら、
それぞれの季節に合うように、「麦の味感」と「刺激感」のバランスを調整しています。
春はかろやか、夏はさわやか、秋はまろやか、冬は豊かというコンセプトです。
できあがった後も、いくつもの季節の食と合わせて味わいを評価し、日々のつくり込みにいかしています。僕は料理が好きなので、家に帰ってからも自分がつくった食事と金麦の相性チェックは欠かしません(笑)
これまでのビール類は、年中変わらぬ一定の味わいを提供するのが当たり前でしたが
これからの金麦はお客様や、お客様の食卓に合わせて、製品の味わい自体も変わっていく。
これまでのビール類の常識を覆す、新しい挑戦だと自負しています。
そして、お客様の「日々のおいしさ」のために、これからも金麦は進化しつづけたいと思っています。
四季の味の金麦、自信作です。春夏秋冬、旬の食と一緒にぜひお楽しみください。