バランスの良さが光る!芳醇な味わいのヌーヴォーと滑らかで繊細なチーズ
今年は既に北関東で初雪が観測されるなど、短い秋となりそうです。けれど独特な銀杏の香りや、しわしわの落ち葉を踏みつける音を耳にすると、つかの間の秋を肌で感じることができます。この時季はワイン通、チーズ通の皆様にとって、お待ちかねのボジョレー ヌーヴォーが解禁されます。早速、今年のワインの出来上がりを期待しつつ、ボジョレー ヌーヴォーにふさわしい最高のチーズを見つけてみました。
フランス産のソフトチーズの代表に「サン マルスラン」がありますが、これよりもひと回り大きいのが今回ご紹介するチーズ、「サン フェリシアン」です。「サン フェリシアン」は20世紀初めにフランス リヨンのとある乳製品加工所が「サン マルスラン」をヒントにクリームの余剰を利用して造ったのがはじまりです。
若いうちは、きめ細やかでなめらかなバターを思わせるまろやかな味わい。熟成するにしたがって旨みが増し、さらにやわらかい状態になります。時にはスプーンですくえるくらいトロトロに熟成することもあります。熟成段階によって、変化していく味わいをゆっくりと楽しめるのがこのチーズの一番の魅力です。今回は特にオーガニックチーズ(※)とあって、その繊細な味わいをより感じることができることでしょう。
(※)オーガニック・チーズ
オーガニック飼育された牛や山羊などから得られる健康で農薬や化学肥料がほとんど入っていない安全なミルクを使ってつくられるチーズのこと。オーガニック飼育は①動物達はなるべく屋外で飼育すること。②最低でも95%は、オーガニック認証を取得した飼料を与えること。この2つの要素から成り立っています。