チーズとワイン

世界のチーズ事典

世界のチーズから、それに合うワインをお探し頂けます。

グッチョ

Guccio

2013年03月

土地のトラディショナルチーズを大切にしつつ、現代にも見合う新しいチーズづくりにも積極的に取り組むフォルテート社。口当たりもなめらかな、優しいミルクの甘味が感じられる「グッチョ」は、彼らのやさしさを表現した自慢の一品です。牛乳と羊乳それぞれのミルクの美味しさが、カスタードクリームのような組織を包みます。スパークリングワインをあわせてお楽しみください。

グッチョ

桜色のスパークリングとふわふわ白カビチーズで、夢心地な甘い春を楽しんで

暖かな陽光を浴び、生き物たちが冬の休眠から徐々に目覚め始める3月。まだ少し肌寒くても、春告鳥の「ホー ホケキョ」の声が聞こえたら、待ちに待った春の到来です!ブドウ畑で木々が新芽を膨らませている頃、牧場では牧草が芽吹きだします。お母さん羊たちは出産を終え、格別に美味しいミルクをたっぷりと出し、フレッシュな羊乳チーズが旬を迎えます。

イタリアでは、羊乳から作られるチーズを「ペッコリーノ」と呼び、これに産地をつけて「ペッコリーノ ロマーノ(ローマ産)」「ペッコリーノ サルド(サルデーニャ産)」のように名付けられ、中南部を中心に昔から多くの羊乳製チーズが作られてきました。今月ご紹介する「グッチョ」は、古い歴史を持つ「ペッコリーノ トスカーノ」の産地トスカーナ州で作られながらも、その伝統的なハードタイプの「ペッコリーノ」とは一線を画すチーズです。ビロードの様な白カビ。クリームがとろりと流れそうな柔らかい生地。ミルクは牛乳と羊乳の混乳製です。羊乳は牛乳や山羊乳に比べてやや乳脂肪分が豊富なため、チーズにすると独特な甘みを持ち、濃厚で力強い味わいになります。羊乳に牛乳が混ざる事により、羊乳のコクが残りながらも、軽やかで優しく食べ易いチーズが生まれます。

このチーズを開発したイル フォルテート社は、フィレンツェから北に30km、ムジェッロ渓谷ヴィッキオ村で、同じ志をもつ村の仲間と共同酪農場を営んでいます。1977年創立以来伝統的なスタイルを保ちつつも、「グッチョ」のように現代の感覚に見合う新しいチーズづくりも積極的に取り組んでいます。

このチーズに合うワイン

合わせるワインは、同郷のキャンティ?はたまたシンプルな白ワイン?いやいや、爽やかなスパークリングでしょう!などなどテイスティング会では様々な意見が出ましたが、開花予想が気になる3月ということで、「桜の木の下で楽しめるようなマリアージュ」が一番のキーポイントになりました。 続きを見る

この記事はフェルミエ監修の元に作成しております。
株式会社フェルミエ 取締役社長:本間るみ子 執筆:犬田ゆり
東京都港区愛宕1‐5‐3 愛宕ASビル
Tel:03‐5776‐7722 Web:www.fermier.co.jp

フェルミエ

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