2011年3月19日(土)~5月22日(日)
※作品保護のため会期中、展示替をおこなう場合があります。
※各作品の展示期間については、美術館にお問い合わせください。
サントリー美術館は、昭和36年(1961年)に東京・丸の内に開館しました。収蔵作品が無い状態から活動を開始し、「生活の中の美」という基本理念のもと、毎年少しずつ収蔵品を増やしてきました。
開館後、まず充実をみせたのは漆工の分野です。漆工作品は、日本を代表する伝統的な工芸技術であり、当館のコレクションのアイデンティを確立する上でも、中核を成す作品群と言えます。なかでも開館後まもなくに、国宝「浮線綾螺鈿蒔絵(ふせんりょうらでんまきえ)手箱」を収蔵したのを機に、多くの漆工分野の名品が当館のコレクションに仲間入りをすることになりました。
「サントリー美術館らしさ」ともいうべき、当館の個性を際立たせているジャンルのひとつに、ガラスがあります。開館当初からガラスに着目し、「生活の中の美」に新鮮な視点を盛り込みました。 ※彫刻家・朝倉文夫氏旧蔵の日本や中国を中心とするガラス作品。1977年にコレクションに加わる
日本絵画の流れを「生活の中の美」という基本理念に沿って見渡すと、生活調度でもある屏風の存在は特別です。当館のコレクションには典型的なテーマを描いた屏風の名品が揃っています。また人々が手元で楽しんだ「御伽草子」の魅力と価値を存分に堪能できるコレクションは、学術的にも高い評価を得ています。
陶磁器のコレクションは、開館当初より、積極的かつ網羅的に収集され、古窯から、仁清、乾山、輸出陶磁器にいたるまで幅広く集められ、陶磁器の歴史を俯瞰できるコレクションに成長しました。
衣食住の「生活の中の美」において、ファッションに対する関心は昔も今も変わらないところです。当館の「くし・かんざし」は、こだわりをもって集められたコレクションを譲り受けたものです。また、当館は展覧会を通して沖縄との関係も深く、「紅型」のコレクションは、歴史的にも貴重な民俗資料になっています。
日本のガラス以外にも、エミール・ガレを中心とする海外の世紀末のガラスが、一挙に充実を見せました。個々の作品から、遠く離れたヨーロッパに生きた芸術家ガレが日本文化の洗練された美意識を深く理解していたことがうかがわれます。
「佐竹本三十六歌仙絵 源順」や、俵屋宗達画、本阿弥光悦書による和歌巻や色紙、光悦の茶碗などの掛軸や琳派を中心とした茶会に相応しい諸作品もコレクションの重要な位置をしめています。ここに至って、それまでに収蔵された茶道具とともに取り合わせの美を構成できるまでになりました。
今回初公開される新収蔵品群は、中世から近世初期にかけての美意識を伝える雪舟等楊や狩野派の水墨画と、「源氏物語図」や「歌仙絵」など、古典に取材した作品です。また伊藤若冲や円山応挙などによる画帖が加わり、サントリー美術館の従来のコレクションにはなかった魅力を伝えてくれることになりました。
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