イタリア同士の深い味わいモンターズィオとソアーヴェ
北イタリアの牛乳製チーズ「モンターズィオ」のふるさとはオーストリアとの国境、フリウリ・ヴェネツィア ジューリア州です。南にはアドリア海、北には標高2753メートルのモンターズィオ山がそびえます。チーズの歴史は13世紀まで遡ることができます。モッズィオ修道院でつくられていたチーズの製法は、やがてモンターズィオ山に住む人々に伝えられていきました。チーズの評価は年々高まり、1773年には州都ウーディネ市で価格を定め一定量を生産するようになっていきました。1880年頃からチーズの生産は協同酪農組合で生産されるようになり今日に至っています。
山のチーズらしく約6kgの円盤形。側面にはモンターズィオの文字が刻まれています。また、DOPの証であるトレードマークの「モンターズィオ山」の焼き印が押されています。フレスコと呼ばれる熟成60日のモンターズィオはパン粉を付けてフライパンで焼いて食べるのがお勧めです。現地で最も好まれているのは熟成5~6ヵ月熟成のセミ・スタジオナート。しかしこの日試食したのは10~12ヵ月熟成のスタジオナートでした。噛みしめるほどに濃厚な味わいがあり、後味にはパイナップルのような甘みがじんわり。