「報連相(ほうれんそう)」とは?意味やメリット、行う上でのポイントなどを解説

働き方が多様化しリモートワークが普及する中で、社内におけるコミュニケーションの重要性は高まっています。職場のチームワークを向上するためには、メンバー間で適切に情報を共有し、連携を深めることがより大切になってくるでしょう。
日本企業において長年活用されてきた「報連相(ほうれんそう)」は、そのようなコミュニケーションの基本を担う重要な手法ですが、時代の変化に応じた新たなコミュニケーション方法も求められています。本コラムでは「報連相」の意味やメリット、行う上でのポイントを確認しつつ、社内コミュニケーションを改善するための方法について解説します。
報連相とは【例文付き】
「報連相」とは、日本のビジネスシーンでよく使われる言葉で、「報告」「連絡」「相談」のそれぞれの頭文字を取ったもの。野菜の「ほうれん草」と同じ音でなじみやすい言葉になっています。それぞれの意味と、使用例は以下のとおりです。
報告
仕事の進捗や結果を上司や同僚に伝えること。
(例)「プロジェクトの進行が遅れているため、取り急ぎのご報告です。今週水曜日には中間報告ができる予定です」
「〇社〇月号の広告制作は予定どおり進行中です。〇月〇日に入稿予定です」
連絡
仕事に関する事実や決定事項を上司や同僚に伝えること。
(例)「C社との商談ですが、先方のご都合で延期になりました。新しい候補日時は明日までに連絡が来る予定です」
「サーバーのメンテナンスについてご連絡します。本日〇時から〇時までサーバーにアクセスできなくなりますので、ご注意ください」
相談
仕事上の不明点や疑問、問題が生じた際に、上司や同僚にアドバイスを求めること。
(例)「クライアントから問い合わせがあり、対応についてご相談したいのですが、○○課長のご都合の良い日時を教えていただけますか?」
「企画書の素案をチェックしていただきたいのですが、本日お時間をいただけますか?」
社会人として報連相を行うメリット・行わないデメリット
報連相は、業務を円滑に進めるための基盤になります。報連相を行うメリットとして、以下のような点が挙げられるでしょう。
業務のスムーズな進行
報連相を実行することで、関係者間で常に情報が共有され、業務がスムーズに進行しやすくなります。その結果、パフォーマンスが上がり業務の効率化にもつながります。
業務上のミスやトラブルの回避
報連相をこまめに行うことで、問題の種を早く発見でき、ミスやトラブルを防ぎやすくなります。
迅速な問題解決
問題が起きた時にすぐ上司に報告・相談すれば、早期に適切な対策を打てます。後手に回らず問題を解決できるため、影響や被害を最小限に抑えられます。
信頼関係の強化
報連相の習慣化でコミュニケーションが活発になると、相互理解が促され、上司や同僚との信頼関係が強化されます。
得意不得意の理解
報連相によって上司が部下の得意不得意を理解し、把握しやすくなります。弱点を補う指導を行え、また、強みを生かした適材適所の人員配置ができるようになります。
一方で、報連相を行わないデメリットとして、上司や同僚が業務の進捗状況を把握しづらくなる点が挙げられます。その結果、業務の停滞やミスが起こりがちで、問題解決も後手に回って社内外の信頼を損なうことにつながります。社内のコミュニケーション不足により、業務効率や士気の低下の恐れがあります。

