2008年5月24日(土)~7月13日(日)
※作品保護のため会期中、展示替をおこなう場合があります。
※各作品の展示期間については、美術館にお問い合わせください。
(1)イントロダクション 「かざり」の源流
導入部は縄文土器からはじまります。現代にも通じる日本人のDNAとも言うべき、旺盛な装飾意欲を象徴的に展示します。
(2)荘厳と祭祀 神仏へささげるかざり
仏教・神道などの祈りの場を荘厳した中世の舎利容器(しゃりようき)、華鬘(けまん)、華籠(けこ)などを展示し、かざることと信仰との結びつきを紹介します。
(1)中世のかざり
室町時代には連歌や茶会、生花など室内芸能がさかんになり、中国から輸入された唐物と称される書画、調度類や茶道具、文房具を座敷に並び立てる「座敷飾り」などが発展しました。中世の空間演出を再現展示して紹介します。
(2)室内を彩るかざり
趣向を凝らしてかざられた生活の場で使われてきた品々を紹介します。中でもハレの場でもある宴の様子を描いた邸内遊楽図や、宴席で用いられた漆器、陶磁器などを中心に展示します。
武将のダンディズム
戦国時代を中心に、自己を誇示することを目的とした変わり兜、甲冑(かっちゅう)、陣羽織などの奇抜な装飾や、優美に装飾された刀など、非日常の戦場に赴く装いにおいて、「かざる」意識がいかにはたらき、表現されたかを紹介します。
(2)町衆の粋
江戸時代、庶民の粋の世界を紹介します。男性の装いでは、用途をこえて意匠に凝り、華美を競った煙草入れや印籠等を展示。女性の装いでは、華やかな小袖の他、素材・細工・意匠に凝った櫛(くし)、簪(かんざし)などの装身具を展示します。
(1)芸能のかざり
元来は神仏への祈りや祭儀、饗宴のために発達した芸能における「かざり」を紹介します。舞楽をはじめ、能や狂言の意匠を凝らした衣装のほか、それ自体が風流の造り物といえる歌舞伎の豪華さを競った衣装などを展示します。
(2)祭礼の華、風流(ふりゅう)のかざり
本来「かざり」はハレの日に祝祭の場を、日常から非日常へと変貌させる演出でした。作り物をかざし、扮装にも趣向を凝らす風流踊りや祇園会の山鉾巡幸などに代表される、日常と離れた、祭りという本来はハレの空間を作り上げる一過性の装飾を紹介します。現代的に伝統が伝えられている神楽の衣装や面、祭りにおける一式飾り等を再現して展示します。
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