羊乳チーズの味わいを引き出す爽やかなマコン・ヴィラージュ
おおよそフランス語らしからぬ名前を持つチーズ「オッソー・イラティ」。この名前の由来はピレネー山脈の麓に広がるバスク地方のイラティの森と、ベアルン地方にあるオッソーの谷の名に由来します。
バスク地方はフランスとスペインとの国境に位置しながら、どちらの国とも異なる独自の言葉や文化を持っています。ここには昔から羊とともに生活をしてきた人々が暮らしていて、その羊も個性的です。顔が白く曲がった角を持つ「バスコ・ベアルネーズ」、角のない優しい顔立ちの「テット・ルース」、顔が黒く立派な角の「テット・ノワール」の3種類が放牧で飼育されています。
現地では今も農家製チーズが主流で大きさもまちまちですが、フェルミエで輸入しているものは、ひとつ約4Kg強。側面が膨らんだずんぐりとした形をしています。羊たちは春になるとピレネーの山に放牧され、香り高い草を食べ、いっそうおいしい乳を出してくれます。その乳からつくられた「オッソー・イラティ」がゆっくりと熟成して、もっとも食べ頃になるのは初秋から冬です。