シェーヴルチーズとブルゴーニュワインの同郷マリアージュ
今回ご紹介するチーズは、フランスのブルゴーニュ地方の南方で生産されるシェーヴルチーズ「シャロレ」です。
2010年1月21日にAOC(原産地統制呼称。伝統的な製法で作られた質の高いものに対し与えられる認証。)を取得した「シャロレ」。やや側面が膨らんだ円筒形で、フランスでは木樽の栓の形に似ていることから樽栓型(ボンドン型)と呼ばれています。しわ寄った表皮に覆われていますが、熟成によってところどころ表面に青緑色のかびがついてくることもあります。組織は製造中、時間をかけてゆっくり型入れをすることから非常に引き締まっています。味わいは、ほどよい爽やかな酸味があり、熟成が進んでくるとヘーゼルナッツやアーモンドを思わせるコクのある風味に変化していきます。
「『シャロレ』って夏に向けて美味しくなるって聞いたことあるけど、なんで?」というマリアージュ会メンバーからの問いに、
「春先に子山羊が生まれ、秋の始めまでがシェーヴルチーズ造りの本来の製造の旬。この間は山羊が青草を食べる時期なので、とれるミルクも風味がとても良くなるんです。『シャロレ』は他の小ぶりな大きさのシェーヴルに比べて、やや大きい為、熟成が他のチーズよりゆっくり進みます。だから8~9月にかけてが、状態が安定し美味しくなる時期なんですよ。」とチーズのプロからの解説。