テイスティング会では、ピッタリ合うワインは何かとドキドキしながらテイスティングを始め、メインに選ばれたのが「サントリージャパンプレミアム 高山村シャルドネ」でした。
「熟成によってテクスチャーがとろりと変化し、ミルクのコクが感じられるチーズの風味が、高山村シャルドネのふっくらとした骨格に支えられるね。」
「高山村シャルドネのバランスの良い酸味とふくよかさが、チーズのもつミルキーさを引き立てて、まるでヴァニラクリームを食べているかのよう。」
「ワインの樽熟成からくる複雑さが、チーズの熟成からくる皮の複雑さに合うね。」
「そうだね、心地よい余韻を楽しめるのがいいね。」
と、とても好評でした。
「サントリージャパンプレミアム 高山村シャルドネ」のブドウが収穫される高山村は長野県北部の北信地域に位置しています。この地域を流れる千曲川は、かつて「暴れ川」と呼ばれたぐらいよく氾濫した川でした。その結果、この土地は小石が堆積し水はけが非常に良い土地となり、現在、高品質のワイン用ブドウ シャルドネを栽培する土地として注目される場所になっています。今回テイスティングした「ジャパンプレミアム 高山村シャルドネ」は2009年ヴィンテージで、長野県上高井郡高山村産が82%、長野県千曲市八幡峰産が18%使用され、長野産シャルドネ100%でつくられています。年間生産量も限られ、長野県原産地呼称管理委員認定ワインに認定されているワインです。
色調は、透明感のあるやや緑がかった美しいイエロー。香りは華やかさに加え、複雑さがあります。白い花や黄色い花、柑橘系のフルーツの中にも熟した洋ナシや蜂蜜を連想させる香りです。果実味のふくらみと酸味のバランスが良く、フレンチオークでの熟成による複雑さやナッティーな香ばしさも感じられます。アフターにやや塩味を感じ、味わいは広がりとボリュームを感じるワインです。比較的長い余韻を楽しめる白ワインといえます。
「小さなトム」と合わせると、ほんのりと上品に感じるヴァニラやナッツのような香りによって、チーズの熟成からくる皮の複雑さやテクスチャーが柔らかくなります。また、チーズのコクのある風味にもとてもマッチしていき、もうひと口チーズ、もうひと口ワインと頂きたくなる相性の良いマリアージュになりました。
もう1本のおすすめワインは南米チリの「ロス ヴァスコス グランド レゼルブ」です。ロス ヴァスコス社は、1750年の創業以来チリを代表するワイン生産者。1988年からバロン ド ロートシルトによる改革で、世界レベルの品質へと磨きをかけ続けています。
シャトー ラフィットでつくったフレンチオークの小樽で12ヵ月間熟成し、つくられます。カベルネ・ソーヴィニヨン種特有の渋み、エレガントながらしっかりとしたコクとなめらかな口当たりが楽しめ、心地よい果実味が見事に凝縮されたバランスのよい赤ワインです。
「小さなトム」と合わせると、チーズに感じられる塩気がマイルドに感じ、一体感が生まれます。さらに、チーズの中にワインの凝縮感のある果実の風味がひろがり、ミルクの風味が余韻として残り、双方の良さが際立つ組み合わせになりました。
この秋は、愛情を持って育まれた幸せな牛のミルクから丁寧につくられた「小さなトム」をぜひご堪能ください。
ミルキーさとコクのマリアージュを楽しみたい方は「サントリージャパンプレミアム 高山村シャルドネ」との日本発マリアージュを、華やかな果実味を楽しみたい方は「ロス ヴァスコス グランド レゼルヴ」とのマリアージュをぜひ試してみてください。