滑らかに溶け合っていくワインとチーズ
ワイン好きの方々は割とウォッシュタイプのチーズを好まれますが、中には苦手意識のある方もいらっしゃいます。そんな方におすすめしているのが、「タレッジョ」です。イタリア北部、ロンバルディア州の山間部タレッジョ渓谷で生まれ、第一次世界大戦後に渓谷の名をとって「タレッジョ」と呼ばれるようになりました。近代化が進むにつれ生産地域は山間部から平野部へと拡大し増産されていきます。その中でも今回は山間部で放牧された牛の乳のみで作られるこだわりの「タレッジョ」とテイスティングを行ないました。
「タレッジョ」は、20cm四方の正方形で表皮は赤茶色、塩水で洗って仕上げます。熟成の若い時期は軽い酸味がさわやかで、程よく熟成が進むとコクが増します。ナイフを入れれば、ねっとりと刃に吸い付くようです。皮の強い香りの割に、中身は酸味とミルクの甘味のバランスが良くクリーミィで穏やかです。