チーズとワイン

世界のチーズ事典

世界のチーズから、それに合うワインをお探し頂けます。

クロタン・ド・シャヴィニョル

Crottin de Chavignol

2006年05月

粘土で出来たクロットと呼ばれるランプに形が似ているところから名が付いた、シェーヴルタイプのチーズ。若めのクロタンをさっとオーブンで焼いて、サラダ菜の上に載せていただく「クロタンのサラダ」が、一時期パリのレストランで大流行した逸話も。

クロタン・ド・シャヴィニョル

初夏にふさわしい爽やかシェーブルと、華やかな春のボジョレー

風薫る五月。と言いたいところですが、今年はすっきりとした五月晴れが続きませんね。でも、日に日に、春から夏へと季節は移り変わっています。

さて、初夏のチーズを代表するのが「シェーヴル」です。春に出産した山羊の乳量も増えるため、市場にもたくさん出回ります。新緑の季節ですから牧草もぐんぐんと伸びて、山羊たちにとっても最高の季節になります。特に春の牧草はミネラルがたっぷりと含まれており、量だけではなく質も高まる季節なのです。

 シェーヴルの中で一番の人気を誇るのが、コロコロとした「クロタン・ド・シャヴィニョル」です。産地はかの白ワインで有名なサンセールの丘の周囲に点在する村のひとつ、シャヴィニョル村です。かつてはどこの農家もブドウの栽培とチーズ製造を同時に行なっていましたが、戦後の急速な近代化で自給自足は激減していきました。この村で熟成を専門に行なうデュボワ家の店頭には、熟成10日のフレッシュの状態から4ヶ月熟成のものまでの熟成別のクロタン・ド・シャヴィニョルがずらりと並んでいて壮観です。少しずつ水分が飛んで小さくなっていきますから、熟成の課程もよく分かります。日本で人気があるのは、12日熟成の「ドゥミ・セック」。フレッシュの状態ですから、オーヴンで焼いてサラダと一緒に食べるのがお勧めです。

このチーズに合うワイン

ワインと合わせるなら35日熟成の「ブルー・ムワルー」。表面はうっすらとカビに覆われてグレーがかっています。ホクホクとしてシャヴィニョル村では一番人気を誇っています。 続きを見る

この記事はフェルミエ監修の元に作成しております。
株式会社フェルミエ 取締役社長:本間るみ子 執筆:本間るみ子
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