幸せの時間を感じる日本発のマリア―ジュ
今月は今注目の国産チーズです。その中でも牧場タカラ「チーズ工房タカラ」の「小さなトム」をご紹介します。
牧場タカラは北海道虻田郡喜茂別町にあり、富士山にとても良く似ているといわれる羊蹄山の麓にあります。この「小さなトム」を製造するのは、斎藤愛三さん。酪農一家である斎藤家の役割分担は、愛三さんのご両親と兄夫婦が牛の世話のほか、酪農の基本である土づくりや草づくり。愛三さんは「幸せの牛のミルク」と呼ばれる最高の牛乳を原料に、チーズづくりに励んでいます。厳冬期の夜間以外、できる限り外での放牧にこだわる斎藤家の牧場は、牛1頭に対して1ヘクタールの土地の広さ。フランスを代表する伝統ハードチーズ「コンテ」と同じ条件です。良い環境で飼われて牛たちもストレスフリーなのです。
「小さなトム」は、直径8㎝程の円盤型で130g程の重さがあり、自然な表皮に覆われたソフトタイプの牛乳製チーズです。2009年秋、フランス リヨン近郊の「サン・フェリシアン・アフィネ」と南仏の羊乳の「ペライユ」を手本に完成させました。木箱入りの「ペライユ」が大好きだという愛三さんがトロリ感にこだわってつくった逸品は、木箱にすっぽりと入っているため、そのままスプーンですくって食べることができます。