報連相を行う上でのポイント
ここからは、報連相を効果的に行うポイントを解説します。
客観的な事実を伝える
個人の感情を交えずに、事実を正確に伝えるようにします。客観的なデータなども交えて報連相を行い、相手が正しく状況を把握できるように心がけましょう。
まずは結論から伝える
結論から先に伝えることで、時間の無駄が省けます。「〇社への提案が通らず、再提案の件でご相談です」など、本題を最初に伝えることを意識しましょう。
適切なタイミングで伝える
ミスやトラブル、緊急の案件などは迅速な対応が鍵になるため、早急に伝える必要があります。一方で、長期プロジェクトの進捗報告などは頻繁に行うより、節目となるポイントで報告する方がよいでしょう。
相手の都合を考えて伝える
相手のスケジュールや状況を考慮して、「今、〇分だけお時間よろしいでしょうか」と都合を聞いてから行いましょう。相手に迷惑をかけない時間帯やタイミングに配慮することで、余裕をもって話を聞いてもらえます。
解決策を持っておく
問題が起こった場合は、自分なりの解決策も考えた上で伝えましょう。建設的な会話が可能になり、より早い判断や対処につなげることができるでしょう。
報連相だけでは足りない?社内コミュニケーションをよくする施策
報連相以外にも、社内コミュニケーションを円滑にする手法として「おひたし」があります。
おひたしとは、「お(怒らない)」「ひ(否定しない)」「た(助ける)」「し(指示する)」の頭文字を取った言葉。「報連相」は部下の心得であるのに対して、「おひたし」は、上司や先輩社員が持つべき心得です。部下に対しては「怒らず」「否定せず」に、必要であれば「助けて」「指示し」、問題の解決に導くことが大切です。
次からは、社内コミュニケーションをよくするための注目施策をご紹介しましょう。
雑談しやすい環境づくりにおすすめのサービス
コミュニケーションを活発にするためには、肩肘を張らないリラックスした会話=雑談ができる環境が大切だといえます。雑談しやすい職場は信頼関係を醸成しやすく、情報共有や相談もスムーズに行いやすくなるでしょう。
自然発生的に雑談が生まれるアイテムとして注目されているのが、当社の『社長のおごり自販機』です。
『社長のおごり自販機』は、2人で社員証を同時にタッチして10秒以内に欲しい飲料を各自が選ぶと、無料になる特別な自販機です。「社内コミュニケーションの活性化につながる」と評判を呼び、導入した企業でのサービス利用率は96%にのぼっています(当社調べ)。

『社長のおごり自販機』で雑談のきっかけが生まれている条件として、以下の5つが考えられます。
終わりの時間がよめる
業務の合間に一緒に飲料を買いに行き、席に戻るという行動は、それほど多くの時間を要しません。終わりの時間が読めるので気持ちの負担が少なく、気軽に「おごり自販機行く?」などと声をかけやすくなります。
ながら・ついで
「飲料を買いに行く」という目当てがあり、話をすることが第一目的ではないので、リラックスした雰囲気の中で自然に会話が生まれます。自販機まで歩き「ながら」、飲料を買う「ついで」であることで、気持ちの負担が少なくなっているといえそうです。
共同作業
「一緒に自販機に向かう」「タイミングを合わせて社員証をタッチする」といった、同じ行動をすることで心理的な距離が近くなり、雑談が生まれやすくなると考えられます。
共通の話題
目の前にあるものや出来事は共通の話題であり、雑談の格好のテーマとなります。一緒に飲料を買うときには「今日は寒いからホットで」「この間飲んだこれがおいしかった」などという会話を自然に交わすことになり、心理的な距離が縮まりやすくなるでしょう。
ヨコ並び
自販機の前に立つときは、相手と向かい合わせではなく、ヨコ並びの形になります。ヨコ並びは圧迫感を感じにくく、リラックスしやすいシチュエーションです。適度な距離感が雑談を生みやすくなります。
「経営陣と従業員が気軽にコミュニケーションできるようになった」「従業員エンゲージメント調査で経営陣との距離スコアが改善し、導入部署のKPIを達成!」~自販機を通じて上下のコミュニケーションが活発になった事例はこちらで詳しく読めます!

【サミー株式会社】導入企業インタビュー | 【公式】社長のおごり自販機 - 職場内コミュニケーション活性化に|サントリー
まとめ
「報連相」は社内コミュニケーションを活性化し、業績アップにつながる有効な手法です。単なる形式にとどまらず、実質的な効果を挙げたいものです。デジタルツールやリモートワークの普及によって、報連相の方法も変化してきました。従業員が安心してコミュニケーションできる環境を作り、業務の効率化と組織の成長を目指していきましょう。