白ワインの底力を大発見!渓谷生まれのサルヴァに、世界の白ワイン
イタリア・ロンバルディア地方のベルガモは、山々と谷間に融合された美しい街並みが印象的で、訪れる人々を魅了します。ベルガモ近郊に位置するブレンバーナ渓谷では、昔から牛が放牧され、チーズづくりが盛んに行なわれていました。この地方の特産チーズは、「フォルマイ・ディ・ムット」「ブランズィ」、そして日本でもよく知られている「タレッジョ」などです。
「サルヴァ」の底辺は「タレッジョ」と同じですが、高さが2倍ほどあります。谷間に暮らす人たちは、放牧の時期が近づく5月になると、少し大きめのチーズをつくっておきました。チーズを仕込む木型は同じですが、搾乳量に応じて高さは少しずつ違っています。寒さが和らぐ5月は牛たちの出産シーズン。出産後は搾乳量が増えますから、いつもよりも大きなチーズを製造しておくというのが慣わしでした。牛たちは遠くの放牧地に出発してしまいますので、村に残された家族や村の人たちのために、少し長持ちするチーズを製造したことも理にかなっていたという訳です。ちなみに「サルヴァ」は「サルヴァーレ」、つまり、『将来のために蓄える』とか『救う』という意味があるのです。
背が高い分、熟成には時間がかかります。2~3ヶ月熟成のものは、ボロボロと崩れやすい組織ですが、ミルクの甘みが酸味と調和した優しい味わいです。3~5ヶ月熟成したものは、味わいは深く通向きに。さらに半年~1年と熟成させることも可能です。