2009年01月

フランス生まれのウオッシュタイプのチーズ。塩水で何度も洗われる表皮は個性的な強い香り粘り気を持ち、濃厚な深い味わいの生地は、塩味のあとに続く甘味がいつまでも続きます。焼くと優しい味わいを楽しめます。マロワルと呼ぶのは一番大きい720g。次はマロワルから近くの町の名前をつけたソルベ（575g）。小さいという意味のミニヨン（360g）、1/4サイズのカール（200g）。現地では大きなマロワルが主流ですが日本では1/4サイズが一般的です。

艶やかな味わいが広がります。
ロゼスパークリングとウォッシュ

2月の一大イベントといえばヴァレンタイン・デーですね。恋人へ、お世話になったあの方へ、様々な形の愛を伝える日。ワインとチーズの贈り物はいかがでしょう。今年おすすめしたいチーズが、「マロワル・ソルベ」です。実直な四角い形ながらも赤みを帯びたオレンジ色の情熱的な色彩。何度も塩水で洗われた表皮が持つウオッシュチーズならではの強い個性。筋の通ったしっかりとした味わいは、ひたむきな愛が伝わりそうです。

その歴史は千年以上。産地であるフランス ティエラッシュ地方はベルギーとの国境近くの辺り。マロワル村の大修道院で造られたのが始まりといわれています。昔はチーズを熟成させるカーヴに住みつく菌から発生する「赤い酵素」によって、チーズの表皮が自然にオレンジに色付いていましたが、現在ではクリーンな熟成室でつくられているため、「赤い酵素」をミルクの殺菌後に添加しています。